こんばんは!全米も遂に残すところあと1日となってしまいました。 先日行われた準決勝ではそれぞれジョコビッチ、フェデラーが快勝する結果となりました。ジョコビッチとチリッチの試合ではチリッチが体調的な万全でない影響もあって、ジョコビッチが僅か3ゲームしか落とさずに勝利しています。 チリッチはこの日、試合を通じてファーストサーブの確率が悪く、1セット目は41%、2セット目は46%、3セット目は50%と苦しみました。またエースの本数も4本にとどまり、UEの数はウィナー数11の3倍以上である37でした。 しかし復帰後の調子から考えるとチリッチがベスト4に来れるかは微妙なラインだったと思います。自分よりランキングが下の選手に負けず、ここまで上がってきたのはきっちり照準を合わせてきた証拠でしょう。調子も大分良くなっているように思いますし、これからのシーズンに期待ですね。 チリッチが敗れたことによりシモンのTOP10復帰が確定となりました。 フェデラーVSワウリンカの試合は、第1セット先にフェデラーがブレークに成功すると、次のゲームでワウリンカがすぐにブレークバックのチャンスが3回来ました。しかし最近のフェデラーは簡単にブレークを許してくれません。これを凌ぐとその後あったBPも1回防ぎ、第1セットを先取します。 第2セットはフェデラーが一番ノリノリだったセットでした。勢いに押されたワウリンカは合計8度のブレイクピンチから2度ブレークを許し、このセットも落としました。なんとフェデラーはこのセット、自身のサービスゲームで2ポイントしかワウリンカに与えませんでした。またウィナー数16に対しUEは僅か3という驚異の数字でした。 第3セットも流れは変わらず。フェデラーのファーストの確率が7割台から5割台に落ちたものの、ワウリンカも4割だったこともあってあまり気になりませんでした。フェデラーが2度のブレークチャンスを見逃さず1発で取りきり、自身はBPを1度も与えず勝利。6年振りに決勝進出を果たしました。 敗れたワウリンカは今大会全体的にUEが多い印象がありましたが、それでもここまで勝ちあがってくるのは流石です。今年のGS成績、ベスト4、優勝、ベスト8、ベスト4はマレーをも上回る文句なしの素晴らしい成績でしょう。 ところで女子の方ではセリーナが準決勝で敗れる波乱がありました。セリーナが特別悪いようには思えなかったのですが、プレッシャーをあまり感じず(いわゆる勝ちビビり)に、試合の最後までのびのびとプレーしていたビンチに屈することとなりました。ジョコビッチの生涯GSと同様、年間GSという偉業達成の瞬間をあと一歩まで来ながら見ることが出来なかったのは残念ですが、今年のセリーナの成績は本当に凄まじいものがあります。年齢的に厳しくなるかもしれませんが、この悔しさを糧にまた来年のGSでの活躍を期待したいと思います。 一方ボトムハーフの方でもペネッタがハレプを準決勝で破り、決勝はイタリア人対決となりました。接戦だった第1セットをもぎ取ったペネッタが第2セットは突き放して、ストレートで勝利。自身初のGS優勝を達成する共に、試合後のセレモニーで引退を表明しました。 #Pennetta became the first Italian woman to win the #usopen title, defeating her countrywoman #Vinci. pic.twitter.com/dq7C2wPQ7H— US Open Tennis (@usopen) 2015, 9月 12 同じイタリア人ということもあって、試合後は2人とも満面の笑みでセレモニーに臨んでいました。 さてさて、それでは決勝プレビューといきましょう。 ☆ジョコビッチVSフェデラー 対戦成績:ジョコビッチ20勝 フェデラー21勝 五分五分だった対戦成績ですが、シンシナティで優勝したフェデラーが1勝また上回りました。全英決勝に続いて2大会連続で同じカードとなりました。ちなみに2大会連続となるのは2012年の全豪~全仏のジョコビッチとナダルの決勝以来です。 ここまで1セットも落とさず快勝で決勝まで進んだフェデラーと、苦しみながら勝ちあがってきたジョコビッチ。全英のときと同じような雰囲気がありますね。シンシナティではストレート負けしたジョコビッチですが、今回はそう易々と負けるわけはないでしょう。 GS決勝でのキャリア勝率はジョコビッチが53%、フェデラーが65%とフェデラーが上回りますが、ここ最近フェデラーが決勝に辿りついた14年全英、15年全英いずれもジョコビッチに優勝を阻まれました。 一方のジョコビッチもこれまでに5回全米の決勝まで勝ち上がってきたことがあるものの、優勝できたのは1回のみ。ジョコビッチが優勝すればGS通算10勝目となり記念すべき二桁勝利になります。 見応えのある試合になることは間違いないでしょう。42度目の対戦、果たして勝利の女神はどちらに微笑むのでしょうか?