ウィンブルドンの準決勝、注目のロジャー・フェデラー(2位)とアンディ・マレー(3位)の試合が行われました。 両者の対戦成績はフェデラーの12勝11敗と、ほぼ互角という成績。白熱した激闘が予想されましたが、意外なことに勝負はストレートで決着しました。とはいえ、内容は見どころも多く、濃いものでした。                                           第1セットは7-5でフェデラーが取ります。フェデラーはこの日、今大会を通してもっとも多い、1試合で20本のサービスエースを叩き込みました。 とにかく、サービスゲームが絶好調のフェデラーは、流れるようにサービスを決めていき、リズムを作っていきます。 フェデラーのサービスはラインぎりぎり、コースも良いので、なかなかマレーもリターンできませんでした。 一方のマレーもゲームを通して、粘り強く戦います。ラリー戦にもちこめば、互角以上の展開に持ち込めるのですが、フェデラーの早い仕掛けになかなか狙い通りにいきません。マレーとしては、サービスではフェデラーのバック側を序盤は多く攻めていました。 第1セットの試合が動いたのは、フェデラーが6-5とした第12ゲーム、マレーのセカンドサーブに勝負をかけたフェデラーが、回り込んでのフォアのリターンを決めるなどして、ブレークに成功。第1セットを取ります。                                           第2セットになっても、相変わらずのフェデラーのサービスゲームの強さが光ります。とはいえ、セカンドサーブになって、打ち合いになるとマレーに攻め込まれる場面もありました。 試合の方は、互いにキープが続く、第1セットと似たような展開も、またもフェデラーが勝負所の第12ゲームでブレークに成功して7-5でセットを奪います。 第2セットの最大の攻防は、マレーのサービスの第10ゲームで、実に7回に及ぶデュースとなります。フェデラーとしては、ここをブレークすれば第2セットを奪える勝負所でした。しかし、マレーが何とかしのいで5-5とします。 こうなると、流れが変わることが多いですが、フェデラーは不動でした。 まったく切り替えて、相変わらず素晴らしいサービスを決めて、第11ゲームをラブゲームでとります。マレーからすると、つけ入る隙がありませんでした。 フェデラーの勝負強さが際立つ展開です。                                              第3セットになると、さすがのマレーも勢いを落とすも、トップ3の底力でキープを続けます。しかし、フェデラーが5-4で迎えた、第10ゲーム、マレーのサービスゲームでした。フェデラーがスーパーショットを決めます。 ランニングしながら、バックハンドクロスで、パッシングショットを決めたのです。結局、この第10ゲームをブレークしたフェデラーが、第3セットも取って勝利となりました。 以上のように、フェデラーの好調さ、サービスゲームの強さ、勝負強さが際立ちました。                                             決勝戦はノバク・ジョコビッチとの対戦となります。ジョコビッチがフェデラーの1stサーブを崩せるか、ここがカギになりそうです。 ちなみに今季は、ジョコビッチに土をつけている3人のうちの1人がフェデラーです(ドバイ選手権)。ただ、他にもマスターズで2度の決勝を戦っていますが、2度ともジョコビッチが勝利しています。 しかし、芝でのフェデラーは、ギアがあがって強さを増しています。ですので、ハードコートとは違う内容の試合になるのではないかと思います。                                           byあかつき18号(あかつきスポーツ☆18スポーツを書いています)