モントリオール準決勝錦織vsマレー戦まで残り1時間と迫ったところ。 何とはなしに久々の一週間以内での投稿です。   今回は錦織vsナダル戦から、錦織vsマレー戦、そして決勝でジョコビッチと戦うのは誰か、という点で記載していきます。 前記事で書いたように今大会の決勝予想はジョコビッチvs錦織でジョコビッチ優勝という予想でして、実際現状としてもその予想は変えていません。   基本的に僕は錦織の試合しか見ないので、その大会ごとの他選手のコンディションとかは分からないのですが、ツイッターとかで他選手の試合感想とかとすり合わせていくと結構イメージがつけやすいです。 今大会の初めとしても、ラオニッチは怪我明け、バブリンカも怪我持ちの状況という話を聞いていたので、結構難しいのかなとは思っていました。このうち、ラオニッチは試合出る以上ある程度状態戻しているのかな、と考えていたのですがまあ相手がカルロビッチだったのでサーブが入るようであれば平調であっても負けかねない相手なので仕方ないです。ベルディヒ?知らない人ですねぇ……   さて、そのような状況下でナダルはハンブルグで優勝しての今大会だったわけですが、今季のナダルの調子を聞きかじっている限り、シモン戦がまず厳しそう、そして勝ち上がれても錦織戦はかなり劣勢だろうなという印象でした。 というのも、コートがトップクラスに遅いローマでのバブリンカへの敗戦、芝コートであるハーレドルゴ戦、ウィンブルドンブラウン戦。 これらの敗戦から、ナダル双極の武器であるコートカバーリングとエッグボールに以前までのパワーが無いと予想出来ていたためです。   バブリンカは片手バック選手の中でもハイボールを上手く拾えるタイプという印象ですが、それでもナダルのエッグボールは並みのハイボールではありません。相手が上手くボールを拾いきれず、コートから徐々に追い出されていくため、基本的に片手バック相手には絶対の強さを誇ります。 また仮にストロークの調子が悪くてもその圧倒的な脚力を駆使し、どんなボールでも拾いきって勝つプレーができるのがナダルの強みです。   実際クレーでもトップクラスに遅いコートとなるローマではナダルのエッグボールとコートカバーリングのどちらもが上手く噛みあうため、それらの要素が機能さえしていれば早々負けることはありません。 事実同クラスの球足の遅さであるモンテカルロを含めた100勝8敗(15優勝)の内、バブリンカ戦を除いた敗戦はジョコビッチに4度、フェレールに1度、フェレーロに1度、コリアに1度。全て両手バックの選手のみです。 それでもなお、片手バックであるバブリンカに負けたということは、そのどちらもが上手く機能していなかったとしか言いようがないわけです。   芝コートはボールが跳ねない上に球足も早いという今のナダルにはかなり厳しいコートです。 とはいえ、ドルゴ戦はまだしもブラウン戦は本来勝たなければいけない試合でしょう。   この2つが何を意味するかといえば、今のナダルは以前までのラリー戦最強の選手では無くなっているという点です。 もちろんトップ10のプレーはできているのは間違いないわけですが、ストローク主体のトップ選手であるジョコビッチやマレー、錦織などにラリー戦で打ち勝つのは厳しいというのが本音です。 今大会のモントリオールは高速とは言わないまでも中速ぐらいの球足の早さのコートではありますが、超高速ではありません。 そこでシモンや錦織と対戦する以上ラリー戦は切ってもも切れないことになります。 注目のシモン戦こそはストレート勝ちでしたが、その試合の感想を追っていくとサーブが良かったという意見がちょいちょい上がっていたのが気になっていました。   そして実際の錦織戦。結果は言うまでも無いですが、試合を実際見ていて一番大きかったのはナダルがウィナー級のボールを拾いきれていなかったというのが一番大きいです。 1ラリー毎にウィナー級を2〜3個拾ってはいましたが、今までのような5〜6個拾いきって粘り勝つようなプレーは今試合で見られませんでした。 錦織は元々エッグボールに関してあまり苦にしていないところがあったため、最後の一足が出ないナダルではこのようなスコアになっても仕方がなかったのかな、と言わざるをえません。   今季ナダルがボールを最後まで追えなくなった理由までは分かりませんが、フィジカル的な部分かも知れず、シーズン中で改善していくのは中々難しい部分だと思うので、今オフでどのように切り替えていくのか、そこを注目していくべきかとも考えます。     長くなりましたがナダル戦の感想は以上で。 錦織マレー戦に関しては順当に行けばマドリッドのようにマレーが早めに攻め、錦織がそれを受けるような形になると予想されます。 マドリッドではマレーが上手く攻めきり、勝ち切れたというところですが、その試合の中でもラリーになれば錦織のポイントになるのが多く、錦織が今回も受けに回るようであればどれだけマレーに楽に攻めさせないかが重要となります。   1stサーブの確率を挙げるというのが重要な要素ではありますが、一番重要なのはやはりストロークでポイントをとらせないことです。 マレーがストローク戦になってもポイントが取れると思ってしまうと、強力な1stを持つマレーが絶対有利な展開となりかねないので、ストロークでは分が悪いと感じさせ、無理なショートポイントにミスを重ねさせるように仕向けていく必要があります。   マドリッド時より今の方がラケットのタッチも合ってきていると思われるため、序盤戦で簡単にブレークさせなければいい結果が期待できそうです。……あ、早速ブレークされたな…… とにかく予想としては錦織勝利の予想、1セット目と3セット目を取ってのフルセット勝ちと予想です。 勝率は五分でしょう。錦織有利とはいえませんが、決してマレー有利でもありません。 ここで勝てれば全米4シードはほぼ確実、更に全米終了時でも4位というが現実的に見えてきます。 アジアシーズン以降の失効ポイントも大きいため、ここは稼ぎたいところです。では、試合に期待しましょう。