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悪い流れも引き戻した錦織の強さ
27日に行われたマレーシアオープン男子シングルス準決勝で、世界ランク8位の錦織圭が、同ランク57位のヤルコ・ニエミネン(フィンランド)に6-3,4-6,6-2のフルセットで勝利し、決勝に進出しました。
錦織とニエミネンはこれが初対戦。ラリー戦で圧倒し、第1セットを奪った錦織でしたが、第2セットは33歳のベテラン、ニエミネンが錦織の攻めにうまく対応し、2ゲームを先取されます。
その後も、錦織のドロップショットがことごとく読まれるなど、ニエミネンが経験を活かしたクレバーなプレーで、錦織に流れを渡しません。
スーパショットも飛び出すなど、完全に勢いに乗ったニエミネンが、第2セットを取り返します。
迎えた最終セット、第2セットの勢いそのままに攻めるニエミネンに対して、錦織は真っ向から打ち合いを選択します。
そして、第2ゲームで激しい打ち合いを制し、いきなりブレイク。第2セットの悪い流れを頭で断ち切ると、その後は強さを見せた錦織がキープを続け、粘るニエミネンを振り切りました。
決勝は「準優勝回数現役最多」のベネトーと対戦
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勝利した錦織は、決勝で世界ランク28位で、今大会第4シードのジュリアン・ベネトー(フランス)と対戦します。
錦織とベネトーは過去3度対戦して、錦織の2勝1敗。この1敗も7年前の、2007年であることを考えれば、さほど気にする必要はないでしょう。
しかしベネトーは今大会、準決勝で第2シードのエルネスツ・グルビス(ラトビア)をストレートで破り、勢いに乗っています。
そして32歳の経験豊富なベネトーですが、ツアーの決勝にはこれまで9度進出するも、全て敗退して準優勝。現役のツアー未勝利の選手の中で、9度の準優勝は最多です。今回こそ何としてでもという、強い思いを持って、決勝に臨むでしょう。
ツアー通算6勝目、今季3勝目をかけた第1シードの錦織と、初優勝を狙うベネトーの、意地と意地がぶつかる一戦となりそうです。