こんばんは。いやはや・・・色々ありましたね・・。 錦織は準々決勝でついに初めてナダルを下しました。勝つにしても正直このスコアは予想していませんでした。 錦織のプレーの内容はほぼ完璧だったといってもいいでしょう。第2セット、開き直って思い切りの良いプレーをしてきたナダルが1-4から追い上げましたが、最後はSFMをきっちり決めて勝利しました。一方のナダルはダブルフォルトが多く、サーブが不調気味でした。ダブルフォルトで自分のサービスゲームを落とす場面がありましたが、これはハンブルクのときも同じような光景が見られました。もしかしたらフィーリングが少し合っていないのかもしれません。ナダルにとっては今回の敗戦は悔しい結果だったと思います。しかしナダルも幾度となく辛い経験を乗り越えてきたはず。また更に強くなったナダルを見られることを祈りたいと思います。錦織にとっては記念すべき勝利となりました。今後のテニス人生において、この勝利はとても大きな意味を持つと思います。 さて、そして・・マレー戦。他の皆さんがもう様々なことを書いて下さっているので、私からはあえてあまり深くは書かないことにします。ワシントン戦からの疲労に加えて、おそらく昨日のナダル戦でかなり疲労していたと思います。結果はストレート勝ちでしたが、錦織はナダル戦に向けて相当力を入れていたはずです。もちろんBIG4との対戦ということもあって緊張もしていたでしょう、精神的疲れもあったはずです。 マレー戦、出だしいきなりマレーがブレイクに成功し、流れの悪い立ち上がりとなりましたが錦織も即座にブレークバックし食らいついていきました。再びマレーがブレークしましたが、錦織もまた同じようにブレークバックに成功。流れが変わったのは第8ゲーム、錦織のサービスゲームです。40-0とリードした錦織ですが、ここからなんと一気にマレーが連続でポイントを取りブレークに成功。ここで錦織の気持ちが切れてしまったように感じました。連戦の疲労に耐えていた錦織ですが、気持ちが切れたことで一気に痛みを感じてしまったのではないかな、と思いました。 第2セットのプレーに関しては色々な意見があると思います。人によって受け取り方は違うと思いますしね。ただ言えるのはマレーのプレーが素晴らしかったこと。そしてまだ格上の選手とは少し差があるということでしょう。錦織は今季TOP10選手に対して5勝していますが、まだ自分より世界ランクが上の選手に勝てていません。この辺り、更に上を目指すにはもう一皮むける必要があると思います。 あとはMS、GSのタイトルを目指すには日程も少し考える必要があるかもしれません。錦織は凄く体が強いといった選手ではないので、大きな大会で優勝するには前哨戦では時には力を抜いたりすることも必要だと思います。実際、錦織はシンシナティを欠場することが発表されましたが、賢明な判断でしょう。MSは出場義務があるので安易に休んだりはできないですが、500以下の大会に関しては改善の余地があるのかなと思います。(500以下も4大会は出る必要がありますが) 錦織はまだ今季MS以上での決勝進出がないので、大きな大会でどのようにピークを持っていくかこれからの課題でもあるでしょう。 もう一方の準決勝ではジョコビッチが、唯一ノーシード勝ちあがりだったシャルディをストレートで下し決勝進出を果たしました。ジョコビッチは今年の全てのMSで決勝進出しています。本当に流石ですね。 ジョコビッチVSマレーの対決は今季だけで5度目。そのうち3回が決勝戦。それだけこの2人今年安定しているということがわかります。マレーは錦織を破ったことで今度のランキングでフェデラーを抜いて2位になることも確定しており、レースランキングと合わせて2位の座を得ることになりました。 ただ勝敗は一方的となっており、ここまで今季まだマレーは1度もジョコビッチに勝てていません。全仏の準決勝では2セットダウンから巻き返しましたが、最終セットで力尽き、あと一歩のところで負けてしまいました。そろそろマレーも勝ち星が欲しいところ。盤石であるジョコビッチもガルビス戦ではあわや敗退というところでしたが、2度のマッチポイントを防いで見事な逆転勝ち。この辺りの精神力の強さは女子世界NO1であるセリーナと共通していると思います。(今日の準決勝では久々に敗れてしまいましたが・・) ただジョコビッチもそういったらしくない部分もあっただけに、マレーにもチャンスはあるでしょう。数少ないチャンスをものにできるかが鍵です。一方のジョコビッチは今季5度目のMS優勝を狙います。 最後にいつものようにランキングを見てみましょう。 下のランキングは全米シードに関わるランキングです。シンシナティ終了後のもので、500以下の大会の7番目に高いポイントを失効させたものになります。(錦織ならハレの180p) 先程も言ったようにマレーが2位に浮上しました。あとは1000ポイントがどちらに入るかだけなので、月曜日のランキングは上の順番で確定です。 全米シードに関わるランキングの方ですが、2シード争いに関してはマレーが優勝する、しないにしろフェデラーはマレーより良い成績を残す必要があります。4シード争いはワウリンカが優勝すれば4シード、それ以外なら錦織が4シードとなります。 8シード争いに関してはフェレールが加点できない(残念ながらシンシナティも欠場を発表しています・・)ので、チリッチが初戦を突破した時点でチリッチの8シードがかなり濃厚です。ラオニッチもチャンスはありますが、優勝が条件となっています。