30台の年間ランキング1位は、今までになかったのですね。ナダルがまた前人未踏の偉業を達成しました。これは、非常に価値ある記録だと思います。30才を超えて、一年間のトータルでトップになるという事が、どれ程大変な事か、想像に難くないですね。 素晴らしい!の一言です。 ツアーの話に入りますが、今年最後のマスターズ1000、パリのドローは、ボトムハーフのフェデラーの欠場で、またトップハーフとの実力差にムラが出てしまった様に見受けます。 今はフェデラー・ナダルの1人がいるかいないかでドローの勢力図が大きく変わってしまいます。 昨年のトップランカー5人(現在休養中)が居れば、1人の欠場がこれほどドローに影響する事はなかったでしょう。 今回は、ナダルの牙城を誰が崩すか?それとも、ナダルがキッチリ牙城を守り、MSタイトル、単独最多記録31。また新たな記録を打ち立てるかというのがこの大会の見所になるでしょうか。 トップハーフの有力プレーヤー:ナダル(1)、Aズベレフ(4)、デミトロフ(8)、カレノブスタ(11)、クエリー(13)、イズナー(14)、デルポトロ(17)、Aラモス(24)。 ボトムハーフ:チリッチ(5)、ティエム(6)、ゴフィン(10)、ツォンガ(15)、アンダーソン(16) 、プイユ(18)、ソック(22) 、バウティスタ(23)。():エントリーランキング。 ボトムにフェデラーがいない事、トップにデルポトロがいる事で、より格差が開いたという印象を受けます。 そして、またまたチリッチは、フェデラーが抜けたボトムに入っています。(いつもラッキーな方にいる様な気が、、)さらに、ボトムはシードダウンにより敗退していくシード選手が多く、チリッチの他に残っているのは16シードのソックだけ。決勝進出に向け視界良好ですね。一番の大きなハードルは、決勝、ナダルか、はたまたデルポトロになるでしょうか。今大会はトップハーフから試合を消化していますので、ボトムハーフからのプレーヤーは準決勝から決勝迄のインターバルが少ない為、チリッチが決勝進出した場合はハードな闘いになるでしょう。しかし、チリッチにとって、MSタイトルに向けてこれ程のチャンスは、今後そうそうないでしょう。 錦織選手が、今年元気に動けていれば、、ズベレフやデミトロフではなく、錦織選手がMS、さらにはGSタイトルのチャンスもあったかな、、ついつい思ってしまいます。 こんな、意味も無い思いにふけっている内に、ナダルが棄権、デルポトロ、チリッチも敗退。 トップハーフの有力選手も全て姿を消してしまいました。 SFの顔ぶれは、クライノビッチ、イズナー、ソック、ベネトウ。今シーズンのツアーを象徴する様な勝ち残りになりました。つい最近までならあり得ない。こうなったら、イスナーに悲願のMSタイトルを獲ってもらいたいと思います。他の3人といえば、今年のIWで体調不良の錦織に勝ってSFに進んだソックがいますが、ベネトウ、クライノビッチは、、?特にクライノビッチにいたっては、ATPでこれといった成績さえありません。 空き時間にブログを書き進めているもので、、その間にトーナメントはどんどん先に進んでいきます。 という事で、私が期待をかけたイズナーは予選勝ち上がりのクライノビッチに敗戦。左足膝の上にテーピング、メディカルタイムアウト(MTO)の際は、右膝辺りを診ていましたので、両足?に問題を抱え、思い切って動ける状態ではない様に見えました。残念!ビッグサーブ一本でポイントを決めてしまうつまらないテニス、と最初は思っていましたが、真面目で純粋にテニスに取り組んでいる姿勢、大きな身体に何時も問題を抱えながらも、不屈の精神で頑張っているイズナーに4度目の正直を掴んでもらいたかったのですが、叶いませんでした。 しかし、クライノビッチ!1試合通してでは初めて見ましたが、なかなか素晴らしいショットを持っています。センスも、運動神経、反射神経も高いものを持っている様でした。 つい最近までチャレンジャーを転戦し、そのチャレンジャーも予選から出場している大会がいくつもあります。今年の5月には、予選から8連勝で優勝に辿り着き獲得したポイントは95pt。今年の戦績を見てもATP本戦の出場は先月のモスクワだけ、その際のリュブレフからの1勝のみです。なんでこの選手が25才になるまで、こんな位置に、、?と思いましたが、ガオラの放送の中で、右肩の手術の後、やっとここまで這い上がってきたプレーヤーの様です。あと、このプレーヤーの表情、私には、殺し屋の目をしていると思いました。ピンチを迎えても、動揺している表情など全く見せません。面白いプレーヤーが出て来たのではないでしょうか。 足に故障を抱えてのイズナー相手でしたから、実力を測ることが私には出来ませんが、今日の決勝が楽しみですね。ずっと遡って見てもATPでは、250の大会でベスト16が最高、GSは、USOP1回戦を一度勝利しています。今回、優勝でもしてしまったら、いろんな記録が付く程、稀な事になるのではないでしょうか。 もう一方は、ソックvsベネトウ。 ベネトウのテニスが、また素晴らしかったですね。35才にしてキャリアで一番いいテニスをしているかな。以前もそこそこ上まで(最高25位)来ていましたが、今回のベネトウは、素晴らしかったです。 さて決勝、クライノビッチvsソック。 実績では、間違いなくソックですが、簡単には行かないかも知れません。ソックにしてみれば、この大会が始まる前から、ファイナルズ出場に向け、優勝するぞ!なんて、多分微塵も思っていなかったでしょう。どうしても勝ちたい試合になりました。勝ちたい気持ちが先行しなければ、ソックが決めるでしょう。 大きな舞台での精神状態という面でみると、経験はありませんが、元々持っている度胸がありそうな点で、クライノビッチの方に分がある様に思います。 決勝が楽しみです。