上海ロレックス・マスターズ大会が開催されています。既にベスト8が出揃いました。 今シーズンは残すところ今大会を含めてツアー・ファイナル等を除き4週となり、注目点は、ランキングNO1の行方、ツアー・ファイナル出場権利、各選手の目標ライン等でしょうか。 杉田は残念ながら初戦でクエリーに敗退してしまいました。ランキング30位を目指すには次大会で決勝進出が欲しいところです。ストックホルムの出場予定者はディミトロフ、ソック、アンダーソン、デルポトロ等の強豪が参戦予定です。杉田にとって厳しい闘いが続くこととなります。ところで、30位とはどれほどのテニスを要求されるのでしょうか、現在の20位以降の選手を順にあげてみます。 ソック、キリオス、ミュラー、デルポトロ、プイユ、ラモスビノラス、シュワルツマン、M・ズベレフ、フォニーニ、マナリノ、フェレール ご覧の通りトップ選手を脅かす選手層です。30位以内に食い込むにはトップ選手を破る実力が備わる必要があるように思えます。簡単ではありませんが最後まで挑戦し続けて欲しいと思います。 ナダルがベスト8進出し、1万ポイント超えを果たしました。昨年度の1位マレーは12,410であり、2015年度のジョコビッチは16,585でした。 〈2016年度トップ10ポイント〉 1.マレー:12,410 2.ジョコビッチ:11,780 3.ラオニッチ:5,450 4.ワウリンカ:5,315 5.錦織:4,905 6.チリッチ:3,650 7.モンフィス:3,625 8.ティエム:3,415 9.ナダル:3,300 10.ベルディヒ:3,060 NO1争いの2強は順調に駒を進めています。安定感と強さを感じます。ナダルは全米以降負けなしの14連勝中です。隙がありません。QFの相手はディミトロフです。前大会に続いての対戦となります。フェデラーも順調です。シュワルツマンとの一戦は楽しみにしていましたが、スライスなど織り交ぜ緩急をつけて突き放しました。シュワルツマンも負けず劣らずの闘いをみせてくれました。第1セットの2つのイン判定がフェデラーの得点とされたことでマインドに影響を与えたかもしれません。シュワルツマンはまだまだ上に上がって欲しい選手です。QFの相手はガスケです。対戦成績はフェデラーの15勝2敗です。2015年全米QF以来の対戦となります。 2強の今季3度目の頂上決戦となるのでしょうか。ナダルの優勝となれば確定的です。 キリオスが初戦棄権しました。北京のA・ズベレフ戦の超攻撃的テニスでの勝利であっただけに残念です。 ティエムが勝てません。全米後3大会連続の初戦敗退、今季7回目の初戦敗退となります。これを錦織に置き換えると何と言われるのか分かりません。心配はしていませんが更に上を目指すのであればテニススタイル改革等が必要かもしれません。 A・ズベレフは3回戦でデルポトロに敗退しました。今季のズベレフの絶頂期は錦織にストレート勝利したワシントン、カナダを連覇した時期でしょう。ズベレフの魅力は強烈なサービスと威力のあるショットにあると思いますが、ズベレフの好調時はウイナーがそれほと多くなく、UEも少ないときです。ショットに球に伸びと威力があるので冷静な展開を重視すべきと思います。攻撃的な展開は理想でない気がします。目指すところはジョコビッチのようなテニスかもしれません。 シャポバロフが初戦敗退、ルブレフが2回戦敗退しました。今大会は新鋭の躍動は見られませんでした。その中で19歳のチチパスが頭角を現してきました。2回戦ではイスナーに2セット共にタイブレークの末敗退でした。期待のもてる新鋭です。 さて、ベスト8の激突です。順当にいくとSFのカードはナダルとチリッチ、フェデラーとデルポトロとなります。それを、ディミトロフ、ラモスビノラス、ガスケ、トロイツキ、が阻止できるのかが見どころとなりそうです。