ペールに負けました。  第1セット6-1で取り、今日こそは楽勝、本来の実力を見せつけて、全米のリベンジを果たせるだろうと思いました。実際ライブを見ていないのですが、第2、第3セットはどういう状況だったのでしょうか?何が原因だったのでしょうか?この敗戦は、又大きく錦織選手にのしかかって来るのでしょうか。なんとか気持ちを切り替えて残りの3大会に臨んで欲しいです。そしてファイナルを思い切り楽しんでほしい。  今期は、このペールに歯車を狂わされてしまっています。  今季錦織選手の敗戦はこれで12戦目(全英は棄権の為、数えません)。下記の通り、30位以下の選手に負けたのは、リタイヤ負けのセッピ以外では、ペールの2敗のみです。20位台では、マイアミでキレキレのプレーを見せたイスナー、10位台がツォンガとロペス、残る半分の6回はトップ10からの敗戦です。  今期は、①全英前のふくらはぎの故障と②ペールとの2戦が大きな誤算となっています。早期敗退は、全英の2回戦棄権と全米1回戦のペール戦、共にビックイベント、また今回の東京も500PTディフェンドの大会でしたので、この重要な3戦での出来事が、ここまでの大きな誤算となっています。 【今季、錦織選手の敗戦】( )内:当時の世界ランク ・東京    SF  ペール    (32) ・全米    1回戦 ペール    (41) ・カナダ   SF  マレー    (3) ・ハレ    SF  セッピ    (45)RET ・全仏    QF  ツォンガ   (15) ・ローマ   QF  ジョコビッチ (1) ・マドリード SF  マレー    (3) ・マイアミ  QF  イスナー   (24) ・IW    4回戦 ロペス    (12) ・アカプルコ 決勝  フェレール  (9) ・全豪    QF  ワウリンカ  (4) ・ブリスベン SF  ラオニッチ  (8)  それでは、何故今日のペール戦、第2セット以降にこのような結果を招いたのでしょうか?昨日もペール・キリオス戦を第2セットの序盤まで見ていましたが、それまでは、キリオスが圧倒しており、まさかペールに捲られるとは思いもしませんでした。本当に予測不能、厄介な選手です。  第1セットは、どちらがコイントスで選んだのかわかりませんが、錦織選手のサービスゲームから始まり、サービスも好調で簡単にサービスゲームをキープし、第2、第6ゲームをブレーク、ストロークも完全に錦織選手が支配し、ゲームカウント6-1でセットを取りました。  昨日のブログで書いたばかりですが、1stセット獲得時の勝率は今季95%、また今期は違いますがいまだファイナルセット獲得率1位(通算)、今期も高い数字を誇る錦織選手が、1stセットを取りながら世界ランク32位の選手に負けるというのは、本当に稀な出来事です。ペールがいかに意外性の選手かという事だと思います。それもここ2試合続け様に起こってしまいました。全米は1stセットこそ先取されましたが、その後セットカウント錦織の2-1、マッチポイントを握りながら捲られました。  今回は、録画もしておらず、ダイジェスト画像、記事や見た人からの話でしか推し量る事が出来ません。  やはり第2セットにいくつかのポイントがあった様ですね。このセットBPを、錦織選手が5回、ペールが3回握りますが、錦織選手の5回は全て第7ゲーム、チャンスボールも有りながら、このゲームをブレーク出来ず。逆にペールは第10ゲーム、初めてBPを握り、錦織選手にアドバンテージを握られる場面もありながら、3度目のブレークチャンスをものにしブレーク、同時に第2セットを取りました。  この後の第3セットは、ペールが手を付けられない程のパフォーマンスを見せ、錦織選手といえども、どうしようも無かった。(サーブが入らなくなったのもありますが)錦織選手のストロークも非常に良かったが、ペールはDTL等の思い切って放つショットが全て決まり、一か八かヤマを張って走る方に錦織選手のボールが返って来るといった状態でどうしようもなかった。  という事は第2セットでほぼ勝敗は決したという事、それまでにしか勝機を見出すチャンスはなかった。第7ゲームがポイントだった様ですが、何故ペールをそこまで調子付かせたのか?①第2セット、先にチャンスを掴みながら、チャンスボールをエラー(2本?)してしまい、流れが変わってしまった?(どうして決め所でエラーが出てしまったのか?)②第1セットを圧倒し、少し緊張感が緩んだ?③第2セット試合が拮抗したゲームになり、徐々にペールがペースを掴み調子付いてしまった?④錦織選手は全米の記憶から、「調子付かせてはいけない、ペールのペースにしてはいけない。」と意識し過ぎ、ペールも言っていた様に、神経質になってしまったから?⑤看板にケリを入れ悪態をつくペールに対し、「あんな選手に負けられない。」と余計に自分にプレッシャーをかけた?(冗談抜きに、ああいう態度は対戦相手に影響しているのでしょうか?)  ペールは「とにかく耐えようと思った。第7ゲームのキープから明らかにいいプレーが出来た。」と言い。  錦織選手は「ブレークのチャンスで決めていたら簡単だった。でも決めきれず、最後は自分のサーブが入らなかった。」と、コメントの通りなのだと思います。  今日は、ライブを見ていない為、私には臨場感が足りませんし、微妙なプレーの変化や精神面の変化を感じ取る事は出来ませんので、疑問符までしか書けません。  WOWOWオンデマンドではダイジェストしか見られませんし、せめて第2セットだけでも見たいのですが何か方法はありませんかね。 あと、ペールは「僕はコート上でクレージーな所がある。」と自分で言っています。あれは計画的な行動なのでしょうか、まさか第2セット中盤から、あんなに形成が逆転すると思っていたのでしょうか?そこまでは無いでしょうね。ダメもとだとは思いますが。  錦織選手は、「昨日のチリッチ戦、今日のペールとの第1セット、とても良いプレーが出来た。テニスは良くなって来ているので、継続して行きたい。」  と言っていました。その通りです!自信が揺らいだり、自分の実力にかすかでも不安を感じたりしてないか、少し心配しましたが、全く大丈夫。ペールの場合あの状態になってしまったら仕方がない。事故、事故、ペール事故です。切り替えようと、思っている様です。長いツアー、こんな事でいちいち落ち込んでなどいられないと、割り切っているのでしょう。  上海でこの悔しい思いを晴らそう!!  明日の決勝はワウリンカvsペール。ワウリンカはどう対応するのでしょう。錦織選手との違いを見てみたい気もします。ペールの調子が悪い場合は参考になりませんが。どっちのペールが出るでしょう? レベルや度合いは違えど、お互い安定感には不安があるが、調子が良い時のポテンシャルはとんでもなく高い。ツアー仲間の中でも一番の仲良し(類は友を呼ぶ?)、悔しいけどちょっと気になる試合です。 <補足>  前回書こうと思っていたのですが、チリッチ戦の線審のジャッジ、ひどくなかったですか?チャレンジで訂正されたもの、主審に訂正されたもの、あと見逃されたままのものもあったのではないでしょうか?かなり目につきました。今のは確実にアウトでしょう。なんてケースもありました。プレーヤーの死角に入って見えないケースもあったのかな。錦織選手もジャッジミスをされたんじゃないかと思ったケースもありました。 東京開催という事で、日本人の方が多かったように見受けましたが、ちょっと残念に思いました。