日本時間で月曜日の午前2時からマイアミMSの決勝が始まります。ジョコビッチvsマレーの決戦です。結局このマイアミも第1シード対第3シードの決勝という順当過ぎる結果となってしまいました。錦織とチリッチが奇跡を起こした全米以降の大会結果を見てみると…  世代交代が進むどころかBIG4復活、そしてジョコビッチ全盛期の到来です。全盛期は2011年なので円熟期というのが正しいかもしれませんが。果たしてこの牙城を崩す選手は出てくるのでしょうか。錦織戦の敗退後なんと41勝3敗(勝率.932)、フェデラーに2度、そしてジョコビッチにとっては調整試合に等しいATP250のドーハでカルロビッチに敗れたのみ。現在ジョコビッチに対抗できているのは33歳の大ベテランただ一人で、しかも最終戦やIWという大舞台ではジョコビッチを止めることができていないのです(最終戦は直接敗れたわけではなく棄権でしたが)。  コートの外ではこんなにお茶目な人なのに…一度テニスコートに入れば別人です。 Your World No. 1 Novak Djokovic. http://t.co/GtToT35wng pic.twitter.com/BNPgBZsYBe— Josh Meiseles (@jmeistennis) 2015, 4月 3  それでも無理にジョコビッチの対抗馬を探すなら、来週のランキングポイント6000越えが確定し、世界ランク3位の地位を固めつつあるマレーということになってくるのですが… 【マイアミ決勝 ジョコビッチ×マレー】(ジョコビッチの17勝8敗)  同い年、誕生日も2週間違いという永遠のライバルだった二人。しかしジョコビッチから見て直近10試合の対戦成績を見るとこのようになります。   ○○○●○○○○○○  なんと希望の見えない対戦成績でしょうか!この唯一の黒星はマレーが悲願を遂げたウィンブルドン決勝です。マレーを応援する狂気に満ち溢れた雰囲気の中、準決勝のデルポトロ戦で全てを使い果たしたジョコビッチにマレーを止める術はありませんでした。逆に言えば、そこまでしない限りジョコビッチを倒すことができないとも言えるのです。  現在のジョコビッチ6連勝の中でマレーがセットを取ったのは2度。昨年の全米準々決勝と今年の全豪決勝になります。他の4度の対戦でジョコビッチと戦ったのはノーマルモードのマレーでした。多彩なショットを混ぜて相手のミスや甘いボールを誘い、相手の強打にはカウンターを合わせて仕留めるいつものマレーです。しかしこのマレーは最早ジョコビッチには通用しないのです。直近の対戦となったIWの準決勝も、ジョコビッチからカウンターもできないような厳しいショットで仕留めるか、長いラリーになるとマレーが先にミスするかでほぼ一方的に終わってしまいました。  なら善戦した二度のグランドスラムではどのように戦ったのか?それは普段マレーが使わない攻撃力も存分に使った、いわばマレーのフルパワーモードで対抗した結果なのです。特にバックハンドのフラット気味の強打はジョコビッチを苦しめました。  しかしそれでもジョコビッチを倒すことができませんでした。第2セットまでは互角に戦えるのですが、第3セット以降手が出ないのです。全米ではスタミナ切れを起こし敗れてしまいました。マレーはモレスモコーチとの二人三脚で身体を鍛え直し全豪へ向かいました。だが今度はマレーにずっとつきまとっている課題、メンタルが崩れてしまいました。ジョコビッチが何度となく怪我を気にするそぶりに集中力を失い、ジョコビッチの逆襲に対抗できず一気に押し切られてしまったのです。  本気のマレーを見せてほしい。全豪決勝で見た第2セットまでのマレーならジョコビッチに対抗できないはずがないのです。マレーが最後にMS優勝を果たした地が2年前のここマイアミでした、地の利もマレーに味方しています。ここで勝てなきゃ次いつ勝てばいいのでしょう?  この戦いが終わったら、マレーは結婚式を挙げます。最大のライバルに負けたまま結婚式に行きたくはないでしょう。マレーの意地が見られるか、それをジョコビッチが無慈悲に叩き潰すのか。決戦の行方を見守りましょう。 Can #Murray get his first win over #Djokovic since 2013, and the Miami title? http://t.co/iJn77hnV9l pic.twitter.com/jku7PirXbi— Live Tennis (@livetennis) 2015, 4月 4