マレーvsキリオス マッチレビュー&実況
こんばんは、マレーvsキリオスをフルマッチで見られたのでレビューを書いてみます。というか、ほぼ実況です。笑
最初に総括すると、マレーはサーブがだいぶ戻ってきました。
エースになったサーブだけでなく、コースを狙った効果的なサーブが多かったと思います。
キリオスはまだまだ若い、そんな印象でした。経験があれば、タイブレークも勢いで持っていけたと思うのですが…
第1セット立ち上がりは両者素晴らしいサーブ。キリオスも次々とセンターにエースを決め、楽々とキープしていきます。
マレー3-2からの第6ゲーム、マレーはそれまで決められていたセンターへのサーブをスライスでかろうじて拾います。キリオスはそれを決めきれずにマレーのアドバンテージに。マレーはスライスを織り交ぜながらペースを変え、いきなり攻めに転じます。キリオスは堪らずミス。マレーがブレークに成功して4-2となります。
キリオスはミスが早く、良いサーブからのチャンスボールを生かせません。また、マレーはスライスを上手く使いつつ、自分からも攻めに転じて、攻守のバランスが非常に良いプレーをします。
しかしなんとかキリオスがブレークポイントをしのぎ、マレーの5-3とします。
その後もミスの早いキリオス。マレーのサービスゲームではなかなか攻めに転じることができず、マレーが楽々とキープ。第1セットを6-3でとります。
第1セットはほとんどミスのないマレーがミスばかりのキリオスを圧倒した、そんな感じでした。
第2セット第1ゲーム。キリオスのサーブで始まります。
それまでとは打って変わって効果的な攻めでキリオスがキープに成功します。
第2ゲーム。マレーは効果的なワイドへのサービスで攻め立てます。マレーは持ち前の素晴らしいコートカバーリングも見せて楽々キープ。1-1となります。
第3ゲーム。マレーはキリオスのエースにチャレンジ!これはマレーが正しく、セカンドサーブから攻め立てて最後はバックでダウンザライン。30-0と先行します。しかしそれにしても審判はセンターのサーブをミスジャッジし過ぎですね…
キリオスはその後、ファーストを入れて40-30とするものの追いつかれ、デュースに。マレーもブレークポイントを得ますが、キリオスが決めキープに成功。2-1とします。
このゲームのマレー側のセンターラインの審判、なんとかなりませんかねえ笑 再び怪しいポイントがありました。マレーも怒っているのになぜかチャレンジしませんでしたが。。。
なんだか、マレーがアウェイ過ぎてかわいそうになってきます。
その直後のゲーム、マレーはファーストが入らず苦しみますが、キリオスのミスがマレーを助けてしまい、2-2となります。
続く第5ゲームはマレーのミスが早くなります。キリオスが楽にキープして3-2となります。
この辺から段々とキリオスペースになりつつあると感じました。
しかし、続くゲーム、マレーはファーストをきっちり入れてラブゲームでキープします。流石は元ビッグ4。流れは渡しません。3-3。
その後キリオスがキープ。4-3。
続くゲームはマレーがポイントのほとんどをサービスで奪います。ラブゲームキープで4-4。
続くゲームはキリオス、マレー両者ともにラブゲームキープを続けます。緊迫した良いゲームになってきました。
キリオスは再び40-0とし、またしてもラブゲームキープかと思いきや、マレーが追い上げます。しかし、キリオスはここでスーパーショット。素晴らしいドロップを沈めてキープに成功します。6-5。
次のゲームはマレーがキリオスのミスに助けられ楽々とラブゲームキープ。タイブレークに入ります。
1ポイント目はキリオスが自らミスしてしまい、マレーの1ミニブレーク。その後もエースを決めてマレーが2-0としますが、キリオスも強気で攻め立て2-2。
両者自分のサービスは守り、3-3となりチェンジコート。ここまでは互角の戦いです。
ここでマレーのサービス。きっちりファーストを入れますが、コースを読み切ったキリオスが厳しいリターン。ミニブレークに成功。4-3となります。
しかし、マレーもキリオスのサーブをなんとか返すと、攻められてもお得意のカウンター。キリオスが前に出たところをロブで抜いて再び追い付きます。そして次のポイントもキリオスが自らミス。マレーが6-5とリードを奪います。
