デビスカップ決勝などの今週開催されている大会が終わってしまうとテニス界もいよいよオフシーズンです。テニス界のオフシーズンはたった1か月、2015年度最初の大会であるドーハ大会は12月30日から始まります。  短いオフシーズン、休養を取ったり(たとえばジョコビッチは2週間ほど完全オフを取るようです)この時期こそトレーニングをしたりと選手にとって過ごし方は様々ですが全く仕事がないわけではありません。12月はエキシビジョンの季節なのです。  エキシビジョン、要するに公式試合ではない「ショー」の試合です。最終戦決勝が中止に終わったことにより行われたジョコビッチVSマレーの試合もエキシビジョンでした。エキシビジョンはお客さんにテニスを「魅せる」ことを目的としています。なのでどの選手も様々なアプローチからパフォーマンスを披露してくれます。あるプレー(特に序盤)は本番同然の激しい打ち合いを、そして中盤以降は又抜きなどの魅せプレイを混ぜていき、時には演出を加えたりもします。最終戦で行われたダブルスのエキシビジョンではマッケンローが裏切ってマレー1人VSOBプレイヤー3人の試合になったり、キャッシュが審判にワイロを渡してみたり…選手達もノリノリでこういう演出に付き合ってくれるのがまた素晴らしいものです。真剣勝負とはまた違った楽しみがあります。  錦織も明後日有明で行われる毎年恒例のドリームテニスでエキシビジョンに参加します。今年のゲストは皆さんご存知のアンドレ・アガシ。このようにトッププレイヤーが各地でエキシビジョンに参戦するのです。12月中盤までは世界各地で、年末付近はドバイやアブダビなど中東でエキシビジョンがいくつも開催されます。特に後半二つのエキシビジョンにはBIG3を含めたトップ選手が集結します。  シーズン疲れてるなら休めばよさそうなものですが、このような試合は当然収入も多く貴重なお小遣い稼ぎになることが多いようです。ということでテニス選手のオフはどんどん狭まっていきます。さらに今年からは女子やチャンピオンズ(シニアツアー)まで巻き込んだ大規模エキシビジョンがシンガポールやインドなどで行われることになっており、当分エキシビ拡大の流れは止まりそうにありません。このままではいつか皆壊れてしまうのではないか、ちょっと心配ではあります。 ————————–  でも会場に行ったりストリーム放送を見たりせずに、オフシーズンを楽しむ方法もあります。それはATP公式がシーズン終了後毎日のように発表してくれる特集記事”Best of 2014”です。たとえば昨年(Best of 2013)の場合… ★ベストマッチ(ATP)第1位 モントリオールMS決勝 ナダルVSジョコビッチ ★アップセット(番狂わせ) 第1位 ウィンブルドン2回戦 スタコフスキーVSフェデラー ★ビッグ・カムバック(大逆転) 第1位 ロブレドが全仏で達成した3試合連続2セットダウンからの勝利 といった2013年を振り返る節目の試合のトップ5やトップ10をATP自ら選考して紹介したり ★タイトル獲得数1位 ラファエル・ナダル 10タイトル ★今年度最年少優勝 バーナード・トミッチ 20歳2か月 ★今年度最多連勝 ノバク・ジョコビッチ 24連勝 といったデータの紹介(ほんとに様々なデータが紹介されます!)があったり  Tidbits On The Top 50 なんてのまであります。トップ50がどんな活躍をしたか簡潔に書いてあるのです。ちなみに錦織には NISHIKORI, Kei (17) – No. 1 Asian has finished in the Top 25 and averaged 36.3 match wins past three years (26 total wins previous four years from 2007-10). と過去3年安定した活躍をしていることが述べられています。でも今年は爆発して見せましたよ!  読んで面白い記事はまだまだあります、たとえば「Rivalries Of 2013」という特集。3勝3敗という結果になったナダルVSジョコビッチの頂上決戦など計5つの直接対決を特集。他にも沢山、この記事だけでは紹介しきれない量の特集記事があります。見なければ損です。  昨年の一覧”The Best Of 2013”からどの記事にも飛べるので、見逃している方は今のうちに見ておくことをオススメします。あんなこともあったなあ…と思い出すもよし、こんなことがあったんだ…と豆知識にするもよし。楽しんでください。英語の苦手な方も動画、写真、スコア、表など充実してるので本文頑張って読まなくてもある程度内容理解できると思いますよ。 【追記】そしてさっそく第1号の記事が上がっています。なんと錦織関連です! Rivalries Of 2014: Nishikori vs. Raonic