予選から挑んで、本戦の初戦にのぞんだ西岡良仁が、うれしい四大大会・本戦の初勝利をあげました。 今回の全米OPでは、日本勢では錦織、西岡の2人だけが本戦にエントリーしていました。 錦織は残念ながら1回戦でペールに敗れましたが、西岡は見事に2回戦にコマを進めました。                                             試合結果… 第1:西岡6-4マチュー(フランス) 第2:西岡2-6マチュー 第3:西岡6-7マチュー 第4:西岡6-1マチュー 第5:西岡6-2マチュー                                           試合時間は3時間22分でした。 第1セットを取った西岡ですが、第2セットはマチューに奪われます。第3セットは、セットポイントを4度握りながらも7-9で落とし、苦しい展開。しかし、粘り強さや強い気持ちが持ち味の西岡は、崩れませんでした。その後は第4、第5セットを取って、勝利をおさめています。 ちなみにマチューは元ランク12位で、強力なショットを放ってきますが、ひざに問題を抱えています。怪我に泣かされてきた選手です。                                                今季の西岡は、デルレイビーチ国際テニス選手権(ATP250)で準々決勝進出という成績を残していますが、その後は、なかなかATPツアー本戦で勝つことができていませんでした(全仏OP、シティ・オープンでは初戦敗退)。それだけに、この全米での初勝利は大きいと思います。また、注目を浴びる状況で、こうして勝てるのは、勝ち運をもっているようにも感じますし、これからが楽しみな選手です。                                            予選からの出場が多い日本勢は、四大大会では初戦から強豪に当たることも多かったので、今回はチャンスがある相手でした(西岡の全仏OPの初戦はT・ベルディヒ(6位)。しかし、そのチャンスを見事に活かしたのは、勝負強いなと思います。これを一つのきっかけに、ランキング2ケタ台を目指してほしいところです。                                           この西岡ですが、松岡修造氏主催の「修造チャレンジ」では、諦めが早くよく怒られたようです(ちなみに、錦織は怒られると萎縮するので、全く怒らなかったそうです)。また、盛田正明氏のテニスファンドを利用して、アメリカに留学。IMGアカデミーでも学ぶなど、経歴が錦織と似ている部分があります。 身長は1m71㎝と小柄ですが、左利き、持ち前の粘り、闘志あふれるプレーなどが持ち味です。                                           ちなみに、2回戦の相手はトマス・ベルッチ(30位・ブラジル)になります。偶然ですが、錦織は全仏で1回戦をマチュー、2回戦をこのベルッチと戦っています。 このベルッチはサウスポーで、鋭いストロークを放ってくる強敵ですが、次戦も見ごたえある試合を期待したいです。