いよいよオーストラリアン・オープンが始まりますね。昨年、日本中を驚かせ、喜ばせてくれた錦織圭選手がどのような活躍を見せるのか、期待が高まります。 昨年の活躍により色々なメディアで目にすることが多くなった錦織選手。今までテニスに興味がなかった人の中には、けっこう細身であることを意外に思った人も多いのではないでしょうか。 時速200kmを超える球速に反応するための瞬発的な動きや、3時間を超える場合もある試合時間のことを考えると、無駄にでかい身体(他のメジャーなプロスポーツではそういう人が多いのもありますが)は邪魔なだけなんですね。 「でかい方が球のスピードが出る」とか「球が重くなる」ということが実しやかに言われるスポーツもあります。しかしテニスの場合、普通の体格の選手ならば、ボールは体重に比べてとても軽いものですし、ラケットよりも軽いので、物理的には体重がボールのスピードに影響する割合は、身長や腕の長さに比べたら低いと思います。 野球やゴルフと違って、テニスは常に移動しながらボールを打つので、どんな体勢でもボールにラケットが当たっている間にいかに体重が乗せられるかというテクニックの方が重要になります。だから無駄な肉は邪魔ということなんです。 写真のように身体が伸びきったような体勢でボールを打たなくてはならないときでも、インパクトの瞬間にラケット~手~腕~体幹~脚~足がガチッと固まって80kgの塊になれば、かなり強いボールを返すことも可能だということです。ただ、身体が固まっていたらボールのコントロールはままならないですけどね。 そういうことも含めて、錦織選手はテニス選手として総合的テクニックに優れているから、余計な筋肉は必要ないということでもあります。 ただ、一番心配なのは身体の故障です。 テニスはラケットとボールを介した選手同士のぶつかり合いでもありますから、総合的フィジカルに勝る相手と長時間の接戦を戦ったときに、相手より先に壊れてしまう恐れはあると思います。 そうならないように、しっかり身体のケアをして、良い体調を維持できるよう期待します。