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[sns] 今季の獲得ポイントで、上位8人のみが出場資格を得る最終戦、ツアーファイナルがいよいよ開幕。 アジア人男子選手として、史上初出場を果たした世界ランク5位の錦織圭は、初戦で同ランク6位のアンディ・マレーと対戦します。 今回は、テニス界のトップ選手として、長きに渡って活躍してきたマレーについて、改めてその特徴をご紹介します。

四大大会を2度制覇、金メダルも獲得

20141109_murray_k1photo:mirsasha

マレーは四大大会では、2012年の全米オープンと、2013年のウィンブルドンで優勝経験があり、通算5度の準優勝もあります。 また、2012年のロンドン五輪では、男子シングルスで金メダルを獲得。 世界ランクこそ2位が最高で、頂点の経験はありませんが、これまでのキャリアでは、申し分ない実績を残してきました。

テニス界のBIG4と呼ばれた男

20141109_murray_k2photo:Carine06

マレーは、今季こそ世界ランクを落とし、不調が騒がれたものの、近年はその絶対的な強さから、ロジャー・フェデラーラファエル・ナダル、そしてノバク・ジョコビッチらと共に「BIG4」と呼ばれてきました。 今季の全米オープンで、錦織とマリン・チリッチが決勝を戦いましたが、BIG4不在の四大大会決勝は、2005年の全豪オープン以来。 それほど近年のテニス界において、マレーを含めたBIG4は、圧倒的な力を誇っていました。

イギリステニス界を呪縛から解き放った男

20141109_murray_k3photo:Tim Schofield

マレーの母国は、テニス発祥の地、イギリス。 イギリスといえば、四大大会の一つ、ウィンブルドンが有名ですが、実は1936年のフレッド・ペリー以降、地元王者が不在。イギリスのテニス界は、長きに渡り苦しんでいました。 そして、この呪縛から解き放ったのが、マレーでした。 2013年のウィンブルドン決勝で、ジョコビッチをストレートで破り、ついに77年ぶりの地元王者となりました。

マレーが誇る鉄壁の守備力

マレー最大の武器は、安定感抜群のストロークと、ツアー屈指のフットワークが生む、鉄壁の守備。 うまく相手の攻撃を交わしながら、チャンスとみるや、カウンターを狙っていきます。 マレーの特徴が、よく分かるプレーがこちら。 スライスやムーンボールを上手く混ぜて、相手の攻撃をかわしながらラリー。そして、絶妙なタイミングで、カウンターを放っています。

Original:ATPWorldTour

錦織は過去全敗も、今季は対戦なし

20141109_nishikori_k1 Original:angelicalbite

錦織とマレーは、過去に3戦して、錦織の全敗。錦織はこれまでマレーから、1セットも奪ったことがありません。 強敵であることは間違いありませんが、しかし今季の対戦はなし。大きな自信と共に、テニスのレベルも上がった今の錦織であれば、十分チャンスはあるでしょう。 マレーとの戦いは、長いラリー戦も想定されますが、単発のポイントよりは、じっくりとした試合展開の方が、ツアーファイナル独特の緊張感にも慣れ、リズムも掴みやすいはず。 今季、数々の偉業を成し遂げてきた錦織の、最後の挑戦がいよいよ始まります。 [sns]