今大会最も注目する一戦、フェデラーとA・ズベレフが激突します。 「このグループの誰もがフェデラーを倒す能力がある」ズベレフはこう語ったといいます。誰もがとは言いつつズベレフ本人こそはフェデラーを倒す能力があると豪語したことになります。 ここまでフェデラーに対して熱く敵意むき出しにする選手はズベレフ以外にはいないのではないでしょうか。実際ズベレフは試合中にガッツポーズを挑発的にフェデラーに対して差し出します。最大の畏敬の念はもっているはずですが、コートの中では決して物怖じしません。このメンタルこそが将来のNO1候補と言われる所以かもしれません。 ズベレフは今季ローマ、カナダとマスターズ2大会で勝利するなどナダル、フェデラーに次ぐランキング3位に値する堂々の成果を叩き出しています。しかし、最近の戦いぶりは、それに値する内容ではありません。 RR第1戦のチリッチ戦を観ながら改めて同じ想いになりました。「これでは駄目だ」と思いました。立ち上がりからチリッチのミスが目立ち、チリッチらしい攻撃的なテニスは見られません。第1セットのショットによるウイナーは1でした。かといってズベレフもミスがでます。強打をネットにかけます。ウイナー数12に対してUE数19でした。MS勝利したときのズベレフは安定的なストロークでミスのないジョコビッチのような強さを感じていました。それが安定感がなく強打によるミスを変わらず多発するのでした。 消極的であったチリッチが攻撃的にでてワンセットオールとしファイナルセットに突入、先にブレイクを奪われた後の第3セット第6ゲーム、ズベレフは苛立ちます。15ー30からズベレフのフォアハンドがサイドアウトし15ー40。このままズベレフは崩れていくものと思いました。しかし、ズベレフはここから攻撃的に4ポイント連取しブレイクバック、第12ゲームにラブゲームブレイクし初戦勝利としました。第3セットのウイナー数は13、UE数は7でした。 第2セットのウイナー数は6UE数は15であり、ここまでのズベレフではフェデラーには勝てる状況にないと思いつつ観ていました。しかし、第3セットのズベレフは別人でした。あのテニスが出来れば分かりません。怒りの中に集中力を感じました。 ソックの内容はよく第1セット第1ゲームはブレイクを奪われるものの、その後は粘り強くフェデラーについて行きました。最近のフェデラーの立ち上がりは1st もショットの精度もよくないのですが、不思議なくらいに試合がすすむにつれて上げてきます。第2セットの1st 確率は69%、1st ポイント獲得率は91%、2ndポイント獲得率は90%でした。フィジカル面も問題ないようです。 さて、ズベレフとフェデラーの今季第3戦です。第1戦のハレではフェデラーがズベレフにテニスをさせませんでした。第2戦のカナダMSではズベレフがフェデラーにテニスをさせませんでした。この衝撃的な2戦を受けての第3戦です。果たしてどのような戦略がぶつかり合うのでしょうか。 残念ながらナダルが離脱した今、決勝のカードはランキング2位と3位の両雄かもしれません。フェデラーは全勝の1,500ポイントを狙っているはずです。ナダルの10,645ポイント、フェデラーの9,005ポイントです。これに1,500を加算すると10,505ポイントで、その差は140ポイントです。ナダルはブリスベンの45ポイントの失効がありますので差し引くと95ポイントです。 試合開始予定は15日の5:00です。LIVE観戦したいのですが、できないでしょう。ドキドキします。