初めまして、錦織の大活躍によりテニスに関心を持つ方が増加している現状ですが、錦織の記事は他にもたくさんの方が投稿されているのであえて錦織ではなくナダルに関しての記事を投稿することとしました。 まず簡単に自己紹介をしますとテニス観戦に関してはTV観戦がメインで80年代(レンドル、ビランデル、マッケンロー時代)から松岡、伊達、杉山の時代(2004年くらい)までは結構興味を持って見ておりました。しかし日本人選手の活躍の減少に伴い興味を失っておりましたが、錦織の最近の活躍によってまたテニス熱が復活してきたというわけです。自分自身も遊びレベルで週末プレイヤーとして活動していた時期もあります。 と自己紹介はこれくらいにして早速本題に入りたいと思います。 皆さんご存知のように2015全仏QFの舞台においてナダルがジョコビッチに敗退しました。 この敗退についていろいろ意見があると思いますが私は必然であったと考えています。なぜならナダルは現在の男子テニス界のトレンドに乗れていないからです。 現在の男子テニス界のトレンドとはずばり錦織でおなじみの前陣速攻です。 日本のマスコミ報道では錦織の専売特許のように聞こえる前陣速攻スタイルですが、昨年の錦織の大活躍から今年に入って他の選手の多くもこのスタイルを取り入れています。しかしこのスタイルは技術的に高度なものが要求されますし、さらに全ての試合で取り入れるにはリスクが高いのでトップ10選手でも常にこのスタイルを行っているのはフェデラー、錦織の2人のみと私はとらえています。(ただしこの2人にも違いがあってフェデラーはネットプレー主体、錦織はベースライン主体です。)またジョコビッチ、マレー、ベルディヒ、ラオニッチ、フェレールは強敵相手にしかこのスタイルは使いませんし、さらに例外的な選手としてバブリンカがいます。バブリンカは元々パワー型の選手なので前陣速攻をしなくても後方からパワフルショットを次々と打ち込むことができます。(ちなみに前陣速攻スタイルにも弱点はあります。相手に深いボールを打たれると対応が難しいことです。長身であるベルディヒとラオニッチは特に厳しいです。) そしてナダルですが残念ながら前陣速攻を取り入れることができていません。実はIWやマイアミでナダルは前陣速攻スタイルを試していました。しかしほとんど機能せず、その後は試すこともせずに従来のスタイルに戻すことを選択しました。 なぜナダルが前陣速攻を取り入れられないかというとナダルの最大の武器であるスピンボールと前陣速攻スタイルとの相性が最悪だからです。 前陣速攻スタイルは相手の時間を奪うスタイルでもあります。スピードのあるフラットボールとの相性は抜群ですが、スピードのないスピンボールとの相性は最悪です。ですからナダルは前陣速攻スタイルを取り入れられないと私は考えています。 今後のナダルに関してですが、私はかなり険しい道が待っていると思います。 前陣速攻スタイルを取り入れることができない以上、前陣速攻ではない新しいテニススタイルを取り入れる必要があると思います。 果たしてそれが何になるのかは私はわかりません。前陣速攻以外の攻撃的スタイルなのか、究極の守備的スタイルになるのか、未来を予測することは難しいです。 でも私も他の方が思っているのと同様にこのままナダルに終わってほしくはないですし、そんな選手ではないとも信じています。しかし時間がかかる可能性が高いですし、最悪のケースももちろん考えられます。 ナダルの今後の行く末はどうなるのか?何とか不屈の精神で乗り切ってほしいですね。。。。。