みなさんこんにちは! 全豪オープン、ここまでは順延などもなく順調に日程を消化しています。残すところあと6日となりました。 勝ち残ったのはこの8人、QFの組み合わせです。 【1】ジョコビッチvs【8】ラオニッチ 【4】ワウリンカvs【5】錦織圭 【7】ベルディヒvs【3】ナダル 【6】マレーvsキリオス ①ジョコビッチvsラオニッチ 【1】ジョコビッチはやっぱり化け物でした。ここまで1セットも落とさず、4試合で許したブレークはわずかに1つという盤石の勝ち上がりです。ブレークポイントすらあまり与えていませんから本当に強い、という感じです。 ラオニッチは3Rまでは全てストレート勝ち。相変わらず強力なサーブ、そして今シーズンに向けて強化してきたストロークも好調です。 しかし、昨日の4R、かなり苦戦しました。相手は【12】フェリシアーノロペス。このロペス、ラオニッチとは比較的相性が良く、この全豪まで2勝2敗の五分。また、最後の対戦となった昨年のカナダマスターズQFでは、地元のラオニッチをフルセットで撃破している選手でした。 そんな苦手な選手相手に苦しめられます。ラオニッチが押している時間帯がほとんどなのですが、要所をロペスは落としません。しかし、やはり勝ったのは常に強気だったラオニッチ。 ウィナーからエースを引くと、ストロークでのウィナーが求まるのですが(かろうじて返したリターンを決めるだけというようなポイントは含まれてしまいますが)51対27と約2倍。また、アンフォースドエラー(凡ミス)も47対30。これだけ強気だったということです。 QFの鍵はラオニッチの回復度合い。フルセットの激戦だった4Rからどこまで戻してこられるか、またジョコビッチのディフェンスをどう打ち砕くか、ラオニッチが本当に進化したのか、ジョコビッチ戦で試されそうです。 ②ワウリンカvs錦織圭 【4】ワウリンカはディフェンディングチャンピオン。昨年はこのQFで4連覇を狙ったジョコビッチをフルセットの末に撃破。 当時僕は塾の自習室で友達とラジオを聴きながらうなった記憶があります。 さて、そのワウリンカですが、昨日の4R以外は全てストレート勝ち。プレーレベルを上げればもっと早く終わらせられそうな試合でも、敢えて温存していたかのような勝ち上がりでした。 本人のコメントでも「前半はコートであまり力を発揮しないですんだ。ここからが本番だね。」とコメントしています。 しかし、昨日のガルシアロペス戦では、第1セット、第2セットをすんなりとってまたまたストレートかと思いましたが、そこからが泥沼でした。 第3セットを落とすと、第4セットはタイブレークへ。そのタイブレークも1-6まで行きました。しかし、ここでワウリンカが踏みとどまり、何とかフルセットは避けることに成功しました。 【5】錦織圭は3Rまでは本調子とは言えませんでした。特に立ち上がりの1セットを落としてしまい、そこから調子を上げて勝つ、というスタイルで昨日のフェレール戦も不安でした。 しかし、立ち上がりのブレークピンチと、第2セット立ち上がりのブレークを食らった以外は終始安定していましたし、余裕を持っていたように見えました。 フェレールのプレーも前々日のシモン戦の疲労からかあまり良くはありませんでしたが、その分を差し引いても錦織のプレーは完璧だったのではないかと思います。 わずかに許した1つのブレークも、主にダブルフォルトが原因。別にストロークが悪かったわけではありませんし、その後もサーブで崩れることはなかったので、大丈夫でしょう。 この試合、恐らく錦織もワウリンカも万全の状態で臨めます。鍵はサーブ。ワウリンカは昨日の試合では4つものブレークを許しました。錦織は世界トップクラスのリターナーです。このままの調子ではもっと多くのブレークを食らうことになります。 一方の錦織はファーストサーブの確率が60%を超えていません。サーブの威力を上げてきたとはいえ、ファーストを60%は入れることが勝利への絶対条件です。 ③ベルディヒvsナダル 【7】ベルディヒは本当にドローに恵まれていました。誰にも脅かされず、ほとんど体力も消耗することなく、楽々と勝ち上がってきました。地元のトミック戦でも余裕を見せつけ、本当に安定しています。 【3】ナダルはなんだかあだここまで残ってきました。前哨戦では無名選手に初戦で負け、アブダビでのエキシビジョンではマレーにコテンパンにやられ、散々な全豪前を過ごしました。 しかし、相手にも恵まれていますが、2回戦スマイチェフ戦での胃けいれんのトラブル以外は全てストレート勝ちです。あの試合はよく勝ったと思います。 さて、このカードは現在ナダルの18勝3敗。なんと17連勝中です。(ということは、最初は1勝3敗だったのか。。。) 鍵はナダル。ナダルが鍵ってなんだよ!って思うかもしれませんが、ナダルも今大会のここまでは2回戦は別として、楽に勝ち上がってはいますが、相手が相手です。トップ選手といえるのはベルディヒが初対戦。 普通にやればナダルが勝つのでしょうけれど、少しでも不調ならベルディヒは見逃さないでしょう。また、ある個人に対して18連勝というのは前例がないそうです。 ベルディヒも流石にそんな不名誉な記録は許せない、そんな意地が見たいです。 ④マレーvsキリオス 僕が優勝候補に推すマレーもしっかりと勝ち上がってきました。4Rのディミトロフは昨年のウィンブルドンで敗れた相手でしたが、危ない場面もしっかりしのいで勝ち上がりました。このまま突っ切れるでしょうか? 一方の期待の若手キリオスは2014ウィンブルドン以来のGSベスト8。 今回はフェデラーが敗れるなど、ラッキーな面もあり、地元でここまで勝ち残りました。 キリオスは2回のフルセットを戦い抜き、また前哨戦でジョコビッチを破ったカルロビッチにも勝利してきました。加えてダブルスにもコキナキスと組んで出場。ここまで、かなりの疲労がたまっているのではないでしょうか。 この試合の鍵はキリオスの疲労。キリオスがどこまで戻せるのかが鍵です。まあ、若いのでなんとかなるかもしれませんが。。。 また、セッピ戦ではカウンターにかなり苦しみました。セッピのカウンターよりもマレーのカウンターの方が厳しいですが、そこを破れるのか注目です。