ナダルがスイス・インドアを膝の負傷を理由に欠場することとなりました。フェデラーの今季のNO1への返り咲きはほぼないだろうと思っていましたが、これで僅かながら分からなくなりました。まずは現時点のポイントと残り3大会の状況を確認します。 上段はナダルがバーゼル出場の場合、下段はナダル欠場の場合です。フェデラーがナダルをポイントで上回るケースをシュミレーションしたものです。フェデラーが今季でNO1となるためには、3大会優勝が条件と思われます。ナダルがバーゼル出場の場合はナダルが早期敗退だのみになります。バーゼルはFS敗退、パリMSはQF敗退、ツアーファイナルでRRで1敗、SF敗退でようやくフェデラーはナダルを上回ります。フェデラーが無敗でナダル早期敗退となると、普通に考えると可能性はかなり低いことになります。それではナダルがバーゼル欠場の場合ですが、これでも厳しい状況です。フェデラーは同じく無敗で、ナダルがパリMSはQFで敗退し、ツアーファイナルでナダルがRRで1敗して決勝でフェデラーに敗退した場合です。このようなことがあり得ると正にドラマでしょうが、そうそうあり得ないことです。これ以上深掘りしても意味はないでしょうから、時にまかせましょう。 上海MSの決勝にふれておきます。フェデラーが6ー4、6ー3で勝利しました。フェデラーのサービスにナダルが対応できなかったのが一番の敗因でしょうか。もう一つはフェデラーはナダルのセンターバックハンド側に球を集めたこと、ここはナダルが攻めることができなないことと、ミスを多発しました。ナダルのUE数は20、フェデラーは11です。この差は大きかったようです。膝の影響もあったかもしれません。フェデラーはナダルへの恐怖心が払拭したとコメントをしたとのことですが、ナダルとしては屈辱でしょう。これでナダルの23勝15敗となったわけですが、ここでこれまでの勝敗をみます。フェデラーからみて勝ちは○、負けは✖️で表します。 × ⚪︎ × × × × × ⚪︎ ⚪︎ × ⚪︎ × ⚪︎ ⚪︎ × × × × × ⚪︎ × ⚪︎ × × × ⚪︎ × ⚪︎ × × × × × ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎ こうして見ると、確かにフェデラーは勝てなかったと感じます。2連勝が2度ありますが、すぐに止められ、5連敗が3度あります。5連敗のリベンジを果たしたわけですが、ナダルも黙ってはいられません。ナダルとしても6連敗は止めたいところでしょう。今季5回目の対戦を期待します。ナダルとしては膝を回復させて万全の状態でその時を迎えたいものです。 フェデラーの今季NO1への道のりは厳しいのですが、奇蹟を起こすからこそフェデラーです。今季の達成が叶わなくても来期の全豪までは可能性を残すと思います。兎に角、今季の最後の両雄の争いです。見事な復活劇と最後までツアーを牽引してきた36歳と31歳の二人を見届けたいと思います。