楽天OP現地観戦記~観客のマナーを考える~
改めましてこんばんは。
前後しますが楽天OPを観に行ってきました。
私は仕事柄カレンダーとは縁がない生活を送っているので、
休みを使って月・火と現地に居ました。
まず曜日ミスりました。。
微妙な選手が好きな事もあって1Rで観ておかないと
現地行ったけど(敗退していて)観られなかったということになる可能性があるので
週頭にしたんですが、流石に月曜は試合も少なくちょっともったいなかったです。
遠方からなので会場近くでホテルをとって泊ったんですが、
これも月曜泊にしても、試合終了が押しても困るほど試合がないので失敗だったなと思います。
現地観戦は初めてだったのですが、
とても楽しかったので来年も行きたいなと思っています。
ただ、来年は火ー木ぐらいがベストかなと。
初日はガスケ/ベルダスコなんていう素敵なダブルスペアがあることを
把握しておらずドルゴポロフークエリーから観ました。
ドルゴポロフは元々結構好きな選手なんですが、
あのどこに向かって誰に対して怒っているのかよくわからないイライラっぷりを
間近で見られて非常によい思い出になりました(笑)
クエリー、バブリンカ、ディミトロフ、ペイル、グロスなど
ビッグサーバーを多く観ましたが、スピードはともかく
コース、キレを一番感じたのはドルゴポロフでしたね。
ちなみにこのカードの第2セットはあっさりのキープ合戦で
進行が速くセット間休憩で席を外していた人々が戻ってくるともう4-3
とかになっていて驚いていたのが勝手に面白かったです。
その後の錦織ーコリッチは混みそうだったのと、知人と会ったので
現地のくせにモニター観戦しました(笑)
結局今大会の錦織はコリッチ戦とペイル戦をテレビで見ただけなんですが、
コロンビア帰り(デビスカップ)の影響を結構感じました。
コリッチ戦はスコア的には持ち直した後もロングアウトが多かった印象です。
ボールが飛ぶ高地コロンビアでの試合に向けて調整を重ねたでしょうから、
そこからまた平地仕様に戻すのに手こずった感じを受けました。
サイドへのコントロールはわりと良いのに、ロングには全然惜しくもないミスが
多くネットにかけるミスは非常に少なかったので。
高地→平地でボールが飛ばなくなるということを逆に意識しすぎて
強く入りすぎるケースが多かったのかなぁと。あくまで推測の域を出ませんが。
話を現地に戻します。
2日目は世界最速サーブを拝もうと、
グロスーシャルディから観戦スタート。
コート1でしたが結構人入っていました。
にしてもグロスのサーブ大したことないなぁと思いながら
途中でバグダティスを観るべくセンターへ移ったんですが、
グロスはケガの影響だったのかもしれませんね。1R途中棄権でしたので。
私のお目当てその1バグダティス。まさかセンターとは。
ベルダスコとの渋いカードでした。
逆転の3ゲーム連取7-5で第1セットを取ると
続くセットはバグダティスが圧倒。6-1でストレート勝ちでした。
目の前で彼の勝利が見られるとは最高でした。
試合後サインボールをスタンドに打ち込むパフォーマンスでは
なぜか打ち込まず投げ込むという暴挙に出て強肩を見せつけていました(笑)
その次はバブリンカーステパネク戦。
ステパネクは年齢的にも特にシングルスは
いつまでやってくれるかわからないので、観られてよかったです。
試合はステパネクも随所にらしいプレーをみせましたが、
サーブを軸にのらりくらりとバブリンカが押し切りました。
バブリンカの出来はそこまでよく見えなかったので優勝するとは正直思わなかったです。
ここで遅い昼食の為一旦センターを出て30分ぐらいで戻ると、
すでにペイルーディミトロフが始まっていました。
ちなみに現地で聞いた主審の発音もやはり「ペイル」が一番近かったです。
ペアとかペヤとかペールとか表記揺れてますが私はひとまずペイルに変更します。
この試合が非常に面白かったです。
席に着いた時点で第1セットペイルが1ブレイクアップ。
結局そのまま両者キープが続きペイルが先行。
第2セットもキープが続いたが、ディミトロフが4-3から先にブレイク、そのままセットを取る。
このあたりペイルは荒れてました。
3階席上の場外までボールをかっ飛ばして警告を受け、さらにネットをラケットで殴りまくっていました。
そして迎えたファイナルセット。セットが始まる前にディミトロフが
ペイルが殴ったネット付近に行き調整するようなパフォーマンス。
俺は物を大事にするよ、ネット大丈夫かな。。
的なことでしょう。スタンドも拍手で湧きました。
でも結局これがペイルを開き直らせたのかファイナルはペイルが2ブレイクで圧倒。
あんまりそんな感じはしませんでしたが見事なシード撃破でした。
ディミトロフは13本握ったBPで取ったのはわずかに1本。
0-40、0-30から何回キープを許したか。。
