過去に2勝2敗と五分の対戦成績だったジェレミー・シャーディ(32位)に7-6、6-7、6-1と2度のタイブレークなどもありながら、最後は差を付けて勝利した錦織。 3回戦の対戦相手は、くしくも、ツアー・ファイナルの7,8番目の椅子を最近まで争っていたリシャール・ガスケとなりました。                                           ガスケはウィンブルドンで4強に残るなど調子を上げて、今ではランキングは9位としています。今季の対戦はありませんが、錦織は過去に5戦して5敗と、苦手としている相手です。 地元フランスのガスケは、ランキングでフランス勢トップです。それだけに観客の期待も高く、大きな声援を受けていました。                                           試合結果 第1セット 錦織6-7ガスケ 第2セット 錦織1-4ガスケ ※錦織が途中棄権                                           以上のように、第2セットの第5ゲーム後にメディカルタイムアウトをとるも、第6ゲームの途中で棄権となりました。試合の最中に左わき腹をおさえるシーンがあり、腹筋か脇腹を痛めたような感じでした。11月15日からのツアー・ファイナルの出場が決まっているだけに、そちらの方も心配な状況になりました。今季は左ふくらぎを痛めて棄権があった錦織ですが、それに続く長引く怪我にならないか心配です、                                             試合の方は第1セットは熱戦となり、互いにサービスで良い展開を作っていました。共にコートを広く使って攻めており、互いにリターンゲームでは走らされていました。 また、ところどころで見ごたえあるラリーも続くなど、互いに譲らない展開となりました。 ガスケといえば、多彩な片手バックハンドが有名ですが、この日も、緩急、コース、球種などを使い分けて、威力を発揮していました。                                               錦織の方は、第3ゲーム、第11ゲームでブレークポイントを握るも、あと一本が出なかったのが残念な展開でした。最近の錦織は、この大事な一本で取りきれない点が気になるところです。結局、タイブレークではガスケが勝負強さを発揮しました。                                           第2セットは、錦織は序盤で、すでに腹部を痛めていたかもしれません。第1ゲームこそキープしましたが、その後は連続でブレークを許しました。途中からはサーブに力が入らなくなり、棄権せざるをえない状況でした。 以上のように初勝利を目指したガスケ戦でしたが、残念ながら、途中リタイアとなってしまいました。 ガスケは時に高く弾むボールも打ってきていたので、その対応で錦織も無理な姿勢をしてしまったのかもしれません。 痛めた腹部が、ツアー・ファイナル出場に響かなければ良いと思いますが、以降のニュースを待ちたいと思います。