ロジャーズ・カップ2015の準決勝の第1試合が行われました。対戦カードはノバク・ジョコビッチ(1位)VSジェレミー・シャーディ(49位)です。                                           シャーディはこの大会、ノーシードからの勝ち上がりです。準々決勝では、イズナー相手に3セットすべてでタイブレークの末、勝利をおさめています。何度もマッチポイントを奪われながらの粘り勝ちで、勝負強さを見せました。 シャーディは強力なサーブ、回り込んでのフォアハンドを武器にしており、去年はフェデラーを破るなど、時折大物食いをする選手です。しかし、ジョコビッチとの対戦成績は0勝9敗と、未勝利になっています。                                            一方のジョコビッチは準々決勝のガルビス戦で大苦戦。ガルビスは87位ながら、2014年はランキング13位で終えた実力がある選手です。そのガルビスのビックサーブや強力なストローク、意表を突くドロップショットなどに、ジョコビッチは劣勢の展開。珍しくミスなども重なり、2度のマッチポイントを握られながらも、5-7、7-6、6-1で、何とかしのいでの勝利でした。試合後のサインレンズには「Very lucky」と書いていましたが、その通りの、負けてもおかしくない展開でした。                                             しかし、この準決勝では、またいつもの強いジョコビッチに戻っていました。安定感があり、隙がないプレーを見せます。                                           第1セット ジョコビッチ6-4シャーディ(第1ゲームをブレーク) 第2セット ジョコビッチ6-4シャーディ(第5ゲームをブレーク) エース数 ジョコビッチ:4 シャーディ:2 ウィナー数 ジョコビッチ:12 シャーディ:18                                           …という結果になりました。ワンチャンスをしっかりものにし、サービスゲームは確実にキープする堅実なテニスでした。                                             第1セットはシャーディが立ち上がりに2本のダブル・フォルトなどでブレークを許してしまいます。その後は自分のサービスゲームは安定していたので、もったいないブレークになってしまいました。                                           第2セットの第1ゲーム、シャーディのサービスでは、5度のデュースになるも、何とかしのぎます。これで、第2セットはこう着するかなという感じもありましたが、ジョコビッチが第5ゲームをブレーク。シャーディはアンフォースドエラーが24、対してジョコビッチは9でした。また、ジョコビッチは1stサーブのポイント獲得率が84%、2ndサーブのポイント獲得率が71%とサービスでの安定感も光りました。サーブの配球がうまく、的を絞らせない展開を作り、ブレークポイントを握らせませんでした。                                            以上のように隙がない試合で、ロジャーズ・カップの優勝に王手をかけたジョコビッチですが、試合中に何度か、トレーナーに肘のマッサージを受けていました。メディカルタイムアウトを取ったわけではないので、深刻ではないと思いますが、決勝戦で影響があるかどうか、気になるところです。 ジョコビッチの決勝の相手は錦織VSマレーの勝者になります。