ドロー展望から見る、錦織選手のウィンブルドン第4シードの可能性
期待と興奮に満ちたクレーシーズンが終わり、短い芝のシーズンが、中盤の山場に差し掛かっています。
錦織選手が出場するHalleのドローが発表されました。
このATP500 の結果で、ウィンブルドンのシードがほぼ決まります。
錦織選手は、まず昨年の90ポイントを守ることが目標となりますが…
上位シード(カッコ内はシード順)の配置は
フェデラー(1)
トミック(7)
ベルディヒ(3)
カルロビッチ(8)
ロブレド(5)
モンフィス(4)
クエバス(6)
錦織(2)
となりました。
どうやら錦織選書の運はまだ尽きていないようです!
ツォンガ選手が不出場となり、カルロビッチ選手が迷惑ノーシードから外れてくれたことも大きかったでしょう。
このドローなら決勝進出の可能性も十分です。
そして、初戦の相手はティエム選手。
新進気鋭の若手選手ですので、過去の芝の実績は当てになりませんが、立場的に絶対に弱みを見せるわけにはいかない相手でもあります。きっちり勝ちきってほしいところです。
2回戦は、地元のブラウン選手が濃厚でしょうか?
QFは、ビッグサーバーのヤノビッチ選手が上がってきそう…どうやらここが鬼門となりそうです。QFを勝ち抜けるかで、今年のウィンブルドンの成績が占えそうです。
期待を込めて準決勝のカードを
フェデラー
カルロビッチ
モンフィス?
錦織
と予想してみました。
ベルディヒ選手の対格下連勝が止まったので、番狂わせも起こりうると…
モンフィス選手は2週連続の参戦ですので、体力的に厳しいかもしれませんが、他となると誰が挙がってくるか全くわからない山なので、「?」としました。
どんな展開になるか、非常に楽しみです。
そして、並行して行われるQueen’s Clubにも注目です。
こちらの方がメンバー的に豪華です(笑)
上位シードは
マレー(1)
ディミトロフ(6)
チリッチ(4)
F.ロペス(8)
シモン(7)
ラオニッチ(3)
ナダル(5)
ワウリンカ(2)
なんと、1回戦で全仏王者ワウリンカ選手(本人がこの表記を希望しているとの記事がありました)と当たるのは若手有望株筆頭のキリオス選手。いきなり注目のカードとなります。
GS以外では好不調の波が大きいワウリンカ選手、若手にGiant Killingを許すか?
さらに、2回戦はアンダーソン-ヒューイットの勝者との対戦、そしてQFでナダル選手…
ワウリンカ選手には厳しいドローになりました。
ただ、この人の場合、どこでこけても驚きませんが、早期敗退したからといってウィンブルドンでの危険度が1mmも下がらないのがすごいところです。
さらに、シモン-ゴフィンの1回戦も注目です。
迷惑ノーシードのイズナー選手は、チリッチ-F.ロペスの山に入りました。
ここも波乱含みとなりそうです。結果次第で、イズナー選手のウィンブルドン16シード以内か以下かが決まります。
もう一つの注目点は、ラオニッチ選手の復調具合…
怪我明けでいきなり好成績は期待できないでしょうが、ウィンブルドンにむけて、復活をアピールできるか?非常に気になります。
しかし、この2大会の結果で、なにより重要なのは、ワウリンカ選手と錦織選手のウィンブルドン第4シード争いでしょう。
二人とも前年の同大会で90点を稼いでいますので、現在の差(265pt)がそのままランキング争いの差となります。
条件① ワウリンカ選手の初戦敗退+錦織選手の決勝進出
条件② ワウリンカ選手の準決勝以下での敗退+錦織選手の優勝
でランキングおよびシードが逆転します。
と思っていましたが、条件①は成立しませんでした。お詫びして訂正いたします。
②はそのまま成立します。
ウィンブルドンシード争いではこの大会のポイントはほぼ倍の価値を持つため、
条件③ ワウリンカ選手2回戦以下で敗退+錦織選手の準優勝(太字は訂正箇所です。すみません)
で、ランキングはぎりぎり変わらないものの、ウィンブルドンのシードは逆転するという面白い現象が起こりそうです。
この2大会は、今年からATP500に格上げになったため、こんな現象を生む可能性が生じました。
この事実に気づくまでは、この大会あまり欲をかかずに見守ろうと思っていたのですが、これでは俄然応援に力が入りますね!
いずれにしても、決勝進出が最低条件ですから、厳しいことは厳しいですが、実現したら大興奮間違いなしです。
とはいえ、この大会の目的は、芝の感覚を磨くこと。
ダブルスにも出場するので、無理せず、いい形でウィンブルドンへ繋げてほしいと思います!
尚、全くの余談ですが、ATPのweb pageが大幅に変わりましたね。最初はどこを見ればよいのか戸惑いましたが、慣れてきました(笑)
全仏で選手の写真を取り直したのでしょう、解像度も上がり、かっこよくなったので、なかなかいいと思います。これまでの写真は、誰とは言いませんが、正直これでいいの?というものも目立ちましたので…(笑)