イントラム・ストックホルム・オープンのQFで杉田はデルポトロに2ー6、6ー7で敗退しました。観戦していませんので試合の内容は分かりませんが、勝てるイメージはありませんでした。デルポトロはコートカバーリング力がありミスが少ないため、杉田が得意とするフォアハンドもデルポトロを追い詰めることは難しいと思っていました。守備的なテニスでは無理でしょうし、ミスを最低限度とした攻撃的なテニスしかないと思っていましたが、どのようなテニス展開だったのでしょうか。内容を確認できるのはスタッツのみですが、1st Sserveは70%、1st Serve Points Wonは68%、2nd Serve Points Wonは45%でした。この内容をみるかぎり健闘したと思います。杉田は1st Serve Points Wonを70%以上に引き上げて欲しいと思っています。ここで、WB以降のハードコートシーズンのスタッツを見てみます。(棄権は除く) 敗戦の中では68%と最も高い数値です。前回のデルポトロと対戦したエストリルOPでは、1st Serve Points Wonは55%、2nd Serve Points Wonは38%でした。次にATP Stats Leaderboardsを見てみます。この指数は3つに分類されています。SERVE RATINGと、RETURN RATINGと、UNDER PRESSURE RATINGです。指数の算出方法は次の通りです。 SERVE RATING:1st Serve + 1st Serve Points Won + 2nd Serve Points Won + AVG Aces/Match ーAVG Double Faults/Match RETURN RATING:1st Serve Return Points Won + +2nd Serve Return Points Won + Return Games Won + Break Points Converted UNDR PRESSURE RATING:Break Points Converted + Break Points Saved + Tie Breaks Won + Deciding Sets Won 52Weesと2016年シーズンを見てみます。 ATP Stats Leaderboardsを参考にしたことは、今まであまりなかったのですが、意外と参考になるものと感じました。SERVE RATINGについてはイメージ通りでビッグサーバーが上位を占めています。フェデラーが52Wで3位に位置しているのが気になります。フェデラーはビッグサーバーとは言われないようです。ビッグサーバーの条件はサービス速度が210km以上等であり、フェデラーは200km前後です。コントロールと駆け引き力等によるものでしょう。 RETURN RATINGは、シュワルツマンの1位が注目です。Return Points WonとServe Points Wonは特定の試合では完全相関します。例えば、1st serve Points Wonが70%であれば、相手の1st Serve Return Points Wonは30%となります。しかし、この指数は平均です。52Wのシュワルツマンの1st Serve PWは65.4%、2ed Serve PWは50.2%、1st Serve Rerurn PWは33.7%、2nd Serve Return Retuen PWは56.8%です。Serve Return PWを基準とすると、相手のServe PWはそれぞれ66.3、43.2%となり、自身のServe PWの低さを補ってるいることになります。シュワルツマンとしては1st srrve PWを66.3%以上に引き上げると優位となるわけで、双方の指数の引き上げが課題となるのでしょう。 UNDER PRESSURE RATINGを最も関心をもって見ました。この指数がランキングへの相関が高いということです。2016年度では錦織は4位であり、ランキングは5位です。一時期錦織のBreak Points Convertedが低いことについて言われた時期がありましたが、重要な要件なのかと感じられます。デルポトロが52Wで5位、2016年度で3位となっています。よって、トップ10に位置すべき選手と言えることが出来るかもしれません。 ATP Stats Leaderboardsに拘っているのは、杉田の進化を見る為です。SERVE RATINGは2016年度比較で上がっていませんが、RETURN RATINGが49位より17位へ、ランキング相関の高いUNDER PRESSURE RATINGが52位から31位へ上昇していることです。 次にフェデラーと錦織と杉田の各指標の内訳を見てみます。 SERVR RATINGではフェデラーの1st Serve PWとGWに開きがあります。杉田は1st Serve PWを70%としたいところです。 RETURN RATINGについてはフェデラーが意外に低いです。錦織が上です。杉田に進化が見れます。 UNDER ORESSURE RATINGでは、杉田はフェデラーと錦織にそんなに大きな差はありません。 杉田はデルポトロに敗退したものの、スタッツからみた進化を述べさせて頂きました。 今季残すこところ2大会です。ランキング30位以内の目標達成可能性は十分あります。30位までの状況を最後に添付します。各選手苦戦しています。39位のジュムールがクレムリンで決勝進出しています。優勝となると今季2勝目、一歩抜け出すことになります。