1月4日から開幕しているブリスベン、カタール、チェンナイの3大会、今季最初の大会を制したのはジョコビッチ、ラオニッチとなりました。 ※チェンナイOPはワウリンカ(4位)と若手有望株の筆頭・コリッチ(44位)が決勝に進出しています。                                           まだ、最初の大会ではありますが、目立っているのは、錦織の下の世代の活躍で、ティエム、トミック、コリッチなど、20代前半の選手が、4強以上に進んでいます(コリッチは19歳)。 また、2015年を席巻したトップ4も、相変わらずの強さを発揮している印象です。                                           カタールOPでジョコビッチは、D・ブラウン(118位)、F・ベルダスコ(49位)、L・メイヤー(35位)、T・ベルディヒ(6位)、R・ナダル(5位)を破って優勝しています。驚くべきは、1セットも落とさずに勝利している点です。昨年は神がかっているといえるほど強かったジョコビッチですが、その強さを引き続きキープしている結果になりました。今年もジョコビッチの年になるのでしょうか…。                                               ブリスベン国際では、そのジョコビッチに、2015年で唯一3勝をあげているフェデラーに、ラオニッチ(14位)が挑みました。 ラオニッチは、今大会では、ドディグ(87位)、ルーカス・プイユ(78位)、B・トミック(18位)を破って勝ち上がっています。 現在のランキングは14位、昨年はナダルを破るなど、一時はランキングを4位まであげました。しかし、足の手術、腰の負傷などもあり、トップ10から陥落、今シーズンは巻き返しのシーズンとなります。錦織の一つ下の世代で、ライバル関係にあるラオニッチですが、代名詞であるビックサーブに加え、強力なフォアも大きな武器としています。 参考:ミロシュ・ラオニッチ 選手名鑑 錦織の同世代のライバル・ビックサーバーの代表格                                              試合結果 ※参考はprotennislive                                              以上のように、ラオニッチが第1セット、第2セットともに、ワンブレークで勝利しました。 試合としては、と積極的に攻める姿勢のラオニッチのプレーが、良かったと思います。得意のビックサーブは時に220㎞を超えており、ピンチや勝負所で決まっていました。 また、早い仕掛けやネットプレーも積極的に出していました。 ※ネットプレーは、ラオニッチが25回仕掛けて20回成功。フェデラーは10回仕掛けて、7回成功。 そして、バックで打つべきポイントでも、回り込んでの得意のフォアハンドで、ラリー戦は少なかったですが、ストロークでも攻める場面もあって、フェデラーに主導権を渡しませんでした。                                           一方のフェデラーは、随所にミスが出て、しっくりいっていない、波に乗れないという状況でした。 第2セットの第3ゲーム後、ラオニッチがメディカルタイムアウトを取ります。その後の第4ゲーム、ラオニッチのサービスゲームで、ダブルフォルトが3つも出て、フェデラーには大きなチャンスでしたが、ここもものにできませんでした。 終盤はフェデラーはきかっけをつかもうと、バックのスライスや、セイバー気味のリターンダッシュなど、変化を見せましたが、ラオニッチは最後まで集中力を切らしませんでした。 1stサーブの調子も良くなかったフェデラーでしたが、この試合は全体的に本調子ではなかったという印象でした。                                           フェデラーに勝ったラオニッチは、今季はトップ10返り咲き、さらに飛躍を狙う年になると思います。表情も良く、調子の良さを感じさせました。 ただ、昨年に痛めた箇所は気になるところです。怪我さえしなければ、トップ選手を脅かす存在になるだけに、シーズンを通しての活躍が期待されます。 ともかく、この試合は、ダイナミックなラオニッチのプレーが光った試合になりました。