IWで3位以下との差を見せつけて準優勝したフェデラーはマイアミ・マスターズを欠場し、家族と地元スイスへスキーに向かいました。その後一足早くクレーシーズンへ向けての練習を行ってモンテカルロへ備えます。昨年ベスト8だったので180ptを失うフェデラーですが、それでもまだ9000pt以上のポイントがあります。3位との差は3000pt以上残っており2位の座は揺るぎません。 .@rogerfederer says he will take short break after his defeat @DjokerNole at #IndianWells - http://t.co/quuwKKaV4m pic.twitter.com/cME6Z29TpH— Sky Sports Tennis (@SkySportsTennis) 2015, 3月 23  ところで、マスターズ(以下MS)を欠場して旅行に行くことなど許されるのでしょうか。MSは義務大会だということはご存じの方も多いと思います。モンテカルロ以外のMS大会を欠場するとペナルティが与えられるのです。フェデラーは大丈夫なのか?  実はマスターズ1000の参戦義務はある一定の条件を満たすと一部免除される仕組みがあるのです。その条件は以下のようになっています。 ①通算600試合以上 ②年間12大会以上参戦した年から数え始めて通算12年以上のプレー ③31歳になること  条件を1つ満たすごとに1大会欠場することが許され、そして上記3つすべての条件を満たした選手のMS参戦義務は消滅する仕組みとなっています。ちなみにフェデラーの場合は①通算1241試合②1999年から通算16年③33歳と全ての条件を満たしているためマスターズへの参戦義務は既になくなっている状況です。  強い選手にとっては断然①の条件が満たしやすいでしょう。ナダルやジョコビッチ、マレーなどはすでにこの条件を満たしています。逆に長く現役を続けてきたベテランにとっては②や③の条件を満たすほうが早いかもしれませんね。ただし、この要件によって回避できるのはマスターズ1000に限り、ATP500の4大会参戦義務には当てはまらないので注意が必要です。  余談ですが、ペナルティという負の側面ばかりが強調されがちなこの制度、欠場しないできちんと出場した選手たちにはボーナスがあります。出場義務のないモンテカルロを除く8大会中7大会以上に参戦した12位以上の選手が対象です。8大会すべてに参戦するとボーナス額がプラスされ、条件を満たした選手は順位に応じて18万ドル~最大282万ドルにも及ぶ賞金を獲得できることになっています。