最近スポーツナビ+でブログが増えてきて、大先輩のTSDさん以外にもかなりたくさんの記事が見られるようになってきてとても嬉しいことです。自分よりずっとテニスに造詣の深い方が書かれているような記事も多く、自分も見習いたいものです。  今回は、3週間ほど前にいくつかのブログで取り上げられていた、ATPランキング以外の独自ランキングについて書いてみようかと思います。とはいっても、自分には独自ランキングを作る才能もアイディアもないので、このブログではかつて存在したランキングアイディアをATPに当てはめてみることにしました。全3回に分けて連載形式でお送りします。  まず第1回は「2年制ランキング」。実はテニスと並ぶ個人競技・賞金スポーツであるゴルフ界では一般的なランキングとして知られています。そしてラファエル・ナダルがATPカウンシル(選手会に相当する)の副会長を務めていた際に提唱していたものでもあります。計算は簡単です、ランキングの有効期限を104週に拡大するだけ。  これによってどのような利益が出るかはランキングを見ていただければわかると思うので、先にランキングを見てみましょう。  合計が3000pt以上になった22人を集めたものです。錦織は9位。昨年のこの時期というとマイアミでベスト4に入った後のランキングです。それでも錦織は18位でした。バルセロナとマドリッドで大暴れして一気にトップ10に入るなんて、このときには想像もつかなかったでしょう。一年前に比べて3倍近くに膨れ上がった今の数字を見ると、ちょっと感慨に浸れるランキングです。  しかしこのランキングの最大の特徴は、ナダルが副会長の座を懸けてまで争った理由につながっています。長期離脱によく耐えられるのです。長い期間で見れば見るほど多少の離脱が及ぼす影響は小さくなります。デルポトロがこの順位にいることからもよくわかります。  一方ナダルの提案に対して当時の選手会長であったフェデラーは抵抗し、この提案を退けてしまいました。錦織が9位に甘んじていることからもわかるように、下から上がってきた選手たちが思うように順位を上げられないのです。アグートやゴファンといった昨年急激にランクを上げた選手たちはいずれもこの表の外になってしまっています。  このランキング、皆さんどう思いますか?