勝ったぁ~、やったぁ~!!!!!

ウインブルドン優勝、オリンピック金メダル、いま最強と言われているあのアンディ・マレー

勝ったのだ!

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<準々決勝> 錦織圭 1‐6,64,46,61,75 アンディ・マレー

 

この興奮、抑えきれないでいます。

WOWOWでこの試合を解説させてもらったが、センターコートで最後まで諦めずに自分と

戦っている姿を見ていて、最後のゲームはジュニアの頃のあの小さな圭の姿と重なって涙

が止まらなかった。マッチポイントは音を消し、解説ブースで泣き崩れてしまいました。

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まずは、マレーのタフさ、そしてプレーヤーとして感謝したい。

何があっても諦めず、圭の完ぺきなテニスを前にしても、「Come On!」「Let’s Go!」と自分を

い立たせてプレーするマレー。マレーのガッツが圭を強くしてくれたと思う。

 

そんなタフなマレーに対し、圭はどうやって勝ったのか。

僕は昨日のコラムに「マレー戦に向けての3つのポイント」あげた。

サービスエースを狙うな! 

ど~んと来いっ、マレーのファーストサーブ!

死に物狂いラリー

これができれば勝てる、本来の圭のテニスが戻ってくると!

 

ただ・・・

第1セット1-6,2-3まではオリンピックの時と同じ展開。このまま焦って終わってしまうのか、

戦わずして終わってしまうのかっ!そんな雰囲気が漂っていました。

 

1-6,2-3完全に追い込まれた圭。

ここで圭は苦しい選択をした!

ここから圭は、この3つのポイントすべてをこなし始めたのだ。僕はこの試合の絶対条件と

して、「無理をしてはいけない」、「早くポイントを奪おうとしてはいけない」と解説で言った。

そう、圭は自分の本当のテニスを抑え、我慢しながら苦しみながらプレーした。

それを何度も継続していくうちにリズムができて、今度は強打をし始める。

そう、まさにゾーン圭になれたのだ。2年前の全米の圭に出会うことができたのです!

第2セットを奪うと、そこからは、シーソーゲーム。

どちらが勝ってもおかしくない試合だった。

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死闘を制した圭

とにかくすごいのは、僕らは優勝したかのような歓喜に沸く中、圭自身は話していてもすごく落

ち着いていた。疲れていたのもあるが、「次がある」という雰囲気だった。

勝った時も抑え気味のガッツポーズ、(コーチのマイケルは100倍ガッツポーズ)誰よりも冷静

次の準決勝を見据えている。

 

書きたいことが山ほどありますが、読んでいただくのも大変なのでここで筆をおきます。

圭も試合後、疲れ果て、記者会見、またインタビューに来てくれた時もあくびばかりしていた。

僕も違う意味でだしきり解説、あくびを共有した。

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準決勝に備えます。

 

最後に…

全米が始まる前に記者からマレーやジョコビッチと戦うとき、どんな思いで戦うか?という質問

に、「向かっていかないといけない。守って勝てる相手ではない。攻めるという意味ではより強

い気持ちをもたなければいけない。自分を信じることだったり、メンタルを強く持ってとにかく切

りかかっていきたい!宮本武蔵のように」と答えた。

 

そう、今日の圭はまさに・・・

宮本武蔵・圭!

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試合後、WOWOWのスタジオに来てくれた圭。

今日の戦いはまさに宮本武蔵だったね、と言ったら、「はい。強い気持ちで切りかかりました!

境に立たされても自分を信じて戦いました!」と笑顔で答えてくれた。

圭の戦いはまだ終わったわけではない。

僕は浮ついている気持ちを抑え、明後日の準決勝でもう一度、戦う圭を解説したい。

まさに「侍・圭」を!