残念ながら予想通りの結果となってしまいました。。 あの試合こそが、現在のジョコビッチの充実ぶりとナダルの凋落ぶりを良く表していたと思います。 自分も試合中、「あれ?去年とおととし、ナダルどうやって勝ったんだっけ?」とナダルが勝つビジョンが全く見えなかったです。 第1セットはいきなりジョコビッチの4-0となり一昨日の錦織-ツォンガ戦が蘇ってきました。しかし昨日の試合はその後4-4となり、熱戦となる予感が(少しだけ)しましたが、その後はジョコビッチが6-5から力でブレイクを奪い7-5で1セット終了。 2セット目も3-3までは頑張りましたが、先にブレイクを奪われるとそのままジョコビッチが奪取。 3セット目は2セットアップとなり大分余裕が出てきたジョコビッチ VS 意気消沈&走れなくなったナダル、という様相となり一方的な展開になりゲームセット。 以下スタッツです。 最も注目すべきはWINNER数の差かと思いますが、昨日の試合で多く見られた光景は、ジョコビッチが打つ→ナダルが返すエッグボールが浅い(大体サービスライン辺り)→ジョコビッチのWINNERでした。ナダルの生命線であるエッグボールがどうしても深く返らない事でジョコビッチのWINNERが量産される結果となりました。(勿論先にジョコビッチが良いボールを打つ事でナダルを苦しくしていたという側面もあります) また、もう一つのナダルの生命線である回り込みフォア逆クロス、フォアDTLが尽くアウトとなった事も多く、極端な表現をするとナダルが自力で取れたポイントはサービスポイントを除き殆どありませんでした。 さて、ナダルの今シーズンここまでの戦績は皆様ご存知の通りで、この全仏が試金石とされてきましたが、上述した通りの結果となりました。 これまでクレーキングとして君臨し続け、過去フェデラーの生涯グランドスラム達成を3度阻み(しかも全部決勝で)、ジョコビッチの生涯グランドスラムをここまで阻み、錦織君のMS初制覇やGS上位進出を阻み続けたナダルはこのまま終わってしまうのでしょうか? 私個人の希望を言えば、是非とも復活して欲しいです。2013年不振を極めたフェデラーが2014年に復活し、2014年に不振を極めたマレーが今年復活したように、2016年はナダル復活の年として欲しいです。まだまだBIG4を中心としたATP戦国時代を見ていたいです! _「復活」というキーワードで脱線しますが、デルポトロの状態が気になりますね。個人的にはBIG4の壁を突破する1番手と見ていただけに怪我をしっかり直してまたあの豪打を見せて欲しいです。 _ さて、準決勝は順当にジョコビッチ対マレーとなりましたね。(フェレールも良いプレーをしていましたが、1セット目のチャンスを生かせなかったのが痛かったです。)競るとは思いますが予想はジョコビッチ勝利です。ただ、もしマレーが勝って、マレーが優勝するような事があると、マレーも生涯グランドスラムに王手をかける事となります。そうなると今度は全豪の主であるジョコビッチが大きな壁となり立ちはだかる事になるので、それはそれでまた面白いですね。 さあ昨日の敗戦でナダルの全仏6連覇の夢が途絶え、現在残っている4人の誰かが初の全仏制覇を成し遂げる事となる訳ですが、実はこの6連覇の壁はグランドスラムの歴史の中でもかなり高いです。と言うかオープン化以降(1968年以降)では達成者0です。ですが5連覇は3回あります。興味本位でグランドスラムの大会別3連覇以上がオープン化以降どれだけあったのか調べてみました。 ■全豪オープン  ・3連覇  2011年~2013年:ノバク・ジョコビッチ ■全仏オープン  ・5連覇  2010年~2014年:ラファエル・ナダル(6連覇がかかった2015年は準々決勝でジョコビッチにストレートで敗戦)  ・4連覇  1978~1981年:ビョルン・ボルグ(5連覇がかかった1982年は全仏不出場のようです(ATP公式サイトより))  2005年~2008年:ラファエル・ナダル(5連覇がかかった2009年は4回戦でソダーリングにフルセットで敗戦) ■ウィンブルドン  ・5連覇  1976年~1980年:ビョルン・ボルグ(6連覇がかかった1981年は決勝でマッケンローに1-3で敗戦)  2003年~2007年:ロジャー・フェデラー(6連覇がかかった2008年は決勝でナダルにフルセット(ファイナルセットは7-9)で敗戦)  ・4連覇  1997~2000年:ピート・サンプラス(5連覇がかかった2001年は4回戦でフェデラーにフルセットで敗戦)  ・3連覇  1993~1995年:ピート・サンプラス ■全米オープン  ・5連覇  2004年~2008年:ロジャー・フェデラー(6連覇がかかった2009年は決勝でデル・ポトロにフルセットで敗戦)  ・3連覇  1979年~1981年:ジョン・マッケンロー  1985年~1987年:イワン・レンドル オープン化以降約50年の歴史の中で3連覇以上達成者は上記の8名。そのうちの3名が同じ時代でプレーしているというのは本当に凄い事ですね。まさに群雄割拠!我々ファンの為にも、ナダルには是非復活を期待しています! Vamos, Rafa!!!!!!!