随所に良い頃のプレーは出ているのでグルビスとかみたいに
どうしようもない泥沼感は見えません。
ちょっとした自信と運なんでしょうけど、難しいですね。。
そして続くは、お目当てその2、ガスケです。
アグートとの試合でした。
応援している選手がそこまで弱いわけでもないのに、
目の前で8ゲーム連取されるとかなかなかありません。
逆に笑えました。
実はこの試合ガスケの12P連取で始まっていたんです。
それがまさかまさかの形勢大逆転でした。
まぁ内容的にはアグートが良すぎたのでそんな悲観はしていません。
あれは完全にゾーンに入っていました。
ただアグートも一発でウイナーを取れるようなショットの
引き出しがたくさんあるわけではないのでもう少し我慢したかったです。
無理に仕掛けてUE、甘くなってカウンター食らうこのパターンでした。
結局この試合の第2セット0-3(2ブレイクダウン)で諦めて岐路に着きました。
他は練習してるチリッチやアンダーソンをちらっとみたぐらいですね。
あとダバディとすれ違いました(笑)
そんなところです。
上でも錦織戦はスタンドで見なかったと書きましたが、
タイトルにもつけたように観客マナーが気になりました。
実はコリッチ戦は途中からセンターに戻るつもりだったんですが、
DFに大拍手喝采なのをモニター越しに見て萎えたので入りませんでした。
後のペイル戦はもっとひどかったですね。
エラーにもDFにも大喜び。正直ペイルが勝ってうれしかったです。
このことに関してはいろんな意見を目に耳にしました。
海外はもっと悪いという声もありました。全米などは確かにそうですね。。
しかしそういう相対的な問題ではなく絶対的な問題として
少なくとも私は日本の観客のマナーは非常に悪いと思います。
言いたいことはいろいろあるのですが、
「錦織は好きだけどテニスは別にどうでもいい」のであれば現地には来てほしくない
というのが私の考えです。別に押し付ける気はないです。
「テニスが好きで、好きな選手は錦織です」これは素晴らしいです。現地に来てください。
「錦織が好きでテニスに興味を持ちました。そしてテニスも好きになりました」これも素晴らしいです。
要するにテニスというスポーツそのものへの関心度だと思うんです。
テニスが好きなら錦織がこの間敗れたペイルについてに気になるでしょう。
少し調べたら彼のバックハンドが絶品なのがわかるでしょう。
そうであれば彼が絶品バックハンドを繰り出せば、悔しくても自然と感嘆の声があがります。
「くそー錦織がポイントを取られたぜ、ペイルの野郎め!」
→これはテニス好きの感想ではありません。アイドル錦織の追っかけファンの感想です。
マレーのお母さんを見てください。
相手が素晴らしいポイントを取るたびに苦虫をかみつぶしたような顔で拍手を送っています。
彼女は間違なく息子アンディを応援しています。
日本の錦織ファンが対戦相手に思っている以上に、
アンディの対戦相手に負けろーと念を送っているはずです(笑)
それでも彼女は息子を愛するように、息子が懸命にプレーしている
テニスという競技も愛しているのでしょう。
だから拍手をするし相手選手にもスタンディングオベーションが出来るのです。
少しそれますが、以前石川遼フィーバーの時に、
石川と優勝争いをしていたブレンダン・ジョーンズの良いプレーに
ギャラリーががっかりして物議を醸したことがありました(詳細は覚えてないですが)。
ゴルフとテニスは個人競技であるケースが多く、
観客がプレー中に動いたらだめ、騒いだらだめなどのマナーが求められる点で似ています。
言わずもがなどちらも特に集中力が求められるスポーツです。
これも同じでゴルフはどうでもいいけど遼くんフィーバーなので
観に来ました的な観客が原因だったのだろうと思います。。
全然まとまりませんが…
まずテニスという競技をよく理解してほしいです。
鳴り物で応援していい野球で敵チームのワイルドピッチで騒いでも全く問題ありません。
それは騒いで良いスポーツです。プレー中選手だって声を掛け合っています。
そしてミーハーな入口でもいいんですが、せっかくならテニス自体を好きになってください。
テニス自体を好きになれば錦織の凄さだってもっとよくわかるでしょうし、
そうなれば錦織観戦ももっと楽しくなると思うのです。
私は来年も楽天OPを観に行きたいし、出来れば錦織も生で観たいです。
正直めちゃくちゃ好きな選手ではないけれど、
彼が日本人として初めてGSやMSに手が届くかもしれない
偉大なプレーヤーであることは分かっているつもりです。
そんな彼に日本人が熱狂し、彼のスーパープレーに酔うのもよくわかります。
でも願わくば来年は、
錦織のスーパーショットに大拍手を、
相手選手のスーパーショットにも拍手とDFには小さな溜息を送れる観客であってほしい。
日本人の錦織ファンが、錦織好きの日本人テニスファンに変わってくれることを願いつつ。。。