こんばんは。今回はデータ集の第2回目となります!今回も勝率関係のデータをメインに色々と調べてみました。まずは対BIG4勝率、TOP10勝率から見てみましょう。これに加えて対TOP20、30勝率も今回データ化しました。 やはりジョコビッチの強さが光ります。自身も「BIG4」の一員であるジョコビッチですが、残り3人に対して約8割という高い勝率を記録しました。対TOP10に対しても約86%という非常に高い勝率です。BIG4以外のTOP10選手に負けたのは全仏でのワウリンカのみで、上位選手にも安定して勝ち続けました。 対BIG4勝率の方は4位ツォンガからはマレーを除くと、勝率の違いはあるとはいえど全て1勝のみ。またそのマレーですらも他の3人に2勝しかできておらず、やはりBIG4に勝つ難しさが伝わってきます。そう考えるとワウリンカの5勝というのはかなり素晴らしい数字ですよね。今年BIG4全員に対して1回以上勝っており、これを成し遂げているのはジョコビッチ、フェデラー、ワウリンカの3人しかいません。BIG4以外では当然ワウリンカしかいません。BIG4を脅かす存在として今シーズン1年を締めくくりました。もちろんフェデラーのジョコビッチから3勝を挙げたことも忘れてはならないでしょう。絶対王者を苦しめました。34歳になっても進化し続けるフェデラーのテニスは来年もジョコビッチを苦しめるかもしれません。 TOP10勝率になるとマレーが一気にワウリンカを逆転して3位まで上がりました。この辺りさすがのマレーの安定感と、ワウリンカの少しムラがあるところが数字に表れていると思います。錦織は7位でまずまずといったところでしょうか。対BIG4に対しては勝利数云々よりも、もう少し試合する回数を増やしたいですね、6回というのはやや少なめな数字かなと思います。BIG4とは早いラウンドでは当たりませんから、試合数が多いということはそれだけ良いところまで勝ちあがっているということが言えると思います。そういう意味ではベルディヒの12回というのは評価できる数字ですね。チリッチは今季TOP10に対しては0勝でした。0勝というのは少々意外な数字でしたが、来年の奮闘に期待したいですね。 続けて対TOP20、30勝率です。さっきと比べてみるとかなり世界ランキングに似た順位になっていますよね。対TOP10勝率では11位だったフェレールがTOP30との勝率では錦織を抜いて6位、ベルディヒも14位から8位まで上がっています。対BIG4やTOP10に対しては思い切ってプレーできるという場合もありますが、TOP20や30に対してというのはこれらの選手からすると少し格下の選手になりますから、受け身になると押される場合もありますよね。ここの数字は安定感がないと上がりませんから、やはり上位にはツアーファイナルに出場した8人が入りました。 続けて1セット目を取ったあとの勝率、フルセット勝率を見てみましょう。 まず目を引くのが、マレーの62戦62勝です。なんと今年マレーは1セット目を取った試合は全て勝利しました。言いかえれば逆転を許さなかったということも言えますね。2位のフェデラーの、3位フェレール、5位ツォンガも1敗のみで素晴らしい数字です。ただ28戦して1敗なのと、61戦して1敗するのでは難易度が違いますからそういう意味でフェデラーの数字も素晴らしいです。というか10位のナダルまでは勝率が9割を超えているので、このレベルの選手は基本的に1セット目を取ったらきちんと勝ちに結び付けているということがわかります。 フルセット勝率でもジョコビッチが強さを見せました。全英のアンダーソン戦など今年のジョコビッチでも危ない試合がいくつかありましたが、追い込まれてからでも本当に強かったですね。2位のフェレールもジョコビッチとほぼ同じ勝率をマークしました。負けたのはモンテカルロ、そしてツアーファイナルのいずれもナダルに対してのみです。 フルセット勝率というと何かと錦織が話題に上がりますが、マレーに次いで4位に入りました。数字自体は悪くないと思いますが、今年は全米、楽天のペールへの敗戦などがありましたから、少し物足りなく感じる人もいるかもしれません。 続いてタイブレ獲得率と勝った試合のうち、ストレート勝利率です。後者の方は何かというと、今年勝った試合のうち、セットを落とさずにストレートで勝てた試合はどれくらいかを表したものです。つまりこの割合が高ければ高いほど、すんなり勝てている場合が多い、逆にこの割合が低いと、勝ちは勝ちでも少し苦戦したり接戦の試合を制している場合が多いということが言えると思います。(相手の途中棄権で勝った試合についてはカウントしていません) まずはタイブレ獲得率の方から。チリッチが堂々の1位となりました。チリッチは今年シーズン通して高い数字でしたね。ベルディヒは途中までタイブレ獲得率が9割近い非常に素晴らしい成績でしたが、それでも7割台をキープしワウリンカに次いで3位となりました。ワウリンカは全米2回戦のチュンとの試合で1、2、3セットのタイブレーク全てを取って勝利するという試合がありましたね。 全体的には5割台の選手も多く、大体2回に1回くらいは上位選手でもタイブレを落としているということがわかります。そう考えると逆に下位の選手にとってはタイブレはセットを取るチャンスとも言えますね。 ストレート勝利率の方はフェデラーが唯一8割超えで1位となりました。勝つときはきっちりセットを落とさず勝つ場合が多いということが言えます。振り返れば全米では決勝まで1セットも落とさなかったりだとか、短い試合時間でフェデラーが勝つのはよく見ましたね。2位にはジョコビッチがしっかりランクイン。今年は特に北京が圧巻の強さだったでしょうか。全てストレート勝ちに加えて、1セットにつき最大で3ゲームしか落としませんでした。また3位のベルディヒも深セン、ストックホルムでは1セットも落とさず優勝を飾り、シーズン終盤に強さを見せました。 逆にラオニッチやツォンガは、勝った試合のうち2回に1回くらいはセットを落としてることになるので、この数字が改善されるともう少し楽に勝てる試合が増えると言えますね。 最後に失セット率になります。これはプレーした全てのセットのうち、セットを落としたのはどれ位かを表した割合です。低いほど良いということになります。 ご覧の通り世界ランキングに近いものになっていますね。当然セットを落とさなければ、勝ちに繋がりますから、勝率が高い選手が上にいきやすいですね。ジョコビッチは僅か16%ほど。マレーとほぼ同じくらいプレーしていますが、落としたセットは20くらい少ないのでジョコビッチの凄さが伝わってきます。落としたセット数だけ見ればフェデラーもジョコビッチと同じ37と一番少ない数字です。30代半ばになった今でも、シーズン通して安定して勝ち続けました。 さてデータ集の第2回でした。次回は試合内容に関するデータ(ファースト、セカンドが入ったときのポイント獲得率など)を中心に見ていく予定です!