ウィンブルドンはベスト4が出そろいました。その顔ぶれを見ると、ジョコビッチ、フェデラー、マレーとBIG4と呼ばれる面々がしっかりと4強に入っています。この4強に、かつて天才と呼ばれたリシャール・ガスケが入りました。準決勝の中にガスケがいるのは新鮮ですが(ガスケは2013年の全米OPなど、過去2回、四大大会で準決勝に進出経験がある)、いつもいるラファエル・ナダルの姿がないのは、ファンとしては寂しさを感じます。                                           ナダルは今季、ここまで34勝12敗としています。ランキングは4位から10位に落ちました。まさに、ナダルのトップ4陥落は、BIG4の時代から、新しい時代へと移り変わるその象徴的な出来事になりました。 今季のナダルのグランドスラムの成績を見ると、全豪OPでは準々決勝でベルディヒに敗退、得意の全仏OPではジョコビッチに準々決勝でストレート負け、ウィンブルドンにいたっては102位のダスティン・ブラウンに2回戦で敗退となりました。 今季は2回の優勝こそあるものの、格下に負けたり、あっさりストレート負けという展開も結構あり、敗北の印象が強く残っています。                                           とはいえ、ナダルはウィンブルドンでは、ここ最近は2011年に決勝進出があるものの、その後は2回戦負け、1回戦負け、4回戦負け、そして2015年の2回戦敗退となっています。 最近は、負けっぷりが良くなって、本人もモチベーションが下がった時期もあると語っていますが、ナダルにとっては節目の年になっています。                                           ナダルといえば全力で手の抜かない情熱的なプレー、すさまじいトップスピンのかかった強力なフォア、敗北時に相手を称える謙虚な姿勢など、プレイヤーとしても、人間としても魅力的な選手です。この敗者を称える姿勢は、幼少のころサッカーをしている時に両親などからきつく言われ、負けた時に一人、相手を賞賛をしに行っていたことから身に付いた姿勢のようです。 その全力で手抜きのないプレーゆえに、深刻な怪我を患ったり、選手寿命は長くはないのではと言われたこともあります。 過去9度の優勝、5連覇中だった今季の全仏OPでの敗北で、キングオブクレーの終焉などと言われることもあります。                                             しかし、ファンの人たちにとっては、ナダルのプレーをもっとみたいですし、再び、活躍することを期待する人も多いのではないかと思います。 29歳の現在、復調するかどうかはわかりませんが、幼少より時に叔父であり、コーチであるトニーが「クレイジー」とまで言わしめたハードすぎる練習を経て、トップ選手となったナダル。再び、その強さを見せる日を待ちながら、注目していきたいと思います。                                           byあかつき18号(あかつきスポーツ☆18ニュースを書いています)