しかし、マレーのセカンドサービスはインと判定されたものの、キリオスがチャレンジ!判定は覆り、マレーはリードを失います。次のポイントはキリオスが凡ミス。マレーの6-5、セットポイントとなります。
キリオスはセットポイントでも果敢に攻め、前に行きますがマレーが嘲笑うかのような素晴らしいロブショット。派手なガッツポーズと共にこのセットを奪います。6-3,7-6でマレーリードとなりました。
第3セット。マレーのサービスで始まります。キリオスは気持ちが切れたか、ミスが目立ちまたしてもマレーが楽々とキープしていきます。マレーの1-0。
続くゲーム。マレーは素晴らしいリターンからのチャンスボールをまさかのミス。このミスが響き、キリオスがキープ。1-1。
第3ゲーム。キリオスも少し意気消沈気味。またそれに引きずられて、キリオス一色の客席も意気消沈します。
マレーはおかまいなしにコースをついたサーブ、そしてそのチャンスボールを叩いて2-1とします。
しかし、キリオスも諦めません。しっかりとサーブを決め、ラブゲームでキープ。2-2とします。
そして次の第5ゲーム。キリオスはこの試合初めて0-30に持っていきます。
しかし、マレーも甘くはありません。ここできっちりと4本全てファーストを入れてキリオスのチャンスの芽をしっかりと摘みます。3-2。
続く第6ゲーム。キリオスのサーブ。あっという間に40-15としますが、マレーが振り回されたところを素晴らしいスライスで返球。粘りに粘ります。
キリオスはデュースからダブルフォルトをしてしまいます、ここは凌ぎますが、デュースサイドでファーストが入りません。そこをマレーが2連続でリターンエース。そしてついに、マレーらしく拾って拾って、最後は逆を突かれたところを素晴らしいロブで勝負あり。イージーなボレーをしっかり沈めてブレークに成功。4-2とします。
そして次のゲーム。マレーにとってはブレーク直後の大事なゲームでした。しかし、キリオスも諦めず、遂に最初のブレークポイントを与えてしまいます。だがしかし、ここをキリオスがトンデモないフレームショット。これがなんとコートに返ります。キリオスはマレーの真ん前に立ってスマッシュさせまいとしますが落ち着いて決めてデュース。
しかし、次のポイント、キリオスが素晴らしいリターンでマレーのミスを誘うと、ラリー戦に耐え切れなくなったマレーがスライスを自滅。遂に、遂にキリオスがブレークに成功し、4-3。マレーはいつもこういうポイントでスライスをミスしているイメージがあります。錦織とのツアーファイナルズでも同じようなミスをブレークポイントで犯しました。これにどれだけ錦織が助けられたことか…
その次のゲーム。キリオス&観客が息を吹き返します。しかし、キリオスはアウトだと思ったのか、追うのをやめるてしまいますが、それがイン。
次のポイントでは何度も何度も振り回されたマレー。しかし全てやっと思いで返し、最後はキリオスのコードボールをショートクロスに沈めて30-30。その後お互いに凡ミスを重ね、デュースとなります。ここで強気のキリオス。果敢に前に出ます。しかしマレーはまたしてもショートクロスに沈めます。次のポイントでもワイドに素晴らしいボールを集めたマレー。再びブレークに成功し、5-3、サービングフォーザマッチを迎えます。
そしてマレーのサービングフォーザマッチ。マレーの代名詞、カウンター。そして復活し始めた素晴らしいサーブ。マッチポイントはキリオスを振り回し、最後に自分でストレートに沈めました。
6-3,7-6,6-3のストレートでマレーが完勝。ベルディヒとの準決勝に駒を進めました。マレーは第3セットで許したブレーク以外はほとんどミスもなく完璧なプレーをしていたように見えました。ナダルをストレートで破るベルディヒ、とても強いと思います。この準決勝はとても楽しみになりました。
一方のキリオスも十分やりました。地元の期待、そしてすごい応援、プレッシャーもあったと思います。しかし、大人のマレー、子供のキリオスといった印象でまだまだトップとは戦術面、そして粘りの面で差があるな、といった感じでした。サーブはかなり良かったので、フットワークの改善そして経験をこなしていけばいずれ、この全豪でも優勝を狙えるかもしれません。これからの成長ぶりに期待です。