ということで2週連続優勝、それも自国開催の500大会です。 明らかに体調不良が続いてる中での優勝で、 錦織自身にとっても非常に大きい結果でしょう。   準優勝となったラオニッチはこれで楽天3年連続の準優勝、 なお、先週錦織が優勝したクアラルンプールも 準優勝のベネトーが3年連続の準優勝とこれまた奇妙な一致。 それぞれ翌年の大会も出てくれるのでしょうか。     さて、来週というか実際水曜からは上海MSがあるわけですが、 錦織は第7シード、1回戦Byeが非常に大きいです。 なお、ドロー展望は、 1R Bye 2R ソックorトミック 3R ディミorベネトー QF フェデ(orポスピシルorヒラルド) SF ジョコorマレー F ナダルorベルディヒ(orラオニッチ) といったところでしょうか。 正直、錦織の体調面から言って2R棄権でも仕方がない、 と言った状況ではあるのですが、 一応予想としては、QFでのフェデ戦スト負けです。 ソックやディミを甘く見ているわけではないですが、 今回のラオニッチ戦で体調不良や怪我でも負けない トップ選手の凄みを感じたので、 きっちりシード選手の仕事を果たしてくれるのでは ないでしょうか。   全体のドローを見た場合だと、 QF ジョコvsマレー  フェデvs錦織   ベルディヒvsバブ ラオニッチvsナダル SF ジョコvsフェデ  ベルディヒvsナダル F ジョコvsナダル ジョコ優勝、といったところでしょうか。 バブはそもそも2Rで予想されるシモン戦、 ナダルはイズナー、ラオニッチ戦で 実力通りの結果が出せるかというと怪しい気もしますが、 とりあえず勝つだろうと予想です。     さて、楽天優勝により、更にレースポイント争いに 優位に立っており、なんとレースランク5位、 通常ランクでも6位にランクインです。 ファイナル争いに参加していると言えるのは チリッチ〜ディミの範囲まででしょう。 ツォンガは上海欠場ですし、グルビスは現状の状態だと ここからMS優勝、といった可能性は極めて低いと 言わざるを得ません。   錦織   :4255 :500,500,250,250,90,90 チリッチ :3980 :300,250,250,90,90,90 ベルディヒ:3765 :500,300,300,155(デ杯),150,90 ラオニッチ:3725 :500,300,180,45,0,0 マレー  :3565 :250,180,180,145,90,20 フェレール:3535 :360,300,250,180,90,90 ディミ  :3405 :500,250,250,90,90,45   チリッチは全米優勝でほぼ確定として、ポイントから言うと 錦織のファイナル出場は安泰と言いたいところですが、 全米前は錦織はともかくチリッチはほぼ可能性ゼロ、 という状況だったことも考えるとまだ安心はできないかも しれません。   まあそれでも各選手の残り大会(MS以外の2週)を見ると、 錦織   :休み、☆バレンシア500 チリッチ :◎モスクワ250、◯バレンシア500 ベルディヒ:☆ストックホルム250、休み ラオニッチ:☆モスクワ250、◯バーゼル500 マレー  :休み、休み フェレール:休み、◯バレンシア500 ディミ  :◎ストックホルム250、バーゼル500 この内、ベルディヒはWCで◎バレンシア500 マレーがWCで☆オーストリア250、という情報があります。   順当に行けば、錦織のレース5位はおおよそ確定でしょうし、 ベルディヒ、ラオニッチ、マレーのツアー状況でいうと 下手するとチリッチ9位があり得ます。 その場合は話によるとGS優勝による優遇措置があるようですが、 正直GS優勝選手が自力でファイナル出れない、というのも あれなので、残りの大会はチリッチも頑張っていただきたい ところです。     今回の優勝で通算7回優勝4回準優勝とスリチャパンの 優勝数に並び、なおかつ今季勝率でも49勝10敗、.831と 恐ろしい数字を叩き出しています。 勝手に今年の目標として設定していた3点、 ランキング9位と今季4勝を達成し、ウィンブルドンQFこそ 期待通りとはいきませんでしたが、それ以上の全米Fという 輝かしい結果を残しているのは素晴らしいの一言です。   なお、上海MSでフェレールと同一のラウンド以上まで 勝ち残った場合、通常ランクでの5位が見えてきます。 まあそのためには錦織がQFまで勝ち上がり、 ベルディヒがSFで止まってもらうなどの色々制約がありますが 世界ランキング5位。年末でのトップ5入りが着実に 近づいてきています。   率直に今年初めの段階ではここまで今季勝ち上がるとは 思っても見ませんでした。マイアミでフェレール、フェデに 勝った時も、マドリードでナダルを限りなく追い詰めた時も ここまでの結果を残すとは正直思えませんでした。 このまま勝ち進んでいけば念願のファイナル出場、 だけにとどまらず、錦織のインドア適性などから見ると それこそ優勝すら視野に入る、そんな場所まで駆け上がっています。 ただただ期待してやみません。