錦織の2016年の始動は、ブリスベン国際から始まります。大会は1月3日に開幕となるので、錦織のスタートは、年明け早々ということになります。 ちなみに、錦織の2016年の出場予定を見ると、リオ五輪の出場の可能性もあり、疲労が出る夏場に大会が集中しています。 7月末のロジャーズ・カップに始まり、リオ五輪、ウェスタン&サザンOP、全米OPと続くタイトなスケジュールは、暑い時期でもあり、かなりタフです。もしかしたら、リオ五輪前後の1大会は、見送ることもあるかもしれません。 参考:2016年 錦織圭の出場大会、放送予定                                             話しを戻すと、ブリスベン国際のグレードはATP250です。場所はオーストラリアで行われるので、時差がほとんどないのは、観戦するファンとしてはうれしい限りです(北米、ヨーロッパでの大会が多いテニスは、深夜の時間帯が多いです)。                                             この大会の主な出場選手 ロジャー・フェデラー(3位) 錦織圭(8位) マリン・チリッチ(13位) ミロシュ・ラオニッチ(14位) ジル・シモン(15位) ダビド・ゴファン(16位)                                           …となっています。 興味深いのは、フェデラーは34歳ですが、チリッチは27歳、錦織は間もなく26歳、ラオニッチは12月27日に25歳、ゴファンは25歳という年齢です。次世代を担う若手選手として期待されている選手たちが、ランキング上位に君臨しているフェデラーに、挑むことになります。ちなみに、フェデラーは連覇がかかる大会になります。                                             2015年を見ると、錦織はランキング4位にのぼるも、目標としていたマスターズ、四大大会の優勝はなりませんでした。2015年は上位にいるジョコビッチ、マレー、フェデラーと、その後に続くベルディヒ、錦織らとの差が大きい印象もありした。実際にマスターズでの優勝は、上位3選手が分け合うかっこうになっています。その中でも、ジョコビッチの強さは、さらにずば抜けていましたが…。 こういう状況の中、錦織ら次世代を担うといわれている選手は、トップの高い壁にはねかえされた印象があります。特にチリッチ、ラオニッチらは、トップ10からも陥落しています。 それだけに、このブリスベン国際では、トップ3に続く世代の巻き返しに注目したいと思います。                                                その世代にあって、錦織は素晴らしい活躍を見せました。特に序盤から、クレーコートシーズンあたりまでは、本当に強さを見せていました。ただ、疲労もあってゲリーウェバーOP(芝)の大会で、棄権に追い込まれるふくらはぎ筋膜炎になりました。その後は、徐々に調子が落ちて行った印象があります。北米に移って、シティOPで優勝するなど、盛り返した時もありましたが、マレーとのロジャーズ・カップの準決勝で、完膚なきまでに敗れて再び勢いが落ちました。そこからは、苦しい戦いが続きましたが、ツアー・ファイナルのフェデラー戦では、すごい試合を見せてくれました。 このように、波があったシーズンでしたが、トップ選手としてのプレッシャーがかかり、研究される中で戦ったシーズンでもあります。 その経験を活かし、よりタフなメンタルで、2016年に挑み、マスターズ、グランドスラムでの優勝をつかんでほしいと思います。                                            また、昨年はヨーロッパの大会前後で過密スケジュールを組んで、あえて挑戦していたようなところがあるようです。それが、後に痛い影響になったようにも思うので、今年は一年を通して戦えるマネジメント、ケアが重要になってくると思います。                                           その一年の大事な最初の大会となるブリスベン国際。とにかく怪我には気を付けて、一年を戦い抜いて欲しいと思います。 ちなみに、気になる放送は、準決勝、決勝のガオラでの放送が決まっています。