“Age is just a number for me.”  34歳、ドミニカのエストレラがなんとツアー初優勝をやってのけました!今年から新設されたキト大会で、第1シードのF・ロペスを相手に6-2,6-7,7-6の勝利を収めて初代王者となったのです。もちろんこの歳でのツアー初優勝は史上最年長記録。またドミニカ人としても初めてのツアー優勝となりました。エストレラは当ブログの最初の頃に取り上げた選手なので自分としても思い入れのある選手です。 Estrella #Burgos does it! The 34-year-old Dominican defeats #Lopez for his 1st ever ATP tour Final #EcuadorOpenQuito pic.twitter.com/AwYcGP0RpI— TennisTV (@TennisTV) 2015, 2月 8  エストレラは一旦はプロになったものの引退を余儀なくされました。野球大国・ドミニカでテニスはメジャースポーツとは言い難く、競技を続けるお金もありませんでした。祖国に帰ってテニスコーチをして過ごしていたのです。だが2006年、プエルトリコのデビスカップチームにヒッティングパートナーとして帯同したことをきっかけにツアーに復帰。このときエストレラ26歳でした。ここから地道に下部大会を回って実力をつけていったのです。  30歳越えるまでチャレンジャーでもわずか1勝にとどまっていたエストレラでしたが、あるとき肘の故障から復帰したことをきっかけに一気に覚醒しました。2013年にCH2勝を挙げ、ボゴタでATPツアーの初勝利も記録。その活躍は翌年も続き3月にとうとうトップ100入りを果たします。この時既に33歳だったエストレラですが彼の活躍はまだまだこれからでした。前年初勝利を挙げたボゴタで今度はベスト4進出、迎えた全米では34歳にしてグランドスラム初勝利を挙げ、3回戦にまで進出したのです。  中南米の選手らしいクレーコーターで、片手バックハンド。173cmと小柄ながらコート中を走り回りアグレッシブにフォアハンドを叩き込んでいく選手です。1ポイント毎に声を上げるなど喜怒哀楽の激しい選手でもあります(気性が荒いというわけではなさそうですが)。今週はとにかく絶好調でクリザンやベルッチといった実績ある中堅選手をストレートで撃破して決勝に勝ち上がりました。決勝の相手は第1シード・世界ランク14位のF・ロペス。第1セットは準決勝までの勢いで圧倒したものの第2セットはトップ選手の意地を見せたロペスが反撃。キャリア通算7000エース(史上9位)を達成するなどビッグサーブを連発して第2セットを奪い返します。  最終セットは先にエストレラがブレイクを奪ったもののF・ロペスがブレイクバックして第2セットに続いてタイブレークへ。両者キープして迎えた4-4からの2ポイントが勝負を分けました。前に詰めたエストレラはボレーをミスしてチャンスボールとしてしまったもののこれを叩いたロペスの打球がネットにかかって命拾い。その直後ネットに詰めたロペスに対してエストレラ渾身のパッシングショットが炸裂しミニブレイク!最終セットタイブレーク7-5の激戦でした。 Sin palabras, vamossss que esto sigue!!! pic.twitter.com/LlPtRyBAjK— Víctor Estrella (@Vitiestrella80) 2015, 2月 8  クロアチア・ザグレブ大会ではセッピとガルシアロペスが決勝戦を戦いました。全豪でベスト16に入った同士という好調な中堅選手二人が激突したカードは引き締まった展開であっという間にタイブレークへ。一旦は4-1とセッピがリードしましたが詰めが甘かった。ガルシアロペスが生き返って一気に逆転して第1セット先取。第2セットも先にブレイクを奪ってセッピがリードしましたがそこから4ゲーム連取でガルシアロペスが優勝、ツアー4勝目を挙げています。二人とも来週のロッテルダムに揃って参戦です。更なる快進撃もあるかもしれません。  またフランスのモンペリエでは地元選手で一昨年の優勝者でもある第4シードのガスケとツアー初優勝を目指すヤノビッツが激突しましたがヤノビッツが体調不良で途中棄権するという残念な結果に終わっています。ガスケは通算11個目のタイトル獲得ですが不振にあえいだ昨年はタイトルがなく、一昨年のモスクワ以来久しぶりの優勝となっています。