〔デ杯日本VSカナダ〕シングルス二番手は伊藤!錦織と共に決戦へ
いよいよ日本時間で明日朝から、デビスカップ日本代表のカナダ戦が行われます。まずは昨年のおさらいからいきましょう。
【2014年 ワールドグループ1回戦 日本VSカナダ】(日本が勝利)
日本は錦織と添田を擁してほぼベストメンバー、伊藤は当時不振で杉田が選ばれました。一方のカナダはエースのラオニッチを欠く苦しい陣容。また2番手のポスピシルも背中の負傷で参戦が危ぶまれ、来日こそしたものの結局試合に出場することはできませんでした。カナダは2枚看板を欠く絶望的な状況の中日本戦を戦ったのです。
それでも両国の戦いは接戦となりました。初戦は錦織が多少手こずりながらも対戦相手ポランスキーをストレートで退けました。この勢いで添田もダンセビッチを倒したかったのですが、ランキング的にはほぼ互角だった相手との対決は残念ながらストレート負け…添田の状態がよくないとなると、途端に日本の勝ち上がりが怪しくなってきます。ダブルスの弱い日本はシングルスで勝ちを稼ぐしかなく、錦織のシングルスだけでは2勝しかできません。
そんな日本に残された最後の切り札が錦織のダブルス投入でした。錦織とペアを組んだ内山靖崇の奮闘にも助けられ、日本はネスター擁するカナダのダブルスを粉砕。貴重な2勝目を得た日本は翌日錦織の勝利によって初戦突破が確定しました。日本にとって初めてのワールドグループ勝利でした。
【デビスカップのルール】
・5セットマッチ。最終セットはタイブレークがなく6-6以降は2ゲーム差がつくまで行われる。
・ホーム国は前回対戦時にアウェーだった国とする。もし初対戦の場合は抽選で決定。ホーム国は会場やサーフェスを決定できる。
・日程は初日にシングルス2試合、第2日にダブルス1試合、第3日にシングルス2試合。
・先に3勝を挙げた国が勝利。その後消化試合(デッドラバー)が3セットマッチで行われることもある。
・コーチングが可能であり、各国1名のコーチがベンチに座る。
このほか、ルールではありませんが派手な応援がマナー違反とならない唯一の大会でもあります。相手国にはブーイングも飛びますししばしば鳴り物まで利用されます。今回はカナダの大応援団による派手な応援が見られるかもしれません。
そろそろ本題に行きましょう。
【2015年 ワールドグループ1回戦 カナダVS日本】
前回日本がホームだったので今回はカナダ・バンクーバーでの開催。カナダはラオニッチ仕様の高速ハードを選択し錦織らを迎え撃ちます。今回は前回欠場したラオニッチもポスピシルもともに参戦します。トップ10に定着したラオニッチ、昨年のウィンブルドン男子ダブルスを制したポスピシル、彼らを支える大ベテランネスターの陣容には隙がありません。昨年のプレーオフではダブルスこそ敗れたものの、ラオニッチとポスピシルのシングルスが予定通り3勝を挙げてWG残留を果たしました。昨年よりはるかに強敵となったカナダ相手に日本が挑むことになります。
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対戦カードを見てみましょう。
(第1日)
S1 ラオニッチVS 伊藤竜馬
S2 ポスピシル VS 錦織圭
(第2日)
D1 ネスター/ポスピシル VS 添田豪/内山靖崇
(第3日)
S4 ラオニッチ VS 錦織圭
S5 ポスピシル VS 伊藤竜馬
ここで注意しておかなければならないのは、二日目以降はあくまで予定だということです。ダブルスはメンバーに入っている4人のうち誰を使っても構いませんし、第3日の伊藤を添田に変更することもできます。ただしシングルスの順番を変えることはできません。たとえば錦織をS4からS5に変更することはできないことになっています。
錦織に続くシングルス2番手の起用を誰にするのかが注目されましたが日本代表の植田監督は伊藤竜馬を起用してきました。昨年の初戦では代表からも外れてしまった伊藤ですが現在85位までランキングを戻してきています。先週行われた京都チャレンジャーでも日本勢最高のベスト4まで進みました。ラオニッチとは相当の実力差がありますが、昨年楽天でバブリンカを破ったこともある伊藤、なんとか一泡吹かせてほしいとこです。
不動の大エース錦織は初日ポスピシルとの対戦となります。実は歳が近いにもかかわらずこの二人は全く対戦経験がありません。初対戦はいきなり大事な場面での対決となりましたが、ここは格上の錦織にしっかり勝利してもらいたいところ。
ダブルスは添田の代わりに錦織が入ることを当然想定しているでしょう。昨年うまくいった錦織/内山ペアですがカナダ側もポスピシルが入って強化されており激戦が予想されます。内山の奮起が勝敗を分けるポイントになってきそう。エース対決に備えて錦織温存という手もありますが、現状の日本にそれができる余裕はなさそうな気がします。
そして最終日は錦織VSラオニッチのエース対決。日本としてはここで勝敗を決めたいところ。そして2勝2敗となって最終ラバーにもつれ込んだ場合は日本側は伊藤ではなく添田豪を出場させることが予想されます。2012年以降、2勝2敗にもつれ込んだ場合の日本はチーム最年長、現在30歳の添田に日本の命運を託しているからです。ポスピシルは格上ですが長年代表で戦ってきた添田ならきっとやってくれるはずです。
pic.twitter.com/jToG2s2wbl— Go Soeda (@go5jpn) 2015, 3月 5
頑張れ日本チーム!