昨夜、ソファーで気が付いたときには試合は終わっていました。サスペンデッドになっていたのですね。天気が相手では仕方ありませんが、筋肉疲労の事を考えると、ワウリンカにとっては、有利な条件になりました。ジョコビッチは、今日、第4セットで早々にケリをつけて、日曜日の決勝に臨みたいところだと思います。 しかし、昨日のジョコビッチ・マレー戦は、やはりゲームの質がさらに高くなりますね。今大会で見た中で一番レベルの高いゲーム内容だと思いました。ストレートにクロスに厳しいボールの打ち合い、急にスピードと角度をつけて打つショットがまた凄い!さらに深いボールを打つのが二人とも(特にマレー)上手い。高いボール、低いボールも打ち分ける。あの揺さぶり合いを見ていると本当にレベルが高いなぁ、と思いました。ジョコビッチは、前の試合もそうでしたが、ドロップショットをあんなに使うプレーヤーでしたっけ?それもネットすれすれに落ち、スピンで、コートの外へ、手前に戻るように跳ねますね。理屈はわかりますが、あれはプロでもなかなか難しいと思いますね、失敗もありましたがテープに当たるくらいのギリギリの失敗でした。失敗をしても相手を走らせる事にはなっていますから、どんどん打っていましたね。相当練習したのでしょう。 また二人とも、振られたボールやドロップショットへの反応が早い!凄いショットの連発なのになかなかポイントが決まりません。錦織選手もボールの反応が早い選手だと思って来ましたが、昨日の試合を見ていて、ジョコビッチ・マレーの方が早い。というか、そういえば、今回の錦織選手はドロップショット等への反応がいつもより良くなかった気がして来ました。逆の方向に体重が残っていて、踏み出しが遅れるシーンを何度か見たのを思い出します。読みと勘がいい錦織選手は、その点でいつもより力を発揮できていなかったのかな?読みがよくなかったのか?それに備える構え方が甘かったのか?1プレー終えた後の次への動作が遅かったのか?今一度、見返してみたくなってきました。 先日、上位9人のデータを見返してみたのですが、やはりTOP3フェデラー、ナダル、ジョコビッチは飛び抜けていて、マレーが次に続き、残る5人が続く、はっきりと3つに分かれています。是非、錦織選手が一番にそこから抜け出してほしいと思っていますし、数字上でもその気配はあります。フルセットにおける勝率1位は有名ですが、TOP10同士の対戦おける勝率39.7%も第3グループ(29.8%~35.1%)の中でトップ、決勝戦での勝率64.3%はTOP4と比べても遜色有りませんし、他の選手(37.0%~50.0%)に水を空けています。それなりの実力と勝負強さを示すデータではないでしょうか。少し本筋から逸れてしまったので戻します。 昨日の試合を見ていると、マレーもTOP3に肉薄しているように思います。昨年故障から復帰し、なかなか本来の実力を発揮できるところまで回復出来ていない様に見えていましたが、今年に入り全豪準優勝から始まり、苦手と言われたクレーシーズンでもブレークし完全復調を遂げています。現在、年間レースでは2位、今大会後はワウリンカがまだわかりませんが、3位との差をさらに広げるのではないでしょうか。年齢的にはピークを過ぎているフェデラー(今年34才)、現在調子を落としているナダル(29才)の状況を見ると、今年の秋ごろはジョコビッチ・マレーの28才コンビがTOP2を形成しているかもしれませんね。できればナダルも調子を取り戻してTOP3、錦織選手もTOP4といわれるような存在になってくれれば、と思いますが。フェデラーだってこれから得意なサーフェスが続きますから入れない訳には行かない。 今日はだらだらと書いてしまいましたが、昨日は、特にマレーの躍進を想像させる試合でした。現在のATPツアーはトップ選手、10位以下の強豪、さらに期待の若手選手も含め、レベルが高く、本当に過酷なツアーだと思います。そんな中で、頑張っている錦織選手はすごいです。ケガをせず、少しでも夢に近づいてほしいものです!!