2015全仏ドロー展望
今回の全仏は皆さんドローの展望を出すだろうなと思ってたので、ドロー出た後の展望についてはあまり書くつもりはなかったのですが、ドロー前展望書いていたところ出すタイミングを見失ったため、一応載せておくことにします。
※先に書いておきますが、文面最初から途中にかけてまでのものは全て余談です。読み飛ばしていただいてかまいません。
ローマMSもジョコビッチが獲り、事実上の1強時代の到来を表しているようにも感じます。
2011年はこれ以上のペースで勝ち進み、ついにナダルの牙城を崩し年間グランドスラムに手をかけるのかと思われていた中、当時衰えたと言われていたフェデラーが全盛期の王者に対し、その強さを改めて示し、何とか完全1強を食い止めたといった展開でした。
今年の全仏はどうなるでしょうか。仮にこれを獲って無傷のクレーシーズンとなると、いよいよランキング制度成立後初の年間グランドスラムが視野に入ってくることになります。
クレーのジョコビッチを止める選手を選べと言われた時、例年なら筆頭はナダルが上がっていました。
今年はどうでしょうか。ナダルのクレー実績はとても素晴らしいものがあります。
クレーにおいて言えば歴代最強であることは間違いないでしょう。後はクレータイトルを3個獲れれば
クレータイトル獲得数も49となり、ランキング制度以降最高の数字となります。正確にはタイですが。
そんな中、今年のナダルの成績は何とも言えないものとなっています。
モンテカルロSF、バルセロナR16、マドリッドF、ローマQF。
普通のトップ10選手なら素晴らしい成績と呼んでいいでしょう。
仮にBIG4だとしても十分な成績と言えます。
しかし、ナダルがこの成績では納得されないでしょう。事実、このクレーシーズンに入ってナダルが全仏までにタイトルを獲れなかったのは2005年以降1度もありません。1度もです。
あれだけ不調と言われた去年ですら、なんだかんだ錦織との戦いを制したマドリッドがありますし、ローマもジョコビッチに負けたとはいえ決勝までは勝ち進んでいます。
もちろん、ナダルが全仏の優勝候補であることは間違いありません。
ただ、例年のような優勝候補筆頭では無いのも事実でしょう。
それではジョコビッチを止めうるのは一体誰なのか。ここで名前が上がってくるとすればやはりフェデラーでしょう。
現役でナダルを除くと唯一の全仏覇者であり、2011の絶頂ジョコビッチを倒した実績もあります。
また、ローマで負けたとはいえ、全仏はローマに比べれば早めのクレー。
攻撃力をもっと活かすことができるはずです。
ただ、当然ウィンブルドンや全米に比べればその攻撃力を十分に活かせるわけではないのも事実です。
それではマレーはどうでしょうか。
初となるクレータイトルを取った直後にクレーMSも立て続けに獲るという素晴らしい結果を残しています。
では、ジョコビッチを倒す有力候補として上げてもいいのではないでしょうか。
正直なところマレーにそれだけの期待をかけるのは酷でしょう。もちろん、他の選手に比べれば十分すぎるぐらい可能性はあります。
ただ、約2年間マレーはジョコビッチに勝てていません。
更にこれをクレーで、マドリッドのような高速クレーでもない全仏で成し遂げるというのはマレーといえども至難の業です。
それでは錦織はどうでしょうか。贔屓目に無しに見ても錦織のクレー成績は上々です。
ローマでのジョコビッチ戦では2セット目のゾーン時は置いておくとして、1セット目の互いの不調時でもロングラリーで打ち勝つシーンが多々見られ、ジョコビッチがロングラリーを嫌がるという珍しい光景を見ることもできました。
事実上、錦織のストローク、それもロングラリーにおいて言えば正しく世界最高と呼んでもおかしくない水準まで来ていると思います。
ただ、当然それはラリーになれば、の話です。
今のジョコビッチのサーブ速度の向上(平均190kmを超えている点)、また錦織対策としてのショートポイント重視を見ているとやはりまだまだ大きな差があることは言うまでもありません。
率直に言えば、ローマでの2セット目のプレーが2セット分続き、更に他のセットも1stが65%ぐらい入るような状況でもなければ接戦に持ち込むのも厳しいでしょう。
恐ろしく長々と書きましたが、ジョコビッチが圧倒的優勝候補であるのは言うまでもありません。
では、実際に優勝者を予想すると次のようになります。
ドローから見てR16から考えていきましょう。
R16 ジョコビッチvsガスケ、ディミ(orコリッチ)vsナダル
マレーvsゴフィン(orイズナー)、Lメイヤー(orべゼリー)vsフェレール
錦織vsアグット、ツォンガ(orアンドゥハル)vsベルディヒ
バブリンカ(ガルロペ)vsクリザン、モンフィスvsフェデラー
QF ジョコビッチvsナダル、フェレールvsマレー、
