こんばんは!昨日の決勝は凄まじい試合でした。見応えたっぷりの約3時間でしたね。 2年連続の同じカード、決勝はジョコビッチVSフェデラーの対決となりました。ちなみにこれで今年もBIG4同士の決勝となりました。2010年にベルディヒが準優勝して以来、未だBIG4以外で決勝の舞台に立てた選手はいません。 1セット目、第6ゲームフェデラーがポイントを連取してBPを握ると、ジョコビッチは凌ぎきれずにラブゲームでブレークします。しかし再び集中力を上げたジョコビッチが次のゲームでフェデラーに対してプレッシャーをかけていくと、最後はフェデラーのボレーがネットにかかりすぐにブレークバックに成功。フェデラーとしてはこのゲームはもったいないものとなってしまいました。 その後両者がキープが続きタイブレークへ。またギアを上げたジョコビッチがフェデラーのミスを誘い、突き放していきます。最後はフェデラーがダブルフォルトを冒し、ジョコビッチが1セット先取します。 2セット目に入ってもお互い意地のキープが続きます。両者ともピンチを凌ぎ簡単にブレークさせません。途中フェデラーは4-5の場面でダブルフォルトを冒してジョコビッチにSPを握られますが、積極的なサーブ&ボレーを決めこのゲームをなんとかキープしました。2セット目もタイブレークに突入しました。 1ポイント目からフェデラーはリターンエースを決めてミニブレイクしますが、その後ジョコビッチもすぐさまミニブレークをし返して激しい攻防が続きます。途中27回もの高レベルなラリーもありました。ジョコビッチは6-3とリードしてSPを握りますが、フェデラーが自分のサーブをしっかりキープして6-5まで迫ると、ここで痛恨のミニブレーク。6-6となり、決着はまだ着きません。フェデラーもこの後初めてSPを握りますが、ジョコビッチに凌がれます。その後フェデラーが遂にミニブレークしてリードをすると、最後は鮮やかなネットプレーを見せ12-10という長い長いタイブレークを制しました。このタイブレークは15分以上にも及ぶ激闘でした。 しかし第3セット以降、フェデラーも少し精彩を欠き始めUEが増えてくると、第3セット、第4セットでそれぞれ1回ずつブレークされ、ブレークバックを許さなかったジョコビッチがそのまま逃げ切り、最後はフォアの逆クロスを決めて全英3度目の栄冠を手にしました!またジョコビッチは連覇達成となりました。 THREE #Wimbledon crowns. NINE Grand Slam titles. @DjokerNole defeats Roger Federer 7-6, 6-7, 6-4, 6-3 pic.twitter.com/yi1bk8jFAo— Wimbledon (@Wimbledon) 2015, 7月 12 試合を通してジョコビッチのミスの少なさ、そして集中力の高さを感じました。1セット目先にブレークをしたのはフェデラーでしたが、この後すぐにブレークバックする辺り、本当に凄いと思います。ハレからこの全英決勝まで、シモン戦での1回しかサービスゲームを破られていなかったフェデラーですが、この日は3回ブレークを許してしまいました。敗れたフェデラーですが、その華麗なプレーで観客を魅了しました。大会最多全英8度目の優勝は逃しましたが、試合後の会見では「未だにハングリーだし、モチベーションも維持している」とコメントしました。2012年以来のGS制覇を目指し、ハードコートシーズンへと向かいます。 Federer: "I am still very hungry and motivated to keep playing. Matches like these help" #Wimbledon pic.twitter.com/y90oSe48Yg— Wimbledon (@Wimbledon) 2015, 7月 12 一方のジョコビッチは全仏で悔しい思いをしましたが、この全英では見事優勝を果たしました。全英でも準優勝だったらジョコビッチとしては精神的にかなりきつかったと思います。次の全米はジョコビッチがここ最近優勝から離れている大会です。1番最後に優勝したのは2011年で、まだこの1回しかありません。自身2度目の優勝、かつ自身2度目の3大会制覇を目指します。(ジョコビッチは2011年に全仏以外の3大会を制覇しました) それでは続いて月曜日に発表されてたランキングなどを見ていきましょう! 失効の大きかったジョコビッチ、フェデラーはそれぞれポイントを守ることに成功しました。ただ以前にもお話しした通り、フェデラーはこの後も大きな失効ポイントが続きます。マレーは着実にポイントを増やして、徐々にフェデラーとのポイント差をつめています。 早期敗退となってしまったラオニッチは3000p台まで落とすこととなりました。同じようにディミトロフも大幅にポイントを落としランクも16位まで下げています。ディミトロフは今季は不調が続いており、どこかで切り替えたいところです。 その一方で全英ベスト8だったシモンは11位、ベスト4だったガスケが13位まで上げてきました。またゴフィンもポイントを少しずつ増やしており、ランキングも14位まで上がって再びキャリアハイを更新しました。下位の方ではポスピシルが大幅にランキングを上げて29位、全英2回戦でナダルを破ったブラウンが80位に入りました。 レースランキングではジョコビッチが圧倒しています。いよいよ1万ポイントも間近に見えてきました。マレーも3位以下とはポイントを広げています。また6位~8位の錦織、フェレール、ナダルはそれぞれ全英2回戦棄権、欠場、2回戦敗退となったためベルディヒとの差も少し開く形となりました。 その下ではガスケが大躍進して9位まで浮上。一方ラオニッチはポイントを稼げず10位に下がりました。怪我の状況もあるためラオニッチはややファイナルが怪しくなってきました。構図的に、ほぼこの8人で決まりそうかなと思っています。 ジョコビッチの今季50勝も近くなってきました。今季勝率は約94%の高さ、キャリア勝率も82%に乗せナダルとの差もあと1%とじわじわりと迫っています。決勝で敗れたフェデラーも今季40勝を達成し、勝率も85%まで上げてきました。得意の芝でかなり勝数を増やす事ができました。 3回戦で敗れたラオニッチは通算199勝と200勝の大台まであと1勝となっています。同世代のライバルである錦織は既に200勝を達成していますが、通算勝率ではラオニッチの方が上となっています。 (※ディミトロフが11位より下がってしまったのでデータから外しました。元々は復帰明けのチリッチのデータが少なかったので、1個下の11位までデータに入れてただけだったので、TOP10が入れ変わらない限りはこのままでいきます。) さて、全米まで約1カ月半ありますが、この間に大きな大会であるMSが2大会存在します。そこでこの2大会と昨年の全米のTOP10選手の失効ポイントを見てみましょう! 全米で大量失効のある錦織ですが、モントリオール、シンシナティを欠場したのでポイントをここで稼ぐチャンスがあるというのを知っている方は多いと思います。しかし他にも稼ぎ所の選手がいます。まずベルディヒは2大会で僅か100pしか失効がありません。また昨年の覇者チリッチも2大会で180pと少なめ、そして意外かもしれませんが、ジョコビッチもこの2大会で180pしかありません。全米のことを考えてここは更にポイントを増やしに狙ってくることでしょう。またナダルに至ってはしばらくは完全にボーナスステージとなります。中々今季結果が出せず、ランクを下げているナダルにとっては、再び上げるチャンスです。 つまり錦織だけではなく、他にもポイントを全米前に大幅に増やせるチャンスがある選手が結構います。ワウリンカ、錦織、ベルディヒの第4シード争いはまた加熱しそうですね・・! 一方でラオニッチ、フェレールは少し失効が大きめです。2人とも体調が万全でないため、ポイントを守るのはやや厳しい条件かもしれません。ラオニッチはシティオープンの優勝ポイントもあり、全米前が正念場となりそうです。