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日本がコロンビアを下して残留を決める

20日に行われた、国別対抗戦デビスカップのワールドグループプレーオフ最終日で、日本がコロンビアに3-2で逆転勝利を収め、ワールドグループ残留を決めました。 日本中が興奮に包まれたこの一戦を、改めて振り返ります。

そもそもデビスカップって?

デビスカップは、1900年から毎年行われているテニスの国別対抗戦。今回日本が残留を決めたワールドグループは、世界の上位16カ国によって争われる最高峰のトーナメントです。 ワールドグループの下に位置する形で、地域別に「アメリカゾーン」「欧州・アフリカゾーン」「アジア・オセアニアゾーン」の3つのゾーンが存在し、毎年ワールドグループの1回戦敗退国と、各ゾーンの優勝国がプレーオフ(入れ替え戦)を行います。 試合は各国代表選手を4名選出し、3日間に渡って行われます。 初日にシングルスを2試合、2日目にダブルスを1試合、最終日にもう一度シングルスを2試合戦う5本制で、全て5セットマッチの長丁場です。

遠かったワールドグループへの道のり

日本はこれまで何度もワールドグループ入りを目指しましたが、世界の壁に跳ね返され続けてきました。 ウィンブルドンベスト8という、輝かしい戦績を持つ松岡修造を要した時代ですら、デビスカップではワールドグループで戦うどころか、入れ替え戦にも進出できませんでした。 今回の勝利を受け、松岡はブログで自身の思いを熱く語っています。
これがどれだけ凄いことか、日本テニスにとってどれだけ大きなことか…説明できない。 僕の夢はグランドスラムで戦うこと、そしてデ杯でワールドグループ入りすることだった。 でも、目標のワールドグループの入れ替え戦すら到達することができなかったのが現実だった。 ガラスのエース松岡修造がただただ弱かった…デ杯とは、それだけプレッシャーのかかる試合なのだ。 引用元:松岡修造オフィシャルサイト
日本が悲願のワールドグループ入りを果たしたのは、2011年。世界のトップ選手に成長した錦織圭を筆頭に、添田豪杉田祐一伊藤竜馬ら、世界ランク100位前後の選手を揃えて、プレーオフで見事インドを撃破。 翌2012年、日本は世界の強豪国たちと共に、27年ぶりにワールドグループの舞台で戦いました。

アウェーの地で逆転勝利

迎えた2015年。 ワールドグループ初戦でカナダに敗れた日本は、アウェーの地でコロンビアとのプレーオフに臨みました。 初日のシングルス、エースの錦織が1勝をあげるも、期待の22歳、ダニエル太郎がコロンビアのエース、サンティアゴ・ヒラルドにフルセットの末に敗退して1勝1敗。 続く2日目のダブルスも落とし、日本は1勝2敗と崖っぷちに追い込まれました。 しかし最終日。錦織がヒラルドとのエース対決を制すと、勝負のかかった5戦目で、ダニエルが格上のアレハンドロ・ファリャに気迫のストレート勝ち。見事な逆転劇を演じた日本が、アウェーの地でワールドグループ残留を決めました。 この劇的な勝利に、松岡もブログで大興奮。「ダニエルが太郎になった!」という見出しと共に、ダニエルの活躍を称えています。
2-2のアウェイで迎える最終戦。テニス選手にとってもっともプレッシャーのかかる試合だ。 1セット目2-5・・・そこからダニエルが太郎になった! 今までコートの後ろ、フェンスに当たってしまうのではないか!というぐらい後方を定位置にしボールをつなげていたが、段々ベースライン際でのプレイが多くなり、強打太郎になった!190センチを超える長身からのサービスも武器になっていた。 こんな強い太郎を僕は初めて見た! 引用元:松岡修造オフィシャルサイト
2016年も日本は、2014年の8強を超える4強入り、そして世界一を目指して、ワールドグループで戦いをスタートさせます。

錦織対ファリャ戦のハイライト映像

苦しみながらもエースとしてストレート勝ちを収め、チームに勢いをもたらした錦織の、初日のシングルスのハイライト映像がこちら。 錦織がポイントをとっても歓声はなく、逆に相手のファリャがポイントを奪うとお祭り騒ぎの会場。アウェーの難しさがよく分かります。

Original:OfficialDavisCup

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