スイス・インドア2015の出場を回避した錦織は、コンディションが気になるところですが、今季最後のマスターズの初戦を迎えています。 錦織の今季のマスターズ成績 上海:3回戦敗退(ケビン・アンダーソン) ロジャーズ・カップ:準決勝敗退(アンディ・マレー) イタリア国際:準々決勝敗退(ノバク・ジョコビッチ) マドリード:準決勝敗退(アンディ・マレー) マイアミ:準々決勝敗退(ジョン・イズナー) BNPパリバOP:4回戦敗退(フェリシアーノ・ロペス) 6大会に出場しており、4強が2回あるなど、健闘が目立っているようにも感じます。ただ、シーズン始めの目標設定に、マスターズでの優勝を掲げていたので、本人としてはくやしさも強いのではないかと思います。 この成績を見ていると、準決勝で2度とも、アンディ・マレーに敗れているのがわかります。そして、マレーは錦織を破った大会でいづれも、優勝をなしとげています。この因縁ともいえるマレーとは、錦織はパリ・マスターズの準々決勝で対戦する可能性があります。錦織にとって、これからマレーを破ることは、上に行くための試練ともいえるかもしれません。                                           パリ大会の2回戦では、過去に2勝2敗のジェレミー・シャーディとの対戦となりました。 ランキングは32位の地元フランスの選手です。210キロを超える強力なサーブ、パワーあるフォアを武器にしています。 今季はマスターズであるロジャーズ・カップで4強入りをはたすなど、頭角を現しています。破っている選手を見ても、フェレール、カルロビッチ、イズナーなど実力派に勝っています。                                             試合結果 第1セット 錦織7-6シャーディ 第2セット 錦織6-7シャーディ 第3セット 錦織6-1シャーディ ダブルフォルト 錦織:1 シャーディ:18 サービスエース 錦織:5 シャーディ:18 ウィナー数 錦織:30 シャーディ:43 アンフォースドエラー数 錦織:26 シャーディ:62 1stサーブin% 錦織:58% シャーディ:67% 1stサーブポイント獲得率 錦織:78% シャーディ:66% 2ndサーブポイント獲得率 錦織:60% シャーディ:41%                                           …以上のようにフルセットで錦織が勝利しています。 第1セットで競り勝った錦織ですが、第2セットは競り負けました。 このように連続でタイブレークになるなど、接戦が続きました。                                              シャーディは得意のサーブで攻め込み、フォアのウィナーなども強力でした。ただ、錦織の2ndサーブの時の、シャーディのリターンの精度は悪かったです。この日はダブルフォルト、エラー数を見てわかる通り、かなりミスが目立ちました。また、第3セットでは疲労もあったと思いますが、集中力が落ちた印象があります。一言で言うと、良い時、悪い時の落差が大きく、むらがあるという感じでした。                                             一方の錦織は、第1セットで競り勝ったように、粘り強さはありました。ただ、ここぞという時の1本のミスが目立ったように思います。第2セットは開き直った良いプレーのシャーディに押される場面もありました。 とはいえ、第3セットは修正してリターンの読みもさえ、相手のすきを見逃さなかったのはさすがでした。 勝つことでリズム、試合勘、調子なども戻ってくると思うので、がんばってほしいと思います。 次戦は、苦手とするガスケ(9位)と、今季圧勝しているメイヤー(36位)の勝者と対戦となります。