錦織惜しかったですね。フェレールに3-6,5-7のストレート負け。メキシコオープンの初優勝はなりませんでした。 この試合、錦織は果敢に攻めていました。フェレールを幾度となく振り回しました。しかし、それを上回るフェレールの守備力。どんなにコートの外に追い出しても、再び戻ってきて拾いまくります。 そして今日は何と言っても、フェレールは攻めがしっかりとしていました。その象徴的なプレーとして、勝負どころのセカンドリターンでは、かなり攻撃的に仕掛け、普段のフェレールよりもやや攻撃にシフトした形だったと思います。それもこれも全て錦織対策だったのでしょうか? 錦織側としては、相手がこういう戦法に出てきた時、やはりファーストを入れ続けて粘り強くキープを重ねるしかありませんでしたが、今日のファースト確率は約5割と低め。 錦織の場合は、それでもストロークで押し切るという強引なプレーも持ち合わせていますが今日は不発。風、コートの遅さなど、色々な要因はあったかと思います。 ただ、そんな中でフェレールのプレーは本当に良かった。素直に今日はフェレールの優勝で良かったと思います。 最近、フェレールも錦織に負け続けて(5連敗中だった)、観てるこちら側としても少々気の毒になってきていたのでこれで良かったのではないでしょうか? 因みに、フェレールは今年に入って早くも3勝目。そのうち500が2大会もあり、ここまでは充実したシーズンを送っています。 ところで、タイトルにも書いた通り、最近、フェレールは錦織のカモであるというような論調の記事や報道をよく見かけます。確かに数字上では5連勝したり、圧倒的に勝ち越していたり、と確かにそう思えるかもしれないですが、そんなことはありません。 前記事でも書いた通り、全豪こそ錦織が圧倒しましたが、あれはフェレールの怪我、疲労が要因であり、参考にはなりません。それを除けばこの2人の対戦は常に接戦であり、長いラリーが長い試合時間に繋がり、両者総力を尽くさざるを得ない試合になるという傾向が強いです。 と、いうことで今回の負けも格下への敗北、というわけではなく、仕方のない敗戦なのです。今回はフェレールが良すぎました。諦めましょう。 とは言え、錦織は人生のターニングポイントと思しきところでは、必ずフェレールと当たりますね^_^ 今回は勝っていればマスターズのトップ4シード確定でした。何か神がかり的な力を感じます。 さて、アカプルコ500と並行して行われていたのがドバイ500。 ATP500のカテゴリーの中では賞金がかなり高い大会であり、トップ選手も多数出場していました。 トップ10だけでも、ジョコビッチ、フェデラー、マレー、ベルディヒというかなり層の厚い、難しい大会になりました。 マレーがコリッチにまさかの敗戦など、色々なトピックはありましたが、最終的に勝ち残ったのはNo.1ジョコビッチと、ディフェンディングチャンピオンのフェデラー。この2人、昨年も準決勝で対決し、フェデラーが勝っていました。 試合は少しだけ見たのですが、フェデラーのバックが良かった。フェデラー攻略法=バックを狙って甘い球を決める これは最早常識と化していますが、昨日のジョコビッチもそれに忠実に攻めていました。しかし、昨日のフェデラーは一枚上手。スライスを上手く使ってコートの外に追い出し、DTLで決めるというパターンを幾度となく使っていました。ドバイのコートはボールの弾みが少し弱いように感じましたが、それも味方しフェデラーが連覇を達成し、ツアーファイナルズの決着を付けています。 因みにジョコビッチとフェデラーはフェデラーの20勝17敗となりました。昨年末のツアーファイナルズ決勝の棄権を抜きにすれば20勝16敗。ジョコビッチも真の王者となるためには、テニスの皇帝を倒していかなければならないということでしょうか^_^ これからも2人の対決に期待です。 そしてもうひとつ。錦織の3位獲りということで、注目されたブエノスアイレス250。しかし、ほとんど危ない場面もなく、ナダルがしっかりと貫禄を見せ、優勝してしまいました。ということで、錦織には今度のインディアンウエルズMSでナダルを倒して、トップ3の扉を自力で開いてもらうしかないですね^_^ また、ナダルの決勝の相手は地元アルゼンチンのクレーコーターでこの大会での優勝経験もあるモナコ。2013年5月、デュッセルドルフ以来のツアー優勝を狙いましたが、クレーキングの前ではなす術なく敗北。しかしこのモナコ、今大会は【5】マイヤー、好調の【3】クエバス、そしてノーシードながら元トップ10、アルマグロを倒しての勝ち上がり。一時10位だったモナコですが、30を超えた今、今後の巻き返しにかなり期待が持てる結果となりました。 また、この選手は錦織とも仲が良く、2人でダブルスに出場していたこともある選手。どこまでランキングを戻せるでしょうか?