強さの序列は1試合では決して決まらない そんなことは嫌というほどわかってる けど 今回は錦織ファンにとってはかなり クる 試合だった気がする いやあ 辛いっす 完敗 もしかしたら今季一番こっぴどくやられているのはマレーかもしれない 私自身はマレーのこういうところが好きだったが、錦織ファンとして見るマレーはとてつもなく恐ろしい こうすればよかったのに と思うことはたくさんあるが 多分それも踏まえてできなかったんだろうと思う もっと打ち込んでほしかったし もっと攻めてほしかった クレーで負けたけど ハードなら・・・という淡い想いもなんの慰めにもならなかった 自分への戒めも兼ねて書くが、錦織は決して弱くはない むしろ、世界4位として胸を張れるテニスをしていると思うし 観客に与えるわくわく感はATPでも屈指の素晴らしさだろう ただ、錦織を見てる人なら知っていることだが 彼は感覚的なものでテニスをやっている部分がある 別にそれがいい悪いではなくて、それが彼のテニスの特徴だとも思うし それがあの発想力のある多彩なショットを打ち分けることができるのだろう しかし、その感性が裏目に出る試合がいくつかある その試合が、今回に当たった ということだろう 本当はこういう風に締めて納得したい けどそんなこともできないくらいの完敗 敗因は、言うまでもなくセカンドサーブ 錦織のセカンドが弱いのはそもそも知れ渡ってる事実で、それを防ぐ意味でもサーブの強化をしていたのだろう 皮肉にも、昨日ナダルにたいして打った策を、まるまる しかもかなりのレベルでやり返された事実 これが一番悔しいし なにより 【今後マレーには一度も勝てないかもしれない】と思わせる絶望感があった やはりキーは第2セット3ゲーム 修正しようと1stサーブの威力を少し落とし横回転をかけたサーブで打開を図るも その後の2ndサーブをまたマレーが痛打 アドサイドからのセカンドを、リプレイかのように錦織の左に突き刺さり、当てただけの返球が宙を舞う このブレイクで、もう試合は終わっていたと思う ただでさえ感情の映りにくい錦織の顔には光はなく、焦りと迷いが絡み合う表情から、一気に覚めた表情 あのビッグサーバーと戦っている時の、どうしようもないサーブをくらっている時の顔と同じ顔をしていた 多分脳は諦めに向かっていたんだろうと思う それもしかたない それくらいマレーはよかった 圧倒的な守備力を超えるには攻撃しかない それを再確認させられた ただやはり ブーイングは喰らってはいけないだろう あれだけは、お金を払って見に来ている人に失礼だ 試合が終わって見て 思い返しても マレーが錦織のセカンドサーブと、甘い 意味の薄いボールに対するカウンターを狙ってくるのはわかっていた ファンの私がわかるのだから、錦織陣営は痛いほどわかっていただろう なのにこの展開 先週からの疲れがあったかもしれない でもそれはトップ選手なら誰にでもあること それを避けたいならビッグタイトルを手にしてポイントを稼ぐしかない 実際にここまでの勝ち上がりはよかったし、ツォンガに負けた時やイズナーに負けた時とは負けの要因がまるで違う 現実問題  錦織はマレーに劣っている というのが今年のニ試合の評価であると思う それはマレーと同レベルでしのぎを削っているフェデラーやジョコビッチも同じこと 期待しては突き落とされるこの厚い壁 少なくとも今 私は 錦織対マレーを見たいとこれっぽっちも思わない状態にある それくらいの絶望感がある試合だった 面白いのは、こんなかなしい試合を見ても、また来週は試合がある とてもじゃないが一週間 というか数日でこの問題点が克服されるとは思わないので、錦織がどういう対策を持って次の大会に臨むか注目ではある まあでも 世界のトップは遠いな  と思わせるには十分だった 嬉しくもかなしい感情 昨日と似ている そして私のブログにもまた皮肉にも 昨日の内容が襲いかかる ナダルが落ちてきているということを、再確認させてしまった錦織の完敗だった あのときは疲れてたから勝てなかっただけ と言える時が来るのを信じて応援したい