錦織圭というプレーヤーを知ったのはわずか7年前。デルレイビーチ250でいきなり優勝した時のこと。当時の僕はまだATPツアーなんてほぼ見てなくて、ふーんそんな選手もいるのか、的な思いでした。確か今僕があまり好まないワイドショーで知ったような気がします笑 しかしそれから4年、僕がテニスをみはじめた時には全豪でベスト8入り、トップスターへの階段を駆け上がり始めていました。 そして2013年、飛躍を遂げ一時はトップ10に肉薄しました。しかし、この時はまだ実力が足りなかったのか、すぐに跳ね返され、20位近くまで落ちてしまいます。それでも諦めなかった錦織は2014年、本当の大飛躍を果たしたのです。全豪ではナダルに全セット競り合う健闘を見せ、シーズンを好スタートすると、メンフィスでは手堅く2連覇を達成。その後のマイアミマスターズではディミトロフ、フェレール、そしてフェデラーをも破り準決勝へ、しかしその準決勝は棄権、この時もう一方の準決勝ではベルディヒも棄権し、世にも珍しい準決勝が行われないというマスターズとなったのでした。しかし、その棄権にもめげず、バルセロナ500では格上が敗れたのを良いことに格下を次々と安定して撃破。続くマドリードマスターズでも準優勝。決勝ではクレーキングナダル相手にあと一本のところまで追い詰めます。しかし、怪我で棄権、あの怪我さえなければマスターズ初優勝を手にしていたはずです。ナダルも試合後は負けたという気しかしていない、苦い顔をしていました。その後は怪我を引きずり全仏では結果が出ません。ラオニッチやディミトロフも錦織に刺激を受けてきたのか、本領発揮。ウィンブルドンではラオニッチが錦織を全く寄せ付けずベスト4、ディミトロフもディフェンディングチャンピオンのマレーを破ってベスト4と実績では2人に水を開けられたようにも感じました。 しかし黙っていないのが錦織。怪我で辛い時期を過ごしたはずです。しかし決してめげずに全米オープン、あのドラマを見せてくれたのです。誰もが思っていたはずです。怪我を負った錦織は無理だろう。シードキープできれば御の字じゃないか。ラオニッチ、ワウリンカには勝てるわけないだろう。ジョコビッチ戦のことなんて考えていた人がどこにいたでしょう。しかし、錦織はやりました。驚くほどのプレーを見せラオニッチ、ワウリンカに連続フルセット勝ち。アイアンスタンまでも破りました。さらに快進撃は止まらず、ジョコビッチにも勢いで勝利。ジョコビッチも前哨戦のマスターズで振るわなかったとはいえ、世界ナンバー1です。 その後は皆さんご存知の通り、クアラルンプール、ジャパンオープンと優勝、パリマスターズではフェレールとの死闘を制してベスト4。自力でのツアーファイナルズ進出を決めたのでした。ツアーファイナルズでは初出場ながら全く臆することなく、チート状態のフェデラーを除いてはしっかり勝利。準決勝のジョコビッチ戦、第2セットはとてつもない錦織の強さが感じられました。世界ランクを5位で終えた錦織の2014年でした。 そして今シーズン。ブリスベンではラオニッチにこそ敗れましたが、ドルゴポロフとのダブルスでは見事準優勝。順調に調整して臨んだ全豪オープン。本調子ではないながらも試合巧者ぶりを見せつけ、格下にきっちり勝利。フェレールには何もさせずに2度目のベスト8まで進出しました。しかし、そこでのワウリンカの壁はかなり高かったですね… そしてメンフィスでは貫禄を見せて大会初の三連覇。もはや錦織の庭と化しました。何度もヒヤヒヤする場面はありました、でも最後に必ず勝つのは錦織、そんな印象を受けました。 そしてそして現在開催中のアカプルコ。全て完勝で準決勝進出。ドルゴポロフなんかは、まだまだ引き出しを使い切らずに勝った、そんなイメージを受けました。準決勝では一時アンダーソンに攻め立てられるものの、持ち前の勝負強さが出て最終的には撃破。マレーがドバイで早期敗退を喫したことも手助けして念願のトップ4までやってきました。 本当に大変な道のりだったと思います。なんの関係もないファンである僕には分からない努力や苦労、悩みなんかもあったと思います。でも、世界中に何万、何億といるテニス人口の中でのこの順位、同じ日本人として素直に嬉しいです。 ひと昔前まではこんなこと考えることなんてできませんでした。世界では勝てない勝てない、そう言われるサッカー日本代表よりも日本の男子テニスは期待できないという状態でした。(サッカー関係者さんごめんなさい、ディスってるわけじゃないです。)小さな自国民が大きな選手ばかりのテニス界で活躍して、その姿をみんなで応援する楽しさ、GSの度に優勝の期待を持てるということを教えてくれた錦織に感謝です。 なんか、すごい自分でもおかしな、熱のこもった文になりましたけど、次勝って優勝すればインディアンウェルズMSのトップ4シード確保です。そろそろ錦織のMS初優勝も見たいです。また、この春のマスターズ2連戦はコートが遅め。下手したらクレーよりも遅いらしいです。こういう理由から、この2大会での好成績はローランギャロスへの好成績につながることが多い、というデータもあるそうです。(スポナビ外のブログを参考にさせてもらいました。) ここから錦織は正真正銘のトップ争いへと突入します。No.1を目指す戦いはここからが本番です。(何偉そうに言ってんだ笑)まずはアカプルコ、しっかりと優勝して初のマスターズ第4シードを手に入れられると良いですね^_^ No.1になるその日まで、これからも日本全体で応援していきましょう! 最後に… おめでとう、錦織! 頑張れ、錦織! 17:00追記 次戦、決勝の相手はフェレールに決まりました。試合を観れていないので、なんとも言えないのですが、ハリソンに第1セットこそとられたものの、その後、スコア上は圧倒的です。 ハリソンは何か怪我でもしたのでしょうか⁇ ファーストセット取っておいて次のセットがベーグルとは信じ難いです。 さて、もうすっかりおなじみとなったフェレール、粘り強いストローカーです。しっかりと繋げてきます。 戦績は錦織の7勝3敗。11度目の対戦で、錦織にとっては一番顔合わせの多い選手です。また、現在は錦織の5連勝中。ちょうど約2年前のマイアミMSで負けて以来、一切負けていませんが、簡単な相手ではないということは間違いないです。2人の対戦はいつも大接戦です。全豪オープンこそ、錦織の圧勝でしたが、あの時はフェレールも疲労困憊でした。 試合は日本時間で明日の午後12時以降開始となります。 因みに明日は先輩の卒業式でまたしても観られそうにないです笑 流石に卒業式はズラせるわけもないので仕方がありませんが… ただ、フェレールは今週もかなりの連戦。先週も優勝きてきているので、ここに来て疲れがどっと出る可能性もあります。もう若いですからね^^ 双方ともが素晴らしい戦いをしてくれることを期待します。 まあ、何はともあれ優勝してもらいましょう^^