フェデラーがコートを完全に支配
photo:Cyril Attias
今回は、2014年モンテカルロ・ロレックスマスターズの準決勝、ロジャー・フェデラー対ノバク・ジョコビッチの一戦から、フェデラーが見せた、美しい展開をご紹介します。 シーンは第1セット、フェデラーから4-5のサービスゲームで、スコアはデュース。 あと2ポイントでセットを奪われる、緊迫した場面で、フェデラーは完全にコートを支配しました。あえてバックに集めてカウンターを封じる
最初は静かな展開。 サーブからの3球目攻撃で、主導権を握ったフェデラーですが、あえてオープンコートでなく、ジョコビッチのいるバックサイドに集めます。 カウンターが得意なジョコビッチ、オープンコートに来るのを待っているのでしょうが、その誘いには乗らないフェデラー。逆をついてダウンザラインに展開
「一体いつ攻めてくるんだ!」と、ジョコビッチの声が聞こえてきそうなラリーの中、ついにフェデラーが、一瞬の隙を突いてダウンザラインに一発! ジョコビッチも、何とか食らいつきます。 そしてここから、フェデラーの攻撃スイッチがオン! さっきまでの静けさが嘘のよう、今度は一転して、全てオープンコートに攻め込みます!ドロップショットに反応するも・・・
今や世界一とも称される、ジョコビッチのディフェンス。緩いスライスで、うまくフェデラーをコート後方に下げ、この攻めも何とか凌ぎ切ったかに思われましたが... 左右に振ったら、今度は縦!ここでフェデラー、ドロップショットを放ちます! しかし、このボールにはジョコビッチも反応。追いついて、オープンコートに切り返しますが... なぜか、フェデラーがいる...! 動画はこちら。Original:ATPWorldTour
ジョコビッチの裏をかいた攻め、そして、ジョコビッチの攻めを読んでの切り返し。一体フェデラーには、コート上でどのような景色が見えているのでしょう...。 流れを掴んだフェデラーは、このセットを7-5で奪取。続く第2セットも6-2で取り、ストレートでジョコビッチを退けました。 [sns]