【2017年10月】北欧シリーズATP250三大会のレベル格差 & バーゼルとウィーン
先週のATP250三大会、杉田選手は、最近成績にムラがある様ですがパワフルで重いボールを打つバグダティス、キャリアハイ8位、全豪ファイナリストという実力者に勝利し、そのストックホルムでは、ATP250とはいえ、デルポトロがとうとう今期1勝、この大会は連覇だったのですね。
ただ、同じグレードのこの3大会、出場選手のレベルにバラツキが感じられます。
先週3大会シード選手の状況
モスクワ
シード;ドロー順、()ランキング、○:勝ち残り
1.カレノブスタ(11)×
7.ロレンジ(40)×
4.コールシュライバー(32)×
6.ジュムール(38)○ 優勝
8.チョリッチ?(56)×
3.マナリノ(29)○
5.リュブレフ(35)×
2.アルベルトラモス(23)×
アントワープ
1.ゴフィン(10)○
6.クエバス(33)×
4.シュワルツマン(26) ○ 準優勝
5.フェレール(31)○
7.ペア(39)×
3.キリオス(20)×
8.ドルゴポロフ(36)×
2.ツォンガ(17)○ 優勝
ストックホルム
1.デミトロフ(8)○ 準優勝
5.Mズベレフ(30)○
3.ソック(21)○
6.フォニーニ(27)○
7.杉田(37)○
4.デルポトロ(19)○ 優勝
8.ベルダスコ(43)○
2.アンダーソン(16)○
先週は、北ヨーロッパ付近の3大会、どう見ても杉田出場のストックホルムのレベルが高い。おまけにシード選手は全てベスト8に残りました。アントワープもそこそこ。モスクワだけかなり落ちる様に見えます。(チョリッチはシードじゃなさそう)おまけにカレノブスタ他シード選手が軒並み勝ちあがれず、ベスト8に2人しか残っていませんでした。最近好調だった29位のマナリノ辺りが初タイトルかなと思いましたが、ジュムールが2度目のツアー優勝を飾りました。
やはり他の2大会と比べるとラッキーな優勝という印象が残ります。
出場する大会の決め方って、どうでしたっけ?ランキング上位から選ぶ権利があるのでしたか?先週の様な場合、上位ランカーばかりが重なった場合は、ATPで振り分けたりするのでしょうか?
最近では、錦織選手がMS大会の翌週に連戦で250の大会に出場する事は殆ど無くなっていましたが、こんな週のどの大会に出るかというのは、ランキングを上げて行く為には案外重要な事ですね。
杉田選手がモスクワに出ていたら、どんな結果になっていたかと、意味のないタラレバを想像してしまいます。
今回のカレノブスタ(今回モスクワ第1シード、ランキング11位)の様に、クレーコーターでここ最近のハードコートで調子を落としている選手がいる事で、この大会が一気にラッキーなトーナメントへと、、第2シード、23位のアルベルトラモスも初戦敗退でしたから、29位マナリノ以下の大会になってしまいました。
シュタッフ、杉田、ベルダスコ、決勝デミトロフを勝ち抜き優勝したデルポトロ。
決勝シュワルツマン以外は、90位以下の対戦だったツォンガ。
決勝が169位のベランキス、初戦の対戦相手75位のファビアーノが対戦最高位だったジュムール。
同じ250ptでも、その勝ち上がり内容は随分違います。
同週複数大会の場合、どんな選手が出てくるか、出場選手の好不調、サーフェス適正、同じサーフェスでもコートの好き嫌い、それとポイントか賞金額か。アントワープとストックホルムはほぼ同額、モスクワもドル表示ですが同じくらい。トッププレーヤーは別として、ポイントを稼ぎ易そうな大会を選ぼうとするプレーヤーは多いのではないでしょうか。
その他にも、開催地の環境・治安。北京の様に空気が汚染されていたり、ベルギーはフランステロの際にクローズアップされた治安上の不安を考えるプレーヤーが居るのかもしれません。
今週はと言うと
ウィーン
1.Aズベレフ(5)
7.ツォンガ(15)
4.カレノブスタ(11)
5.イスナー(13)
6.クエリー(14)
3.デミトロフ(8)
8.アンダーソン(17)
2.ティエム(6)
バーゼル
1.フェデラー(2)
7.マナリノ(28)
4.ゴフィン(10)
5.ソック(23)
6.バウティスタ(21)
3.デルポトロ(19)
8.Mズベレフ(30)
2.チリッチ(4)
面白いですねー。杉田選手出場のバーゼルは、フェデラー(2)、チリッチ(4)がいますが、20位台、30位迄のプレーヤーがシード。これに比べ、ウィーンは、上位シードがAズベレフ(5)、ティエム(6)、バーゼルと比べると少し下位になりますが、第8シードが17位と団子状態、接戦になりそうです。
まぁ、バーゼルは第4シード迄が、フェデラー、チリッチ、ゴフィン、デルポトロと実力者が並びましたので、ゴージャス感だけでなく、大会レベルが1枚上かなと、感じます。
しかし、優勝賞金はウィーンが€438,505、バーゼルは€395,850。ウィーンのほうが少し高いのですね。
となると、ウィーンで少しラッキーな500ptを獲得するのは誰でしょう?自国開催、ティエムは取りたいでしょう。しかし、今の流れから推測すると、Aズベレフ、デミトロフですかね。
バーゼルはコンディションさえ良ければ、フェデラーが自国の大会で優勝。デルポトロにもATPファイナルズに向けて、頑張って欲しいものです。