記事が予想以上に長くなってしまったので1位~2位のみ分割しました。この2戦はいずれも死闘と呼ぶにふさわしい大激戦でした。 2位:全豪準々決勝 バブリンカVSジョコビッチ スコア(2-6, 6-4, 6-2, 3-6, 9-7)  バブリンカは2013年の全豪で世界に驚きをもたらしました。当時17位だったバブリンカは4回戦でジョコビッチと5時間に及ぶものすごい死闘を戦ったのです(ジョコビッチ1-6, 7-5, 6-4, 6-7(5), 12-10バブリンカ)。その後10位までランキングを上げたバブリンカは全米準決勝で再びジョコビッチと激突しました、これもものすごい死闘となりました。しかし4時間を越える激戦の末勝者となったのはまたしてもジョコビッチだったのです(2-6, 7-6(4), 3-6, 6-3, 6-4)。  両者は今年の全豪で三度激突しました。試合は一進一退の攻防となり過去2回と同じようにフルセットにもつれ込みました。この試合のバブリンカの集中力は素晴らしくパワフルなストロークを安定度を保ちながらどんどん叩き込んできました。それでも全豪3連覇中の王者ジョコビッチに崩れる気配はありません。第4セットを取り返し迎えた最終セットはジョコビッチが押し気味に進め何度かブレイクのチャンスもありましたが、バブリンカも譲らず試合は昨年に続いてデスマッチへ。  ジョコビッチは最終セット通してバブリンカを攻め立てましたが、どうしても崩しきることができません。イライラを募らせるジョコビッチ、試合としては押し込みながらも逆に心理的に追い詰められつつあったのです。すると第16ゲーム30-30、バブリンカがなんとか返しただけのリターンに対してジョコビッチが返球を誤りました、バブリンカにMP!ジョコビッチはファーストサーブを入れてネットに詰めました、ボレーは簡単なように見えました、がジョコビッチはバブリンカの粘り根負けしたかのようにボレーをミス。バブリンカが3度目の正直でジョコビッチを打ち破りました。試合時間はちょうど4時間でした。  バブリンカは準決勝でベルディヒを、決勝でナダルを破りついに丸4年続いた4強のGS独占に終止符を打ちました。 1位:ウィンブルドン決勝 ジョコビッチVSフェデラー スコア(6-7(7), 6-4, 7-6(4), 5-7, 6-4)  全豪と全米では歴史が動きましたが、しかし逆に4強の凄さを見せつけられた試合の一つがこのウィンブルドンでした。このウィンブルドンではラオニッチとディミトロフが準決勝に進出しそれぞれフェデラーとジョコビッチに挑戦。歴史が動く瞬間か?と思われたものの結果は4強の凄さを見せつける試合となってしまいました。特にフェデラーのプレーは素晴らしくラオニッチをあっさりと一蹴。6試合で1セットしか失わない盤石の勝ちあがりで2年ぶりのウィンブルドン制覇へ勝ち上がってきました。  迎えた決勝は35度目の頂上決戦。フェデラーは丸2年、ジョコビッチも1年半もGS優勝から遠ざかっています。お互いにとって絶対に欲しいタイトルを懸けた一戦はまさに異次元の勝負となりました。第1セットはお互いBPすら来ない激戦の末にタイブレークでフェデラー。だが第2セット以降総合力に勝るジョコビッチがじわじわと優位を築き始めました。2セットを連取し、第4セットもリードするジョコビッチが先にブレイクを奪い、そのまま5-3まで持ち込みました。だがここでフェデラーが見事なバックハンドを2本浴びせて土壇場でブレイクを奪ったのです。次のフェデラーサーブでジョコビッチはチャンピオンシップ・ポイントを握りましたがフェデラーのサーブはチャレンジで判定が覆りサービスエース!気落ちしたジョコビッチが崩れた隙を逃さずフェデラーが連続ブレイクで2セットオールに追い付きました。  最終セットも両者の死闘にふさわしい引き締まった試合になりましたが、最後の最後で再びフェデラーのサーブを破ったジョコビッチが見事優勝。自身7度目のグランドスラム制覇を成し遂げ、ナダルを抜いて世界ナンバーワンへの復帰も果たしました。敗れたフェデラーも後半戦好調を維持してツアー3勝加え最終的には2位に。2014年No.1とNo.2の勝負として申し分ない死闘でした。