どんよりとした天気の中、迎えた錦織圭選手の2回戦。

午後3時にも関わらず、ライトをつけての試合。

超満員の有明センターコート、緊張する、興奮する、本気になれる時間がやってきた。

 

相手のドナルド・ヤングは、14歳でプロに!

とんでもない才能の持ち主。プロになってからは苦しい時期が続いたが、ランキングも

50位に入り、自信を持って圭に挑んできた。

今年の全豪オープン以来の戦い。

 

いきなり・・・  テンポが早い!

昨日の試合とは違って、お互いベースライン上でのPlay合戦。

お互いにコートの中に入ろうとするから・・・  ラリーが短い!

それだけに、なかなかタイミングを掴むのも厳しい。

 

圭から2-2、ヤングサーブ30-40。圭のブレークポイントで雨が・・・

屋根を閉めコートが乾くまで約30分の時間を要した。

インドアコートに変わったセンターコート。

大事な最初のポイント、圭はしっかり奪いファーストセット6-4

 

セカンドに入り、相手のヤング選手のボルテージがよりあがる。

すべてのポイントに一所懸命だった。

コートサイドにいる僕の目の前で、ヤングのとんでもない気合 

Come on  Come on  Come on !

同世代の圭に絶対に勝ちたい!闘志むき出しだった。

一度はセットポイントも奪われた圭。

最終的にはタイブレークでゲームセットマッチ。

錦織選手が6-4,7-67-4)のスコアで準々決勝へと進んだ。

 

さあ恒例(?)になりました今日の圭選手から僕が学んだテニス

 

圭師匠から学べ 世界のテニス!

 

今日見ていて、一番『凄い!』と学ばせてもらったこと。

それは・・・

 

強打することをやめなかった!

 

お互いが早いテンポでプレイしているため、タイムングをうまくつかめずミスが

目立っていた圭。ただ、何があっても圭はテニスを変えなかった。

なぜなら・・・

ペースを落としてプレイしていたら、今日のヤングはどんどん攻めて来る!

また、一度感覚を変えると、試合中の大事な時に強打することができなくなって

しまうのだ。

だからこそ・・・

一番大事なタイブレークで、相手が精神的に押されダブルフォルトやミスがでた。

そしてマッチポイントも含め、しっかりと自分から強打してプレイできたのだ。

一応僕も、世界でテニスをしていたので言いますが、それができるのは簡単なこ

とじゃない!

勝ちたければ余計守りに入ってしまう。自分のテニスを信じ、そして今日出し続け

れば必ず最後に勝てると感じ取っていたからこそのプレイだったのだ。

 

テニスに限らず、どんな時も積極的に攻撃していれば、必ずや最後は結果がついて

くるということを学ばせてくれました。

 

そして、マッチポイントでとんでもない集中力

 

タイブレーク圭から6-4

ポイントを奪いお客さんは歓喜の声!

一方、圭は試合が終わっているのにも関わらず、次のポイントをプレイしようとし

ていた。少し時間が経ってから気づいた圭。少し笑顔のなかで試合終了となる。

 

すぐに、僕はコートに打ち込むテニスボールにサインをしてもらっている時に聞い

てみた。

 

修造「圭、最後、マッチポイントどうしたの?」

圭「いや~タイブレーク5-3だと思ってました」

修造「...っん?!」

 

圭はマッチポイントだと思っていなかったのです。

ここがいい!圭らしい!

マッチポイントだと思っていなかったからこそ、変な力が入らず、最後まで攻め込む

ことが出来たのかぁ・・・とある意味感心してしまいました。

いや~~~とにかくタフな試合でした。

 

ありがとう圭、そして明日も行くぞ、圭!

そのあと・・・

 

残念なニュースとして、錦織選手がシングルスの試合中に臀部を痛め、今夜行う予定だった内山選手と組んだダブルスを棄権しました。

圭の記者会見を見に行きましたが、圭は「試合ができず残念だ」と言っていました。

 

とにかく、治療に専念し明日に向かう圭です。

全米オープン、マレーシアオープン、そして楽天ジャパンオープンと試合が継続しています。

疲労がたまる中、痛さもあれば本当にきつい状態だと思います。

 

圭の頑張り、心から感じます。

 

明日も本気で応援します。

 

実は、自分も昨日のトレーニング中、臀部を痛めた 修造より

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