今日は、第1セット、お互い2ブレーク、ゲームカウント錦織の3-4、最高の場面で、出かけました。その後、出先でネット情報を見て愕然、3-6、0-6、セットカウント0-2のストレート負け。どうしたんだろう?先程、続きの録画を見終わり、原因は良く分かりましたが、これが怪我のせいなのか、疲労のせいなのかが良く分かりません。どちらでしょうか?  試合後、錦織選手のコメントでは、左ふくらはぎ負傷の影響は否定し、疲労の蓄積。CITIオープンからの連戦で、試合をする事は容易でなかった。又、マネージメント会社によると「怪我はないが疲労困憊の状態。」等のニュース記事が出ています。大事で無い事を祈るばかりです。ハレでの左ふくらはぎの負傷時もそうでしたが、この所の発表を聞いていると、現時点で詳しい不安要素は発表しない筈です。でも、今回は案外ニュースリリースの通り、疲労困憊だけかな、という気がします。録画を見返して見ましたが、この時痛めたのではと思える場面は、私の見る限りではありませんでした。第1セットから、足を引きずるように見える場面は何度かあります。かと思うと左右の足を均等に歩かせている場面の方が多い。1セット目の後半から、厳しいボールを追わないシーンが出て来て、第2セットに入ると、明らかに動きが悪く、足が動かない、ボールを追えなくなります。しかし、徐々に動けなくなっていて、ここで故障したという事では無かったと思います。また、賢い錦織選手ですから、疲労から故障に発展させない為の動きだったと思います。  足を引きずるシーンを見ると殆ど右足をかばっている歩き方です。GAORA解説者辻野氏も右足かなと言っていました。又、錦織選手の右側に来たボールに反応できないシーンが多く、左側のボールには結構反応していました。やはり右足ですかね。左ふくらはぎ筋膜炎の影響ではなさそうだと思います。  あと、ちょっと気になるのが、ニュース記事の錦織選手のコメント、「(下半身に)痛みが出た。この数日間、体中が痛かったが、それが悪化した。」それが悪化した。という言葉が気になります。故障で無い事を祈ります。又、少々の故障でも、2週間で解決できる内容である事を祈ります。  今日の試合を振り返っておきたいと思います。今日は、マレーがサービスを選び錦織選手は今日もレシーブでスタートします。  私は予想していませんでしたが、序盤からブレークの応酬。マレーが第1セット、第2、第6ゲームをブレークすると、錦織選手はその直後のゲーム、第3、第7ゲームをブレークし、ゲームカウント錦織の3-4。この後、私は出かけてしまったのですが、まさかのマレー8ゲーム連取で試合は終わってしまいました。その間のゲーム内容は二人の実力を計る物差しにはなりません。  それまでのゲームを検証してみますと、まず錦織選手は、やはりファーストサービスが入りません。昨日までもそれほど良くはなかったですが。昨日のナダル戦は序盤がとても良かった為、余計に悪かったように感じました。この課題は、随分前から言われ続けていますが、どんなに練習してもなかなか改善できる物では無いなのでしょうか。最近では、今日が一番悪かった印象があります。エースについても最近では10本前後の試合が多かったですが、今日は0本でした。第1セットの後半から、速度を落としてファーストの確率を上げようとしていたようですが、そうなるとマレーもファーストから厳しいリターンゲームを展開します。  あと、昨日も気になったのですが、フォアで左サイドを狙ったショットがサイドアウトになるケースが見られます。入ればポイントになる様なタイミングでのショットが多く、非常に勿体なく感じます。回数はそれほど多くは無いのですが、そのポイントでゲームカウント、セットカウントを左右するケースが多く、無視できない課題だと思っています。特に、第1セット、錦織選手ブレークバックで3-4とした直後の第8ゲーム、40-0からサービスゲームを落とすのですが、40-15から錦織選手のストロークがアウトの判定、入っていませんでしたか?チャレンジしてほしかった。本当になかなかチャレンジしません。また、40-40の後、ストロークで優位に進め、最後チャンスボールを又左にサイドアウト。取れていたゲームでした。この辺りがとても勿体なく感じます。  ストロングポイントとしては、ストローク。今日も素晴らしいフォア。バックの良いショットも沢山ありました。序盤は、早めの展開からのダウンザライン(DTL)も良く決まっていました。ファーストの出来が良ければ、序盤の7ゲームは、錦織の3-4では無く、5-2の可能性もありました。確かにマレーのストロークも、良かったですが、序盤は錦織選手の方が良かったと思います。ドロップショットも絶妙な感じでは無かったですが、揺さぶりを掛ける事が出来ていました。今日は、疲労の為、攻め続ける事が出来ませんでしたが、あのまま続けられていたら、マレーにプレッシャーがかかり、全く違うゲーム展開になった可能性は高いです。 それと、もう一つ、錦織選手はマレーのサーブコースを読んでいたように思います。序盤のリターンゲームではことごとく錦織選手の読みがはまっていました。是非、録画されている方は、確認してみて下さい。錦織チームの研究の賜物ではないでしょうか。相手の研究という面でも随分進化しているのではないでしょうか。  マレー側から見ると、大体の場合において、ワイド側の厳しいコースへサーブを打ち込み、ここぞというポイントの際は、センターにファーストサーブを打ち込み、エース等、ポイントを取っていきます。錦織選手はワイド側のサーブの残像が残っている為、急に対応できないシーンが多いです(解説者辻野氏も言っていました)。また、セカンドサーブのレシーブ時には、かなり前に踏み込み叩き込んで来ます。錦織にしては、準備する間も無くリターンが帰ってくる為、対応に非常に苦慮していました。  しかし、マレーも、錦織選手に打ち負け、ネットに掛けるシーンもありましたし、ミスも出ていました。  今日は、残念ながら、錦織選手の状態が悪く、一方的な試合になってしまいましたが、それでも今日の試合の中から、十分に通用する部分を垣間見る事も出来ました。マレーにプレッシャーをかけ、崩して行く事は不可能ではないと、感じました。  錦織選手、この2週間余りで十分休養を取り、心技体共にフレッシュな状態で、USオープンを迎えて下さい。私の試算では、USオープンの第4シードは、シンシナティでワウリンカが優勝する以外は、錦織選手で確定のはずです。  本当にこの2週間、お疲れさまでした。十分に休養を取って、GS(USオープン)タイトルに懸けて下さい!