ああ素晴らしき 錦織 (メンフィス準決勝の感想)
錦織が準決勝、苦しみながらも地元アメリカのクエリーを破った。
第2セット、第3セットはタイブレークにもつれこみ接戦であり、死闘だった。
はっきりいって、第1セットを落とした錦織は、勝機があまり見えなかった。
第2セットはこう着状態で、ぎりぎりで勝利した感じだった。
第3セットではブレイクされ、万事休すかと思われた。
それでも、錦織は粘りにば粘り、勝利を手に入れた。
今大会、第1セットを落としている錦織。
スロースターターという印象が定着してしまいそうだ。
しかし、見ている方ははらはらどきどき。
エキサイティングな試合で、「胃が痛くなる」などという声もツイッターから聞こえてきた。
そして、日本のファンを楽しませ、感動させてくれた。
それは、相手があってのことでもある。
だから、両者が称えられるべき試合、そんな接戦、好戦を見た時、スポーツファンはささやかな
喜びを共有できる。
この試合はそんな試合だったように思う。
錦織は足を気にしており、決勝は巨人、アンダーソン。
錦織苦手のビックサーバーであり、ランキング的には錦織に次ぐ上位の選手だ。
ふたをあけてみれば、順当な2人が決勝に残った。
しかし、錦織の試合はすべて、劣勢からの勝利。
特にこの試合は、第3セットの終盤まで、錦織に勝機は見えなかった。
それでも勝った。
それでも、風を吹かせることができる。
それこそが強者なのかもしれない。
錦織は強さを求めている選手だ。
また、少し錦織は強くなったのかもしれない。
byあかつき18号
(運営サイト・あかつきスポーツにて、様々なコラムを書いています)