二人共強かった。今日は正直それしか感想が出てこないですね。マレーもラオニッチも随所に良いプレーは出たのですが、それでも二人を止めるには力不足でした。今この二人はツアーの中で抜きん出ています。正確にはジョコビッチのほうがより上を行っているのでしょうが、ジョコビッチに対抗できる選手は現状フェデラーしかいません。  特に試合を決めるブレイクを奪ったフェデラーのHOTSHOTは決めた場面も含めて完璧でした。一本目は文字通りのスーパープレー。逆に2本目は完璧に計算されたプレー。ラオニッチが回りこみを多用することを頭に入れ、いかにも回り込みたくなるようなクロスへのスライスリターンを送ります。ラオニッチは当然回りこんで打ち込みますが、それがフェデラーの狙い通り。角度のついたボールに回りこむことで生まれてしまったオープンコートに狙いすましてバックハンドのDTLを打ち込んでブレイク。  両者は38度目の決戦となります。たった3週間ぶりの対決です。38度目というのは歴代2位で、数年前までずっと歴代1位だったレンドルVSマッケンローの対戦回数36回を追い抜き、ナダルVSジョコビッチと合わせて歴代ワンツーを保持している状況です。この3人のライバル関係が史上最強レベルであることがこの数字からも読み取れます。またナダルVSフェデラーも含めた他のライバル対決と違う点として、この上位2つの組合せは非常に対戦成績が競っています。これもまた激しい勝負を繰り広げてきたことの証です。  過去にどんな戦いを繰り広げてきたのかについてはATP公式による両者の戦いの記録を見てみるとよいでしょう。   昨年の決勝でもこの二人は激突し、ジョコビッチが最終セットタイブレークの末にフェデラーを振り切って勝利しました。フェデラーがいつものようにフルスロットルで試合に入り第1セットを先取、その後ジョコビッチが逆転して第3セット5-4まで持ってきたものの、フェデラーが土壇場でブレイクバックするという文句なしの好勝負でした。  二人の対戦については当ブログでも過去の対戦で何度も書いてあるので記事の最後に挙げておきます。敢えて付け加えることはないでしょう。両者ともこのコートやボールに対してきちんと順応しており能力の高さを感じさせます。特殊な環境に選手達のミスも多くなってしまった大会でしたが、同時に勝ち上がった選手達の強さが輝く大会でもありました。その締めにふさわしい好勝負に期待です。 No. 1 vs. No. 2: It will be Novak Djokovic vs Roger Federer in Sunday's final of the @BNPPARIBASOPEN. pic.twitter.com/LU5pKyR2w4— Tennis Photos (@tennis_photos) 2015, 3月 21