ん~んー。錦織選手、3回戦でガスケにリタイア負け。後半戦の良くない流れのまま、故障を抱えての敗退。第2セットに入った辺りから異常が出ていたと思いますが、5ゲームまでプレーしました。何か故障でリタイアする事にコンプレックスでもあるのでしょうか?出来ればもっと速いタイミングでMTO(メディカルタイムアウト)を取り、その後のプレーで駄目そうだったら早めにリタイアで良かった様に感じました。  再来週のツアーファイナル、再来週と言っても後10日程しかないと思いますが、大丈夫ですかね?心配です。解説の方が、上海の後、日にちが空き、急に本番でハードなプレーをした為もあるという事でしたが、どうでしょうか? 脇腹辺りの筋肉系の故障だと思いますが、いつやったのでしょう?ウェアをまくりあげた際に腹部に黒いテーピングが施されていましたので、試合前から不安があったと思いますが、2回戦シャーディ戦で傷めたのでしょうか?  錦織選手といえば、2008年、若干18才でUSオープン3回戦、当時世界ランク4位のフェレールを破り、ベスト16。2008年の最優秀新人賞に輝き、破竹の勢いで上昇していた矢先(2009年)に、右肘の故障で長期離脱を余儀なくされました。あの時の印象が非常に強かった為、関節等の故障が一番怖いという認識を強く持っていたのですが、ここの所の故障を見ていると、関節系の怪我というよりは、筋肉、体力(疲労)に起因する所の故障が多い気がします。  まぁ、2009年の右肘も疲労骨折からですから、同類項的な故障なのかもしれません。 今年は、錦織選手の安定したプレー振りに(ペール以外は)目をひかれ、称賛もしていました。対TOP10との対戦も40%以上の勝率を誇り、TOP3+ワウリンカの次に高い数字として紹介もしていました。しかし、自身よりランキング上位のプレーヤーには、一度も勝てないままここまで来てしまいました。 今日の試合は、第1セット、錦織選手は7回のBP(ブレークポイント)を掴みながら一つもモノに出来ず、ガスケはBPすら1度も掴む事が出来ないまま、TB(タイブレーク)に突入。にも拘わらず、TBで落とし、錦織選手は第1セットを落とします。完全に錦織ペースのセットを落とします。この時点では、取られ方は非常に良くないが、年配のガスケをあれだけ走らせ、体力を消耗させただろうから、いつもの錦織選手のように(若い錦織選手の方が)、第2、第3セットを取って勝利するだろうと思いました。 しかし、2セットに入り、脇腹の当たりの筋肉痛でしょうか、既に戦える状況ではありませんでした。とても残念です。残念というか、もっと他に取るべき方法、事前準備は無かったのだろうか?何か釈然としません。後半戦の自然に少しずつ空気が抜けていくような、脱力感の様なもの感じてしまいます。 その辺りの話をする前に、今日の試合について簡単に纏めさせて頂きます。先程も書きましたが、第1セット、7本のブレークチャンス全てフイにしてしまいました。相手は1本もブレークポイントを握ることすら出来なかったのに、タイブレークでミニブレークを2本とられ3-7、ゲームカウント6-7で落とします。①7本のBPの内には、UE(アンフォースドエラー)も何回かありました。容易なミスが多かった。それも大事なところで。②ファーストサービスの確率。第2セットはデータになりませんので、第1セット、56%。③ストロークにおいて、クロスの打ち合いを長引かせ、展開が遅い気がします。今日はドロップショットを何度か使っていましたが、テレビで見ているとオープンスペースが良く見える為、そのスペースをあまり使い切れていない様に感じましたね。チャンコーチの指導で、威力のあるフォアを打つよう指導を受けている為かと思いますが、ハードヒットばかりが続く様なラリーは錦織選手には向いていない様に思います。強いショットの中にも、オープンスペースを有効に使ったり、逆を突くショット等を織り交ぜた戦法の方が、錦織選手らしい有効な攻めになり、筋肉疲労も起こし難くなるのではないでしょうか。④後、もう少しチャレンジシステムを使ってほしい!ガスケなんかは3回使い果たし、第1セットの後半はチャレンジできなくてボヤイテいました。それくらいで良いと思うのですが。 しかし、序盤は、錦織選手のストロークが素晴らしく、ガスケも非常に上手いのですが、その上を行く攻撃をしていました。①特に振り抜きが良く、厳しいコースに狙ったボールがアウトになりません。トップスピンが良くかかっています。 ②セカンドサービスにおいては、ガスケに叩かれないよう質の高いサーブを打ち、ラリーも良かった為、セカンドサービスポイント獲得率ではガスケを遥かに上回り、完全に錦織選手が獲るべき第1セットでした。残念! しかし、先程話しかけていた事ですが、錦織選手は関節等の怪我が心配だと思っていましたが、昨年のマドリードではナダルに勝利目前にして臀部の痛み、その後足の親指膿胞切除手術(これは筋肉などでは無いが、関節でも無い)、今年は、ハレでふくらはぎ、その後、MSカナダSFマレー戦で善戦しながらも又も臀部の痛み、上海では肩でしたが関節部を痛めたというよりは疲労から来るものだったと思います、最後に今回、脇腹辺りの筋肉痛。肉離れ等ではない事を祈ります。 こうして見ると、疲労による筋肉系の故障が殆どではないでしょうか。チャンコーチの指導により、威力のあるフォアを打てるようになった事も影響している気がします。先程も書いたように、威力あるフォアを武器として持っている事はとても良い事ですが、使い方を考えてほしいですね。(又、素人がすみません。) 野球のイチロー選手のような、柔らかい質のいい筋肉作り等に取り組む事も必要でしょうか?錦織チームの事ですから、既に行っている様な気もしますが、このままで行くと、わたしがいつも書かせて頂いている様な、思い切ったプレーなど出来る訳も無い気がします。何かに取り組み成果を上げなければ、この先が見えて来ない様な気が、今日はしました。 マレーとの試合も見たかったですが、今日の状況を見る限り、その前にやるべき事があるのかもしれません。 ツアーファイナルではあまり結果を期待しない方がいいでしょうか、、今年のUSオープン1回戦敗退の時以上に脱力してしまいました。大きな故障ではないかもしれませんが、これだけ何度もリタイヤしなければならず、ペールの様な選手に2度も勝ち切れず、何度もあてられたジャブが効いてきた感じです。 どうすれば、又、輝きを取り戻せるのでしょうか?次回はそんなテーマで、記事をアップしようかと思います。 錦織選手、ツアーファイナルはビックイベントですが、無理せず楽しんで来てほしいですね。そして、1ヵ月以上あるオフで心身共にリフレッシュし、肉体改造や戦法の分析等をして頂ければいいですね。ゆっくり休んで英気を養い、来季を迎えて欲しいと祈るばかりです。 まだ、ファイナルは有りますが、今年も夢を見させていただき、ありがとう!!ずっと、応援させて頂きます。