錦織vsベルディヒ、バブリンカvsフェデラー
SF ジョコビッチvsマレー、錦織vsフェデラー
F ジョコビッチvsフェデラー
フェデラー優勝という流れです。
僕最近フェデラー優勝しか予想していない気がします。
そして大体ジョコビッチが勝つというパターン。よくあります。
ジョコ山はまあ安定だと思いますが、ガスケがR16で当たりそう。
ディミvsコリッチとなればいい試合になるのではないでしょうか。
ここではディミが意地を見せると予想です。
イズナーは最近調子いいので普通にゴフィンを倒して勝ち上がる可能性も十分なのですが、ここはキレキレのストロークで凌いでごフィンがマレーへ挑戦するということにしました。
錦織は初戦マシュー、二戦目ベルッチ濃厚、三戦目ベルダスコ濃厚といったところですが、少なくともプレーを見る限り大きく身体を痛めてる箇所も無さそうなので、順当にR16までは勝ち上がるでしょう。
対戦相手予想のアグットはモナコやデルボニスが上がる可能性も高いですが、アグットは安定して勝ち負けが計算できるプレーヤーなので、ここではきっちり勝ち上がって錦織との再戦という形になりそうです。
ツォンガは状態どうなんでしょうか。例年並みの調子ならいい波の時にはベルディヒさんをも倒す可能性はありますが、まだまた低調なシーズンを送っているところです。
バブリンカは序盤戦さえ勝てればフェデラー戦までは勝ち上がるでしょう。
フェデラー相手は正直厳しいのでQFまで残れれば十分シードキープです。
更にQFを見るとジョコvsナダル戦。去年の決勝カードがQFという贅沢というかもったいないカードです。
ナダルがここで復活勝ち上がりともなれば大いに盛り上がると思いますが、現状の状態ではジョコが安定して退けそうです。
フェレールvsマレーはクレーではフェレール優勢と見られていると思いますが、年初に比べ少しばかり調子を落としているようにも見えるので、クレーシーズン無敗のまま全仏へ乗り込んだマレーが体調万全であればSFまで勝ち上がると見られます。
錦織vsベルディヒは実現すれば久々の対戦となります。対戦成績は錦織がいいですが、唯一のクレー戦はベルディヒ勝利となった2012モンテカルロ。錦織の調子が良かった1セット目からずるずる逆転された試合です。当時よりも錦織は攻撃的に、ベルディヒはより一層の安定感を手に入れたように見えます。今までの対戦成績は置いておいて、純粋に第4シード、第5シードとしての好勝負を期待です。
フェデラーは片手バックハンドに異常なほど強いので、バブリンカが絶好調でも無い限りSFは堅いでしょう。
SF。マレー山はマレー、フェレールどちらが上がるか何とも言えませんが、どちらが上がったとしてもジョコビッチを揺るがすことはできないでしょう。仮にナダルが勝ち上がっているパターンだとしてもジョコビッチに勝てるナダルなら同様です。
錦織vsフェデラーは実現すればこの全仏で最も面白い試合になることが期待されます。
今回の試合もフェデラーが先手を取り錦織を巧みに攻め立てる展開になると思います。
そして、錦織側がフェデラー以上に攻めてミスを重ねるということはなく、どちらかというと今年のマドリッドマレー戦のような展開が予想されます。
マドリッドマレー戦は不満の残る試合でしたが、あの試合展開もマドリッドぐらい早いコートだから成り立つ面もあり、錦織としては着実にフェデラーのバックを攻めて、じっくりとした展開をしてくるのではないでしょうか。
去年今年とクレーシーズンで見せた攻めのクレーではない形で、それ以上に攻めの姿勢を見せるであろうフェデラーを如何にしのぎ、ペースを持ってくるかがこの試合では試されることになるはずです。
マレー戦ではペースを持ってくることが出来ず、そのまま押し切られた形ですが、ローマでの錦織のフォアを見る限り、両サイドを攻めれるぐらいフォアとバックが当たっていれば、フェデラー相手であっても五分の試合に持ち込むことができるはずです。
決勝。ジョコビッチvsフェデラー。ジョコビッチはナダル戦を制すれば、決勝までは上がるはずです。
フェデラーはvsモンフィス、vs錦織が壁となるでしょうか。
正直、今のプレーレベルではジョコビッチの1強は間違いなく、決勝も同様の展開が予想されます。
ただ、去年といい、2011といい、全仏を獲るべきタイミングで獲れなかったというのはやはり全仏との噛み合わせが良くないんでしょう。
コート相性は抜群だと思いますし、実力も群を抜いていますが、最後の一歩届かないのがジョコビッチの全仏という予想です。
最早予想でも何でも無く願望と、個人的な偏見によるドロー展望ですが、いかがだったでしょうか。
全く参考にならないと思いますので、他の方のドロー展望を参照されることをおすすめしまして、今回はここで締めさせていただきます。